エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

カテゴリ:エスパルス > 戦評・分析

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 実にイヤな負け方をした。気持ち良い負け方というのがあるのかは知らないが、とにかくこのPK敗戦は受け入れがたい。

 モヤモヤするのは、負け方だけでなく、自分自身も含めた、ムード全体のこともある。ホーム開幕戦というのに、スタンドはガラガラ。一向に高まらない高揚感。先方の曺貴裁監督は、まるでカップ戦のように、どんどんメンバーを替えてくるし、ますます真剣勝負味が薄れる。自分自身、どう気持ちを込めたらいいのか、迷っているうちに、変な負け方をしたので、モヤモヤだけが残ったという感じだ。

 我が軍にとっては、名古屋戦と違って、序盤から明確な決定機の多い試合だった。しかし、敵GKの太田岳志が当たりまくり。もちろん存在は認識していたが、あんなに能力が高い人だとは知らなかった。

 清水のシステムに関しては、前節と同じ印象で、松崎のポジションに千葉、宇野のポジションに小塚が入った違いだけだった。やはり小塚が右インサイドハーフ、千葉が左インサイドハーフという印象からは程遠く、ほぼブエノと小塚がダブルボランチで、千葉がトップ下と呼んだ方が正確であろう。

 この試合、京都が自分たちの形で清水のゴールに迫った場面は、ほとんどなかったのではないか。清水は、DFが時々変なミスをした時だけ大きなピンチになるという感じだった。失点する、負ける要素はなかったはずなのだが、最後に究極のミスが出て、勝ち点2、400万円を落とす結果となった。流れを変えた感もあるロングVARへの恨みも募る。

 この試合で、沖が特別悪かったということはなく、まあまあ普通のプレーを見せてくれたと思う。しかし、相手GKが太田が凄すぎて、見劣りしてしまった感は否めない。

 むろん、PK負けに関しては、GKよりも、キッカーのヘマという他ない。たぶんコイントスに2連勝して、有利な清水側コート、先攻になったと思うのだが、その有利な状況すら活かせなかった。4人蹴って3人失敗というのは、あり得ない。コイントスの時、ブエノが勝ったのに、先攻か後攻かベンチに確かめるバタバタした場面があり、「ああ、こいつらPK戦にロクな準備してないんだな」と悲しくなった。最重要なのは「本番」の2026/27シーズンを戦うためのチーム作りということは分かるが、勝って勢いをつけることも大事なはず。


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 仕事が忙しく、しばらくブログの更新ができず、申し訳ありませんでした。とはいえ、地味に開幕はしたので、また試合ごとの寸評を再開したい。

 戦術がシンプルな吉田サッカーに比べ、ミシャの新攻撃サッカーへの移行を図る名古屋の方がいかにも時間がかかりそうであり、完成度の差で我が軍の方に分があるのではないかと期待したのだが、見た印象は清水の方がまだ模索中という感じだった。0:1で開幕戦を落とすことになった。

 吉田監督が神戸流の4-3-3を持ち込むと言われ、その先入観で観ていたのだが、どうも当方の未熟な観戦能力では、陣形が良く分からない。少なくとも、左右対称では全然ないような。所長が見ていて感じた基礎布陣を図にすると、上図のような感じじゃないかなという気がした。

 松崎が、インサイドハーフというよりは、トップ下というかシャドー的な高い位置でプレーしていた印象である。カピシャーバは一応FWとされているが、位置の高さというよりも、幅をとる専門という感じ。

 誰もが感じたと思うが、とにかく早めにセフンにロングボールを当てるというのが戦術のキモである。低い位置での手数をかけたビルドアップなどしないので、昨シーズンまであったような「ビルドアップで詰まりボールを奪われる」という場面は逆になかった。このあたりがリスクを最小化した戦い方ということだろうか。

 セフンは相手の密着マークを受けながらも奮闘し、そこそこ競り勝って、まあまあ収まっていたとは言える。収まり具合ということで言えば、サンタナや北川よりはずっと上だろう。しかし、セフンに収まっても、そこから特に何も起きないなという印象だ。

 セフンの場合、「大迫の代役」を期待されている。しかし、大迫の場合は、収めるだけでなく、そこから前を向いてフィニッシュまで持っていくスキルを持っている。これだけセフンへのロングボールを主体とした戦い方をする以上は、「そっからどうする?」というのを突き詰めていかないと、これからもゴールが遠そうだ。

 まあ、まだ1試合で、これからだ。短い特別シーズンだけど、吉田清水の成長を期待し、共に戦っていきましょう! というわけで遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします。


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 来年の百年構想リーグが東西に分けて開催されるということで、気になったので、2025年のリーグ戦の対戦成績で、東西の対戦相手ごとの戦績をまとめてみた。降格した新潟、湘南、横浜FCとの対戦成績は含まれていない。また、当然、昇格してくる長崎との数字も存在しない。あくまでも、2025年の戦績を、来年の百年構想リーグで対戦する相手の西、対戦しない相手の東に分けてみたということである。

 その結果が上表であり、まあそんなに東西の得意・不得意はないが、微妙に西の方が成績が悪いということが分かった。東西とも、1試合平均勝ち点が、残留ギリギリのラインと言われる1前後でヤバいが、そこは降格3チームとの対戦結果を含んでいないので、どうしてもそうなる。


