エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

カテゴリ: エスパルス

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 個人的には初めてアットエスのアプリで清水のTMを観戦した。これまで清水が時々やってくれたTM中継のように、俯瞰の画像だけの中継なのかと思ったら、画像は結構臨場感があり、実況・解説まで付いていて、ビックリ。遠隔地に居ながらにして、試合をそこそこリアルに楽しめたことには感謝したいが、実況・解説の質の低さは残念だった。実況の人は、明らかにサッカーが好きでも、詳しくもない。発する言葉がすべて的外れ。サッカーを知らなくても、アナウンス技術はあるかと思いきや、そもそも日本語が怪しい。そして、清水OBについて悪いことは言いたくないが、六反氏もサッカー解説者としての観戦眼・知見、言語化能力を有しているとは言い難いだろう。人間としては大好きな人だが、解説者の適性があるのかという疑問は拭えなかった。

 さて、試合の方は、アフメドフの2得点などがあり、アウェーの清水が4:1で勝利。敵地で宿命のライバル相手に完勝したことは痛快ではあったが、いかんせん先方が前日にリーグ戦を戦った後だ。清水もAチームというわけではなかったが、状況的に清水が有利だったことは間違いなく、あまり参考にはならないだろう。個人的に磐田のイレブンは名前の知らない人がほとんどだった。

 ずっとくすぶっていたアフメドフの2得点は朗報ではあるが、果たしてJ1の強度で再現できるか? そもそも、ジュビロの中央がスカスカだったがゆえに、アフメドフに縦パスが入ったと考えられる。J1だったら、それをワンタッチで素早くターンして決めないといけないわけだが、アフメドフは決めたとはいえ、だいぶボール処理に手間取っていた。ロングボールの収まりやプレスの強度などから考えても、セフンの交代要員に位置付けるのは、引き続き厳しいのではないか。

 ステファンスも、悪かったわけではないが、どうも「これぞ」という長所が見えてこない。すべてに中途半端という印象なのである。

 ところで、吉田監督というと、4-3-3が代名詞のように言われるが、今季実際に清水の陣形を見ると、左インサイドハーフがFWに近いような高い位置をとり、4-4-2や4-2-3-1のように見えることの方が多い。ところが、今日の試合は、吉田監督になって初めて(今日、指揮をとっていたのかは未確認)、実際に4-3-3の布陣に見えたのだが、どうなのだろうか。後半は弓場がアンカーから右インサイドハーフに位置を変えたのかな。結果的には1失点で済んだが、後半の清水の守備もハーフスペース侵入を許したり、インターセプトに失敗して簡単に入れ替わってしまったりで、だいぶユルかった。

 価値観は人それぞれだろうが、個人的には、静岡県の4チームが高いレベルで切磋琢磨することの方が、長い目で見て清水のためにもなると思う。もちろん、その中では常に清水が圧倒的なトップであってほしいが、かといって、磐田にこのまま凋落してほしいとは思わない。完全に明と暗が分かれた今日の試合であったが、清水としては勝って驕ったり、負けた相手を嘲笑したりするのではなく、少しでも気を緩めればうちだってずるずる落ちかねないことを肝に銘じ、自分たちのクラブ力向上にこそ注力していきたいものである。


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70

 終始、広島側にペースを握られたこの試合。ワンチャンスを活かして先制したので、そのまま勝ち切れれば最高だったが、そこまで甘くはないだろう。90分の対決は、引き分けに終わった。

 久し振りのPK敗戦となったが、開幕直後は準備不足で、負けるべくしてPK戦に敗れている印象があった。それに対し、今回の広島戦にしても、キッカーもGKもちゃんと集中できており、勝敗を分けたのは紙一重の時の運だったと思う。なので、勝ち点2と1で広島と明暗が分かれてしまったことは、致し方ない。全体としては、苦しいメンバーの中、完全に広島のペースだったのに、大崩れはせず、粘ってよく90分負けを免れ、勝ち点を確保した試合だったという評価になるだろう。

 清水の先制点は痛快なファストブレークだったが、広島の同点弾も見事だった。絵に描いたような、再現性のある崩しだった。あの場面、守備がまったく付いていけなかったのは反省すべきだし、逆に我々もああいう崩しができるよう、連携を磨いてほしい。