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 秋葉清水の2025シーズンの戦いを振り返ってみると、「ツイていた」ということを実感する。

 何と言っても、開幕で2連勝し、頭の3試合で勝ち点7とれたのが大きかった。その貯金があったので、シーズンを通して、比較的落ち着いて戦えたという印象だ。

 開幕2戦で、力が落ち、相性も悪くない相手との対戦だったことが、モノを言った。開幕のヴェルディ戦はアウェーながら国立で「半ばホーム」みたいな感じだったし、新潟戦は押され気味だったのに相手が退場者を出し流れを引き寄せた。

 開幕2連戦に限らず、今季の清水は相手の退場とPK獲得にずいぶん助けられた。PKは、外したのも3本くらいあったが、あれだけPK機会に恵まれたのは今季のJ1で随一だったのではないか。もちろん、退場やPKの判定は、それ自体は妥当なもので、清水の戦いぶりの結果として付いてきたものではあるが、それにしてもツイていたと思うわけである。

 考えてみてほしい。開幕3連戦が、戦術的完成度や個々の技能に優れた柏、セレッソ、川崎とかが相手だったら、秋葉清水はほぼ確実に大差で3連敗しただろう。そこから立て直せたとは思えず、たぶん前半戦のうちに監督交代だっただろう。実際うちらは今季3連敗フィニッシュだったわけで、対戦相手やチームのバイオリズム次第では、そういう恐れもあった。

 開幕3戦で勝ち点7を確保し、そこから先は、連敗あり、大敗ありとチームは落ちかけたが、そのたびに秋葉監督が気合を注入し、何とか踏み止まったという印象だ。清水がチームとしての組織的完成度を高めた結果として盛り返すというよりは、やはり「喝を入れる」ことでチームを引き締め、崩壊を免れた。

 気合注入の一本足打法で、初のJ1シーズンを乗り切った秋葉監督は、ある意味ですごい人ではあるし、J1の下の方にしがみついているだけならば、現状維持でいいのかもしれない。しかし、クラブがJ1での躍進を期すのであれば、秋葉監督は役割を終えたというGMの判断は妥当であり、吉田監督の手腕は正直まだ分からないが、個人的には決定を支持する。


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 それにしても、残留が決まってから、最後の3試合の落ちっぷりは、酷かった。この岡山戦にしても、秋葉体制は存続するに値しないということを、自ら証明して見せたような試合になってしまった。

 3バックで始めたこの試合だったが、ブエノがディフェンスラインに落ちてミンテとの2バックに可変し、ジェラと蓮川をサイドバック的になるべく前に押し出して、ウィングバックとともにサイドの優位性を作るというのが、基本的な戦い方だったかな。「戦術が無い」という批判に答えるため、監督が知恵を絞ったのかもしれないが、あまり機能したとは言えなかった。

 それよりも、やはり最後の最後まで、ビルドアップができないチームだったなと実感した。何度も言うように、清水のピンチはだいたい苦しい繋ぎを奪われ、陣形が崩れた状態で敵の攻撃にさらされることによって発生する。秋葉体制のビルドアップ軽視(無視?)の弊害は、誠に大きかった。清水に比べると、岡山はボールを奪った後の繋ぎに関し、チーム全体で同じ絵が描けていた。

 岡山は、清水を離れた選手がプレーすることが多いので、何となく清水のリザーブチームのようなイメージを勝手に抱いていた人が多いのではないかと思う。今でもクラブの規模はうちの方が大きいとは思うが、ここ何年かの成長速度、サッカーの合理性では先方の方が上であり、我々は勝手な格上意識は昨日の惨敗をもって捨てなければならないだろう。

 というわけで、秋葉清水は終焉した。試合後のセレモニーでは、監督のスピーチに所長自身も泣いたし、本当に辛い別れだと思う。しかし、このサッカーを見せられて、それでもなお秋葉清水に固執するような人がいるとすれば、それはもはや清水というクラブを愛しているのではなく、チームの躍進よりも人情を優先する方だと指摘せざるをえない。

 Jリーグが10チームで横一線でスタートして、鹿島のように常にサッカーで答えを出してきたチームもあれば、清水のように腰が据わらずフラフラし続けてきたチームもある。三十余年で、これだけの差をつけられたのだ。もう足踏みはしていられない。


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 秋葉監督の退任発表。当S研ブログは監督交代を推していたので、正しい判断と思う。しかし、何度も言うように、人間的には好きだし、魅力的な人物なので、いなくなるのは実に寂しいものである。クラブ広報とか、試合前の声出し係(?)とか、監督以外のポジションで残ってくれないかと思ったりもする。

 まあ、しかし、そうした感情論を別にすれば、今回の湘南戦を見ても、ここらへんが潮時だったということが、浮き彫りとなった。やはり秋葉さんの本質は、戦術家というよりも、モチベーターであったなと実感する。なので、危機的な状況でチームに活を入れ、火事場の馬鹿力で勝たせることはできても、今回のように消化試合でモチベーションが湧きにくい状況になると、チームはとたんに沈滞化する。たとえば、柏監督のロドリゲス氏のように、サッカーそのものが生き生きと機能するチームであれば、仮に消化試合であっても選手はサッカーをやっていて楽しく、力を発揮できると思うのだが、秋葉さんのような鞭入れ型の監督は、生き死にがかかっていない試合では、上滑りするだけである。

 そんなわけで、湘南戦の感想を一言でいえば、「無」ということになる。秋葉清水、結局、最後の最後まで、ビルドアップができなかった。今季J1の各チームと対戦してみて、降格した新潟や湘南も含め、清水はすべてのチームに対し保持と前進で劣っていたと思う。今季の清水、ブエノやカピシャーバの属人的な保持力に助けられたが、逆に言うとそれだけチームとして機能していないということであり、今回の湘南戦でもボール保持者が孤立する場面が目立った。痛恨の1失点も、守備のほころびというよりは、ビルドアップに詰まって無理に出したパスのミスから崩れたものだった。湘南、降格にはなってしまったが、組織としてはそれなりに機能しており、あれで町野クラスの決めてくれるストライカーがいたら、普通に残留だったのではないか。

 普通、監督を代えようとすると、「ここまで積み上げてきたのに、もったいない」といった話が出るが、秋葉清水の場合は、組織的な積み上げは皆無なので、その意味では惜しくはない(何度も言うように、心情的な寂しさはあるが)。秋葉監督は決してダメだったとか、失敗したということではなく、役割を果たし終えたのだと、個人的には受け止めている。


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 それにしても不思議なのである。いや、うちがセレッソに負けたことではない。この敗戦自体はロジカルだ。不思議なのは、「何故、こんなに強いセレッソが、優勝争いしていないのか?」という謎である。

 今季、我が軍が戦った相手の中で、間違いなく一番手強く、実際にも無残なダブルを食らったのが、セレッソだった。試合内容はアウェー・ホームとも絶望的で、すべての面で相手が上回り、勝てる要素が一つもない。鹿島や神戸とやっても、こんな絶望的な感覚はなく、実際うちらは勝ち点を獲得している。セレッソだけが、特別なのだ。まあ、柏や川崎もそれに近かったが、セレッソ相手の方が、もっと絶望度が高い。

 それだけ、秋葉清水と、今のセレッソとの相性が、最悪ということなのだろう。鹿島や神戸とだったら、根性VS根性の勝負に持ち込め、同じ土俵で戦える。それが、セレッソのように次元の違う戦い方をされると、頑張ろうとしても、頑張る術が見出せず、パニックに陥る。

 象徴的だったのは、1失点目だったか。3人目の動きで裏をとられたところから崩された。試合全体を通して、セレッソはチームとしてのメカニズムが機能しているということを実感した。チームとしてどうやってボールを保持し、動かし、チーム全体が連動して相手ゴールに迫るというトレーニングがきっちりできているのだろう。

 それに対し秋葉清水は、そもそもチームとしての設計図がないので、一つ一つの部品がバラバラに動いている。関わるのは、ボールを持っている本人と、パスの受け手だけである。たとえば山原が必死に裏に走り込んでも、我々素人の観客にすら、「ああ、ここで山原に出すんだな」ということがバレバレであり、セレッソ守備陣は苦も無くカバーできる。もちろん山原は必死に走り込んでいるのだが、その頑張りをチーム全体のメカニズムにより効果的に活かすようなオーガナイズができていないので、くたびれ損にしかならない。そういえば、松崎が相手4人に囲まれ、一人で必死にボールキープをするような場面もあった。

 これで選手が頑張っていないと批判できるのだろうか? 試合後に秋葉監督は例によって、必死さ、泥臭さが足りないことがすべてのようなことを述べ立てていた。だが、この試合で、失点後の選手たちの様子を見ていると、「こんな組織的に完成された相手に、うちらみたいな空っぽな精神論サッカーで立ち向かうのは、ムリ」というような絶望的な表情に見えた。

 何度も言うように、秋葉監督のことは人間的に好きだし、昇格やJ1残留については感謝もしているが、J1指揮官としての限界はとうに見えている。秋葉監督は、この試合の教訓を踏まえ、選手選考を厳しくするようなことを言っているが、クラブとしては監督選考を厳しくしなければならない。


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 晴れて残留が決まったわけだけど、このヴェルディ戦を見せられると、達成感は乏しい。清水が試合を通して放ったシュートはわずか4本で、後半は乾がドリブルで持ち込んで打った1本だけ。少ないチャンスを良く活かして勝ったと言えなくもないが、決して強敵とは言えない相手に、低調な戦いに終始した。

 今回の試合後のインタビューで、秋葉監督は「ブレイクパス」という新たなキーワードを披露した。敵の攻撃をしのいで、ボールを奪い、そこから局面を打開して攻撃に転じる最初のパスを、ブレイクパスと呼んでいるらしい。そして、その成功率が低かったから、追加点が取れず、苦戦したのだと。

 所長としては、この試合の感想として、とにかく秋葉清水はポジティブ・トランジションが下手だなと感じた。一見すると、秋葉監督のいう「ブレイクパス」の不発と、同じことを指しているようでもある。