 今回は勝ち点1で甘んじるにしても、長い目で見ると、この程度の負傷離脱で、ほとんど攻撃ができなくなってしまうという選手層の薄さは、心許ない。吉田清水のチーム作りはポジティブな方向に進んでいるものの、J1での躍進を目指すのであれば、夏以降の戦力の見直し・補強が必須であろう。


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112

 いやはや、なかなか楽しい娯楽だった。「最低」という言葉が飛び交った水曜の試合から、中3日で、ここまで建て直せるとは思わなかった。「控えの力が劣る」という評価も、見事に覆して見せた。

 まあ、ここまで余裕をもって楽しめる試合になったのは、やはりセフンの鮮烈先制弾に尽きる。あれが「シュート」とカウントされるのかどうかは知らないが、とにかくあれで我が軍は完全に勢いに乗り、敵は出鼻をくじかれた。

 嶋本は、高校時代は「アタッカー」という印象だったのだが、清水に来てからはボランチとか汗かき役になっていた。今回は、トップ下というかシャドー的な位置で先発し、本来の得点能力が活かされたという感じである。

 そんなわけで、わずか4分で2点をリードする展開になったわけだけど、リードした後、攻め急がずに、相手に全くボールを触らせることなく、何分かパス回しをした場面が素晴らしかった。以前の試合では、有利な試合展開でも、同じように前線にロングボールを入れ続けて行ったり来たりの展開になってしまったことがあったが、今回のように状況によってはボールを保持できるようになれば、戦い方の幅が広がるし安定もする。今後は、1点差のよりしびれる展開や、試合終盤の中でも、同じような落ち着きを出せるかが、課題だろう。

 後半にダメ押しの追加点がとれれば百点満点の試合だったが、まあそこまで贅沢は言えまい。連戦で、必ずしもベスメンでない中で、ここまで楽しい試合を見せてくれたことに、感謝したい。


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110

 いやぁ、誰がどう見ても、今季最低の試合だった。監督自身がそう言っているのだから、間違いないだろう。前節の広島戦が「今季最高」だっただけに、そこからの落差が激しい。

 ウェストは混戦だし、「その気」になり始めた清水サポも多かっただろう。現に、この神戸戦に、大量得点差で勝てば、清水は暫定首位に浮上するはずだった。しかし、その夢は、つかの間に終わった。この変則リーグも折り返し地点に過ぎず、まだまだ上位進出の夢は諦めたくないが、厳しい現実を見せ付けられた思いだ。

 むろん、北川、ブエノの不在が、機能不全となった最大の原因だろう。しかも、具体的な情報はないが、カルロストシキ、ステファンスあたりも使えない状態だったようである。ハーフタイムでカピが引っ込んでしまったのも、コンディション不良だろう。開幕直後はディフェンスラインの怪我人が目立ったが、ここに来て(頭数だけは多いはずの)攻撃陣に故障者が続出している模様である。

 しかし、主力の負傷欠場という意味では(この試合中の負傷も含め)、神戸も苦しかったはずだ。残念ながら、主力を欠いてもある程度チーム力を維持できた神戸と、そのままチームの機能不全に直結した清水との差が出た。それは選手層の厚さの違いもあるだろうし、属人的でないチームとしての戦術共有の差でもあるだろう。吉田清水と言えば、セカンドボールが面白いように自分たちに転がり込んでくる設計になっているはずなのだが、今回の神戸戦では真逆であり、それだけ散々な出来だったということだ。

 この試合の先発も、ハーフタイムでの選手交代およびシステムチェンジも、「こういう狙い」という明確なものがあったわけではなく、「使える選手を当てはめたらこうなった」という消去法だったと見られる。本当に、悪い夢でも見たと思って、忘れた方がよさそうな試合だ。今はただ、怪我人がなるべく早く復帰し、この神戸戦のようなお粗末なサッカーがずるずると長引かないことを願うばかりである。


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99

 清水エスパルスの試合を現地観戦しに行って、「楽しい」と思うことは年に一回あるかどうかだが、この広島戦は本当に楽しかった。少なくとも、後半途中までは。

 まあ、冷静に考えれば、広島が過密日程で疲弊していた要因が大きかったのだとは思う。清水も連戦だったとはいえ、明らかに清水の方がフレッシュだった。

 ただ、それにしても、前半の清水は機能した。チームが機能している分、北川の切れ味、宇野のボール奪取力、ブエノの球さばき、ジェラの強さといった個々のストロングが発揮され、観ている側も「それ行け」とポジティブな気持ちで応援できた。