 しかし、現実には両者は本質的に異なるのではないか。清水が後半押し込まれて、攻撃に転じられなくなるのは、一本のパスミスというよりは、チームの設計の問題であろう。せっかく奪っても、縦に急ぐのか落ち着かせるのかの共通理解もできていない、パスコースがない、ワントップも含め全員で守備しているので前線の収まりどころもセカンドボールの拾い手もない、そういったないない尽くしの状態だからこそ、反抗が不発になるのではないか。乾のような個の力で打開できるのなら別で、実際この試合の後半もシュートに行けたのは乾が運んだ時だけだったわけだが、「ブレイクパスの失敗」といった選手個人の精度の問題にしていたら、いつまで経ってもチームとしての成長はないだろう。

 3節残して、もう残留が確定なんて、夢のような状況だが、サッカーの中身の手ごたえがまったくないというのが、どうにも……


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 以前も指摘したが、秋葉清水というチームの面白いところは、監督よりも一部の選手の方がサッカー・リテラシーが高いことである。今回の川崎戦でも、試合後の秋葉監督のコメントはツッコミどころだらけだが、松崎快のコメントを読むと、「おぉ、やはりピッチ上の選手から見てもそうなのか!」と、思わず身を乗り出してしまう。特に次のような発言に深くうなずいてしまった。

 前半は外から観ていたが、率直に言うと今日前半4失点しただけで、FC東京戦でもこうなっていてもおかしくなかったと思っている。リーグ最多得点の川崎だから攻撃のクオリティが高いというのもあるが、遅かれ早かれというか、FC東京戦の前半も失点してもおかしくないようなシーンが何回もあった。

 あとはずっと言っているが、例えば直近で言ったら京都や神戸など攻撃が直線的なチーム相手には対応できるが、保持して揺さぶりながら攻めてくるチームに対しては上手く守備ができていないというイメージが僕の中ではある。それが出た結果だと思う。

 個人的にはこれまでゲームコントロールに主眼を置いていたが、このチームはカオスな状況にしてしまったほうが強いのではないかと感じている。とくにもう夏場ではなくなり体力的な面でももつと思うので、そっちの戦い方にしたほうがいいのかなと思う。

 う~む、指摘がいちいちもっとも過ぎて、同意せざるを得ない。

 自分も、どうも秋葉清水は対戦相手によって得意・不得意が激しいなと感じていた。鹿島とか神戸みたいな力任せに来る感じのチームに対しては、たとえ先方が優勝争いするくらいの力があっても、根性ベースで、割と互角に戦えたりする。しかし、今季で言えば柏のように、戦術的な完成度がやたら高いチームや、セレッソ、そして今回の川崎のように止めて蹴るがやたら上手かったりボールの動かし方が洗練されたりする相手には、もう成す術がない感じで敗れる。自分がずっと感じていたその現象を、今回松崎は、「攻撃が直線的なチーム」、「保持して揺さぶりながら攻めてくるチーム」という表現で、見事に言い表してくれた。サンキュー、快。

 ただ、だからと言ってこのチームを戦術的な熟成によって上向かせられるかというとそれも疑問で、これも松崎が認めているように、カオスの中で根性を発揮し勝ち点を拾うということが、生きる道なのかもしれない。とりあえず、今季に関しては、それで最小限の結果は得られた以上、軽々にその批判はできない。

 ところで、今季の清水、本当にPKが多い。たぶんPK機会はリーグ最多のはずである。しかし、私の記憶が正しければ、今回の川崎戦で、北川は2度目のPK失敗をした。はっきり言って、メンタルもそんなに強靭ではないし、あまりPKの上手い選手ではない。本人は、最初失敗して、2度目に決めたことを美談のように自賛しているが、そういう問題ではないだろう。見ているとどうも、「北川はキャプテンでチームの中心でエースストライカー。だからPKは北川に任せる」という雰囲気を感じる。個人的にも、北川が試合に出続けてバリバリ点をとりまくってくれたら嬉しいが、現実には出場時間は減っており、今のFWの軸は高橋である。「だからこそPKは航也に」ということかもしれないが、優先すべきはチームの勝利であり、一番安心して任せられる選手に蹴らせるべきだ。たぶん、ブエノみたいなふてぶてしい選手が一番PKに向いているような気がするのだが、どうだろうか。そういえば高橋も一回失敗しており、あの時も「こいつじゃないだろ」と感じたものだったが、案の定失敗した。


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47

 監督を含め、あちこちから、「勝てた試合」、「もったいない」といった声が聞こえてくるが、本当にそうだろうか。確かに、先制点を奪えて後半途中までリードしており、追加点のチャンスも何回かあったという状況的な観点から言えば、そう思いたくなるのも分かる。しかし、内容的に一貫して優勢だったわけではなく、敵の決定機も少なくなかった。「負けてもおかしくなかった試合」、「運良く勝ち点1を拾えた」という言い方もできるわけで、要は主観の問題である。

 率直に言うと、FC東京の守備の緩さに、驚いた。こんなに簡単にやらせてくれるのか、と。敵の主力センターバックのショルツ、MF橋本拳人らがコンディション不良で欠場ということが大きかったとは思うが、うちにバイタルで回させてくれるチームはJ1にそう多くはない。

 対する清水の側は、ブロックを組んだ時の守備力は、それほど弱くない。しかし、いつも申し上げるとおり、保持と前進ができないチームなので、攻撃的に行こうとすると、危険なボールの奪われ方をして、大きなピンチを迎える。そして、このFC東京戦では、無理なクサビのパスが失敗してボールロストする場面も多かった。いずれにしても、「攻撃サッカーを掲げる割には、そのノウハウを授けない」という秋葉イズムの帰結であり、試合後に秋葉監督は例によって集中力の欠如のせいにしていたが、そういう問題ではないのである。

 そんなわけで、さすがはJ1の中の下くらいをフラフラしているチーム同士であり、お互いに隙を見せピンチは招くが、相手がそれを外してくれるという応酬になったというのが、この試合の構図だったのではないか。ロースコアではあったが、野球で言えば、投手戦ではなく、貧打戦である。

 まあ、こんな軽口を言っていられるのも、降格の心配がないからであり、まだ目標の10位も狙える位置にいるという意味では、監督および選手たちに感謝している。今のままでいいとは思わないが、今季に関しては一つでも多くの勝利・勝ち点・得点をあげて、良い形で終わってほしい。


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2249

 第32節は不思議な節で、清水も負けちゃったけど、清水の周りのチームも全部負けたので、清水の11位は変化なかったし、10位のセレッソとも勝ち点3差のままだった。

 ただ、これはもしかしたら、ある程度必然性があったのかもしれない。上位はタイトルやACL枠獲得争いで野心に燃え、下位は残留争いで必死なのに対し、10~15位くらいの中位のチームは、リーグ戦終盤のモチベーションを維持しにくい。中二病ならぬ中位病といったところか(ウマい!)。


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2248

 外国人の審判って、日本人ほどこまめにアディショナルタイム取らないよね。昨今、後半アディショナルタイムは、どんなに短くても5分くらいはあると思うのだが、この試合では、何とわずか3分! 個人的には、「どうにかして勝ち点1を」と思いながら観ていたので、3分というATが表示された時に、この試合で初めてお粗末主審に感謝したのだが、その短いATの間に、まさかの被弾。もう後の祭りで、清水に反撃の時間は残っていなかった。

 最近、負けなしで来ていて、残留も事実上確定なので、守備ブロック一辺倒の戦い方を脱し、アグレッシブに奪いに行く挑戦をしたかったということは、理解できる。しかし、試合の流れというものがあるだろう。この試合の後半、DAZN中継では、両チームのシュート数が再三表示されたが、清水は後半の最初の方で10本目のシュートを打ったあと、シュート数がまったく伸びず、神戸側のシュート数だけが増えていく試合展開だった。もちろんアグレッシブに勝ちに行きたい気持ちはあるが、現実に前にボールを運べておらず、選手交代も失速しかもたらさなかったのだから、終盤は割り切って、勝ち点1確保に舵を切ってもよかったはずだ。

 優勝争いしている神戸相手に、清水が引き分けに持ち込めば、今季のJ1優勝争いに、清水が大きな一石を投じることになる。今季のJ1を振り返るドキュメンタリーみたいなものが制作されたら、清水相手に勝ち切れず、がっくりとうなだれる神戸イレブンの姿が記録されたはずである。個人的には、清水のそういう渋い役割を見たかった。残念ながら、もしも今季神戸が逆転優勝をしたら、「あの清水戦の劇的ゴールがターニングポイントだった」として、その場面が繰り返し映像で流され、 我々は長らく恥をさらし続けることになるだろう。

 終盤の清水は、押し込まれてはいたが、先方も決め手はない様子だった。確か、今季の神戸は逆転勝利がなかったはずである。清水が自ら隙を作らなければ、かなりの確率でドローに持ち込めたはずである。しかしながら、やはりそこで隙を作ってしまうのだ。WBとして途中投入されたの高木は上がりっぱなしで、矢島の戻りも遅く、清水の右サイドの守備はスカスカだった。結局、その右サイドにアバウトなボールを放り込まれ、そこから決壊して決勝ゴールを奪われた。

 今季ここまでの清水の戦いについては、秋葉監督にも選手たちにも感謝しているし、ほぼ残留を成し遂げた今、再度アグレッシブなサッカーに挑戦する資格はあると思う。ただ、返す返すも、この試合の終盤に関しては、現実主義で勝ち点1確保でよかったのではないかという悔いが残る。


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45

 2連勝で錯覚していたが、秋葉清水というチームが保持も前進もできないという現実が解決されたわけではなく、それが如実に出た一戦となった。先方は調子が上がっておらず、かなり疲弊もしていたので、うざい相手を倒すチャンスだったが、まったく内容が伴わなかった。試合の立ち上がりこそ、勢い任せで何度かチャンスを作ったが、あとは耐え忍ぶだけの試合展開だった。

 試合後のインタビューで秋葉監督は、穴熊のように引き籠り無失点で終えることはできても、それは自分たちが望むフットボールではなく、これでは上位進出は不可能であり、ジレンマを痛感したというようなことを述べていた。秋葉監督にしては、正しい指摘だと思うが、そのジレンマは誰あろう貴方自身に起因しているのですよ(笑)と、言いたくなる。

 この試合で、ヒジョーーーーーーに気になったのは、清水のスローインの下手さ・遅さである。自分たちの良い流れになりかけても、スローインからリズムを失う。せっかくマイボールのスローインにしたのに、そのスローインをあっさり失ってピンチを迎えるということが繰り返された。対する浦和の側は、スローインを素早くスッとやって、流れを失わない。スローインというのは、試合の中で何度もあり、その重要な要素で大きなハンディキャップをしょい込んでいたら、勝てる試合も勝てなくなる。

 ことほどさように、清水が上位進出できないのには、れっきとした原因があり、決して怪奇現象などではない。そうした課題に一つ一つ向き合って解決していくことでしか、躍進は果たせない。秋葉監督も、「ジレンマ」を嘆いているヒマがあったら、チームが抱えている問題に対し具体的な処方箋を示すべきであり、とりあえずはスローインの改善から始めるべきだ。


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2246

 実を言うと、最近、大きな衝撃を受けた出来事がある。試合後に配信される内幕動画「THE REAL」については、熱心なファンの皆さんなら、欠かさずチェックしていると思う。いつものように、新潟戦後に配信された「THE REAL」を視聴したところ、秋葉監督が驚くべき発言をしていたのである。

 「自分たちで解決策を見出せ!」

 いやぁ、驚いたねえ(笑)。普通、サッカーの戦術的な解決策は、監督が考えて、それを選手に授けるものだろう。むろん選手の自主的な要素はあるにせよ、大枠は監督が決めるはずである。それを、秋葉監督は、守り方も攻め方も自分で考えろと、選手たちに通告していたのである。秋葉清水は、戦術は選手に丸投げという傾向があることは、以前から知られていたが、監督自身がそれを堂々と選手たちに告げる様子が(会員限定とはいえ)動画として発信されるとは、なかなかの衝撃であった。「このオジサン、ある意味、パワハラ監督以上に怖ぇよ」とビビッてしまった。

 むろん、秋葉監督が何もしていないわけではない。走り勝つ、一対一で負けない、気迫で上回るといったことは、徹底してチームに植え付けている。それが、秋葉監督が言うところの「フットボールの本質」である。くしくも、首位たたきを成し遂げた今回の京都戦において、試合後に殊勲者の矢島も、秋葉監督も「フットボールの本質」と口にしており、それがこの試合のキーワードだったことを印象付けた。

 所長自身は、秋葉監督の戦術面での薄っぺらさに不満を感じており、折に触れて当S研ブログでもグチっている。しかし、今の清水にシャレオツ系の戦術家監督が来て、それで上手く行くかというと、なかなか想像できない。清水が、J1で、終盤まで降格の心配をしなくて済んだのは、過去10年あまりで1度しかない(2018年)。秋葉監督は、「フットボールの本質」の一枚看板で、どうやらJ1残留を成し遂げつつある。2度目の降格をした2022年には、試合終盤に失点をして勝ち点を落とし続けるというオカルト現象があったが、今季はそういう場面がほぼ皆無だ。サッカーは、気合だけでは駄目だが、それがなければ始まらず、今はその部分が秋葉イズムのお陰でしっかりしているということなのだろう。

 問題は、ど根性サッカーでクリーンシートは達成できても、どうやってそれをゴール、勝ち点3に結び付けるかだが、そのヒントも今回の京都戦にあった。矢島は、今回のゴールが、「居残りの自主練習」で繰り返していた形だと明言していた。つまり、やはり監督が授けたゴールへの道筋ではなく、文字通り、「選手が自分たちで解決策を見出した」ものだったのだ。つくづく、不思議なチームだなぁとは思うが、その結果として、10年に1度あるかどうかという「J2降格を心配しなくていいリーグ戦終盤」を迎えているのだから、分からないものである。


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2243

 残り10試合となった時点で、たぶんあと2回くらい勝てば、引き分けの勝ち点1コツコツも含め、どうにか残留できるのではないかという状況。そして、残りの対戦カードを見た時に、現実的に勝てそうな相手というと限られており、この新潟戦は是が非でも勝ち点3が欲しいところだった。内容はどうあれ、そのミッションをクリアしてくれたことに、安堵している。万年野戦病院化しているのか、また苦しい人繰りだったが、いるメンバーが良くやった。下位集団が軒並み勝ち点を落としただけに、めでたい節となった。

 清水の虎の子1得点は、見事としか言いようがなく、「ロドリゲス柏か!?」と色めき立ちたくなるような綺麗な崩しだった。ああいう複数人数がかかわった再現性の感じられるゴールは、秋葉清水では珍しい。もっとも、「再現性」がありそうな割には、実際には上手く行ったのはあれ一回だけで、全体的には低調な内容だった。

 戦ってみた新潟は、まあやはり最下位に沈むだけの実力だなと実感した。アタッキングサードまで運んでも、そこからの迫力、アイディア、精度がない。先方には申し訳ないが、「この相手で助かった」というのが実感だ。

 ただ、ビルドアップのスムーズさは清水よりずっと上であり、ボールを運んでいる時に自陣で変なボールの奪われ方をして即ピンチというような場面はなかった。この試合でもぎこちないボールの運び方で何度か危険なロストをした清水とは対照的である。

 清水もいい加減、せめて最下位・新潟くらいのビルドアップができなければ、J1定着や、増してや躍進はおぼつかないだろう。ここ何試合か、残留モードの失点回避の戦いを続けているだけに守備は安定しているが、秋葉監督の言うようなクリーンシートを維持した上で3、4点奪って勝つチームへの道は、限りなく遠い。残留に向けては明るい展望が開けてきており、今季はそれで充分とは思うが、来季以降に向けては、課題は手付かずのまま残っている。


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2242

 前半戦の鹿島戦では、清水が主導権を握った時間帯もあったが、今回は鹿島の「速さ」に対応できず、ずっと圧力を受け続ける苦しい試合となった。それでも先制点をとれたのは望外だったが(いつ以来だ?)、警戒していたはずのセットプレーから同点弾を喫し、あえなくドロー。ゾーンとマンツーマンを併用するようになってから、コーナーキックの守備は安定していたと思うのだが、今回は植田にマークが付いていなかったように見えたんだけど、何だったんだろうか。

 センターバック2枚の出場停止。試合直前で、キープレーヤー(カピ?)が出場できなくなるハプニングもあり、準備してきたゲームプランが狂ったようだ。諸々考えれば、上位相手の難しい試合で、最低限の勝ち点1を確保したとも言えるが、まあ何にしても久し振りの勝利を見たかったものである。

 監督は、上からの指示であることは否定していたが、この試合の清水はGKからのビルドアップは断念し、ロングキックでボールを捨て続ける戦い方を選んだ。個人的には、今は状況ゆえやむを得ないとも思うし、だからこその勝ち点1ゲットだったとも思えてくる。しかし、ど根性サッカーで勝ち点1を拾い続ける戦い方で、下に落ちるのを回避はできても、上に行くのは無理である。秋葉監督は、まだまだ成長できるということを強調しているが、秋葉清水には残念ながら伸びしろというものがない。他のJ1勢がシーズンが深まるにつれ成熟してきているのに対し、秋葉清水は堂々巡りを続けているので、それで清水が後半戦に苦戦しているのだと、個人的には解釈している。

 秋葉清水というチームの特徴は、監督よりも一部のプレーヤーの方がサッカーIQが高いという点である。今回の試合後、松崎が次のようにコメントしている。

 (監督がアクシデントでプランが変わってしまったと言っていたが)プランどうこうの問題ではなく、結局あれだけビルドアップができずに押し込まれると、どこかで決壊はしてしまう。もっとミドルサードでボールを持ちたいし、そこからアタッキングサードに押し込んだ時に少し攻撃の展開が速く、もっと時間を掛けてもいいのにと感じる場面が何回かあった。(今回3バックで点がとれ、チームの課題解決に向けポジティブかというと)いや、変わらないと思う。どうビルドアップして前進していくかという根本の問題はずっと課題。


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2223

 広島相手の天皇杯で惨敗して、気合を入れ直し、リーグ戦の広島戦ではスコアレスドロー。横浜FM相手に惨敗し、気合を入れ直し、福岡戦でスコアレスドロー。同じようなパターンが続いている。

 要するに、秋葉清水は、「絶対に失点をしない」と守備に重点を置くと、それに伴って攻撃期待値もかなり下がるチームなのだろう。実際、この福岡戦の戦い方を見ても、リスクを負わないプレー選択ばかりで、あんなおっかなびっくりの攻め方では、J1の守備は崩せるはずがない。

 ただ、個人的には、戦い方が間違っていたとは思わない。秋葉清水は、早い時間帯にコロっと安い失点さえしなければ、そんな簡単に負けることもない。ゼロゼロの時間を長くして、後半にメンバー交代を織り交ぜながら勝負をかけようというゲームプランは、理に適っている。

 問題は、これまで困った時には終盤に乾先生が違いを見せるプレーを披露してくれて、それで効果的に勝ち点を拾ってきたのに対し、最近の先生はボールロストやパスミスばかりであり、この福岡戦も勝負を決めるような仕事はできなかったことである。悲しいお別れが近付いているのかもしれない。

 攻撃の光明は見えず、次節はまたしてもCBの頭数不足。苦しい戦いが続くが、耐え忍ぶしかない。


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2227

 清水は、オリジナル10の同期として、マリノスに引導を渡す義務があると思ってたけどな。逆に、残留争いへの招待状を、マリノスに渡される結果になってしまった。

 それにしても、秋葉監督、ピッチ上で起きていることは、紛れもなく自分のチーム作りの結果なのに、失点したり負けたりした時に、選手のやる気とか集中力のせいにするのは、どうなのかね。この試合も、結局は監督がビルドアップの形を仕込めていないところから、綻びが生じたように見えたのだが。

 まあ、今回のマリノス戦に限っては、先方の勢いというか、必死さに飲まれてしまった感があった。マリノス側にイエローが5枚も出たので、1人くらい退場してくれれば……などと期待しながら観ていたが、退場にならないギリの厳しさで向かってきていたのだろう。マリノスには怪我人や足がつっていた選手もいたし、それだけ背水の陣だったのだろう。

 J2ならともかく、J1に上がってからの秋葉清水は、自分たちのサッカーを貫くというよりは(そもそもそんなものはないので)、ミラーゲームに持ち込んでマンツーマン気味に激しく行くという戦い方をしている。それが、今回のマリノス戦のように、違和感を抱えたまま戦うと、途端にボロを出す。ビハインドを負い、無理に前掛かりになると、さらに失点を重ねる。まあ、こんなところが、秋葉清水の、負けパターンか。

 まあ、こういう絶望的な試合もあるが、残り試合で、2~3勝して残留するくらいのミッションなら、不可能ではないのではないか。それを成し遂げてもらった上で、秋葉さんとは良いお別れをしたいものだ。


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 みんなはどう思ってたかわからんけど、個人的には、広島アウェー2連戦を前にして思ったのは、「2連敗だけは避けたい」ということだった。天皇杯の勝ち上がり、リーグ戦の勝ち点3は理想ではあるけれど、どちらかだけでも、いやもっと言えばリーグ戦の勝ち点1でも、OKだろうと思っていた。

 その意味では、天皇杯で勝ち上がるよりも、より死活的なのはリーグ戦の勝ち点1である。それを達成してくれたので、個人的には、満足、納得だ。秋葉清水は、戦術的なレベルが低い分、監督の気合注入でチームを引き締めるしかない。リーグ戦の勝ち点1のためと思えば、天皇杯の惨敗も、個人的には我慢しようと思う。最悪の結果は免れた。

 はっきり言って、清水は残り試合、全部引き分け狙いでもいいだろう。それで充分残留できる。まあ、実際は、引き分けを狙って実際に引き分けられるわけではないのだが、そういうスタンスの方が、逆に勝てたりもするものである。

 増してや、今節は、降格危機の他チームが、軒並み敗戦を喫している(新潟だけは今日試合だけど)。そういうことから考えても、清水が今節勝ち点1を確保したことは、大きな半歩である。

 さて、試合の方は、ハートに火をつけた清水イレブンが序盤から飛ばし、前半は優勢だったが、後半巻き返され、どちらが勝ってもおかしくない試合で、引き分けという公平な結果に終わった。80年前の出来事を、日本国民として追悼するのは当然として、ピッチ上にまで持ち込まれるのはフェアでないと感じたが、それに変な形で巻き込まれず、よかった。

 ここ2年の清水は、北川・乾の前線コンビによる前プレスが基本戦術になっていたが、北川がポストタイプではないので、ロングボールの収め所がないというのが悩みの種だった。そこで、今回の広島戦では、高橋カルロスを1トップに起用し、新戦術を模索しているのか?などとも思えた。だが、試合後の秋葉監督の発言によれば、「後半勝負」だったとのことである。つまり、今季何度かあった(そしてあまり上手く行かなかった)、過密日程の際に前半はゼロゼロで我慢して北川・乾を後半から出し勝負をつけるという狙いの采配だったようだ。

 残念ながら、北川・乾を投入して、清水の攻撃の迫力が増したという印象はない。特に、乾はピッチコンディションも影響してか、ミスが目立った。乾のプレー精度があの程度だと、来季以降も見据えて、否応なしに、脱乾依存を進めざるを得ないかもしれない。


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2211

 秋葉監督が良く言う言葉に、「超攻撃的に、超アグレッシブに」「自分たちから仕掛ける。ボールを奪いに行く」というのがある。また、「自分たちから崩れない」というのもある。

 考えてみれば、攻撃的なサッカーと、自分たちから崩れないサッカーの両立は、難しい。言い換えれば、堅固な守備を担保した上で、攻撃力を発揮できるようにチームを組織するのが、監督の手腕である。今回の天皇杯・広島戦で、秋葉監督にはどうもやはりその能力がなさそうだということが浮き彫りになった。J2では誤魔化しが効いても、J1のある程度完成度のあるチームを相手にすると、まったく通用しない。今季、どんな結果になっても、秋葉監督はラストイヤーではないだろうか。いつも言うように、人間的には本当に好きな人なのだが。

 今回の広島戦、前半の途中までは、普通に戦えていたと思う。しかし、「超攻撃的」という呪いの言葉ゆえ、やはり自分たちから崩れてしまうのである。1失点目は、大したチャンスでもないのに、DFの高木が前線まで深追いして、守備のバランスが崩れたところから発生したものだった。前半終了間際のあの時間帯、ゼロゼロという状況で、格下のアウェーチームが、あんなギャンブルプレーに走るとは、信じがたい光景だった。

 清水だって、ブロックを作って守っている時には、そんなに失点しない。しかし、1.設計不良によるビルドアップのミスからショートカウンターを浴びる、2.無謀に前掛かりになったところから引っ繰り返されて数的不利の破局的ピンチを迎える、という秋葉清水の2大失点パターンは、この広島戦でも健在だった。ちなみに、これにセットプレーからの失点を加えたのが、秋葉清水の3大失点パターンである。

 戦前に秋庭監督は、色んな戦い方を持って広島2連戦に臨みたいというようなことを言っていた。ということは、おそらく日曜のリーグ戦もほぼ同じメンバーだろうが、戦い方は変えることをあらかじめ想定していたということだろうか? このままでは、より死活的な日曜日のリーグ戦も、同じような結果になる恐れが強い。


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