 何となく押し気味でも、前半は無得点ということが続いてきたが、ついにその殻も破ることができた。しかも、先制点を決めたのはMr.こぼれ球ふかし男こと吉田豊であり、人気者が決めたことで、普段の1得点以上にチームを勢い付かせた。直後に続いたセフンの追加点は、スタジアムの空気で日本代表GKが浮足立って、誘発したと言えるだろう。後半頭から敵が2人交代し、攻撃の圧力を強めるも、3点目までとれたというのは、望外だった。しかも、北川のゴールは、左からのクロスに対しニアで1人潰れ(確かもう1人中央にもいたような)、大外で待っていた北川が狙いすまして決めたもので、再現性の高いゴールだろう。

 と、ここまではよかったのだが、リードした後の試合運びという、このところの課題が、またしても露呈してしまった。セフンにロングボールを当てる戦術をとっていることは理解できるが、試合展開にかからず、またセフンが交代で退いても、同じようなロングボールばかりであり、後半の途中からは実質的にボールを捨て続けていた。あれではずっと敵のターンが続き、決壊するのは時間の問題である。今日は3点あったので、よもや追い付かれることはあるまいと思いながら観ていたが、これが1点差、2点差だったら、もっとバタバタしていただろう。無理に攻めなくてもいいので、ボールを保持して落ち着ける時間帯を作ってもいいはずだ。

 吉田監督の選手交代が遅いのが気になっていたが、今回の広島戦では松崎、北川、カピが動けなくなり、強いられた形での選手交代が続き、結果的に選手交代は早まった。しかし、前節では選手交代しようと思っているうちに失点、今節では選手交代の直後に失点と、相変わらず選手交代のタイミングがちぐはぐだった。あと、試合終盤には敵コーナーフラッグ付近で鹿島ろうとする場面もあったが、ほとんど時間を稼げておらず、あれだったら普通に攻めた方がマシではないかと思われた。

 全体としては、非常に楽しく、大満足の試合だったことは間違いない。VARも広島に味方することはなく、色んな意味で上手く行った試合だった。ただ、もうちょっと賢く時間を使えるチームになってほしい。


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101

 明らかにクラブとして坂道を転げ落ちている状態で、実際に今季まったく結果が出ていないのが、福岡である。アウェーの連戦とはいえ、勝ち点3が絶対に求められる試合だった。その相手に、得点や勝ち点を与えてしまったのは、痛恨と言う他ない。

 今回の福岡戦、前節で負傷交代したパクスンウク以外は、同じスタメン。試合を重ねながらチーム作りを進めている変則シーズンなので、今回のようなミッドウィークの試合なら、本来はもっと大胆にターンオーバーしてもよさそうなものである。吉田監督は、選手たちをフラットに見て、その時点で戦える選手を選ぶ指揮官と言われる。なのに、現状あまりメンバーをいじっていないということは、かなりレギュラーが固まってきているということか。はたまた、怪我人が多かったり、控えクラスの力がガクッと落ちたりして、選択の余地がないということか。

 前回の岡山戦は、選手交代の結果としてパワーが落ちた感じがあったから、監督としても、ターンオーバーや、早目の選手交代を躊躇することになったのだろうか。しかし、今回の福岡戦では、選手交代の遅れが、勝ち点を落とすことに繋がってしまうのだから、皮肉なものである。清水が3枚替えしようとしていた時に、プレーが続けられた時には、嫌な予感がしたものだったが、やはりそれがアダになってしまった。

 吉田監督が、逃げ切りのための5バックをよく使う人なのかどうかは分からないが、この福岡戦で失点前にその交代ができていて、結果的にも無失点で勝ち切ることができたら、大きな成功体験となり、戦い方の幅も広がったと思うのに、残念である。

 まあ、PK戦になだれ込んでも、「負ける予感しかしない」という感じではなくなり、その点だけはポジティブと言えようか。とにかく、もうそろそろ2:0とか3:0といったはっきりした勝利を見せてほしいものである。


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94

 この岡山戦が始まる前までの清水の戦績は、普通のレギュレーションなら、1勝・3分・1敗で、まあまあ安定はしていた。普通であれば、開幕戦で敗れて以降は、「4試合負け無し」となるはずだった。今季、大敗した試合などは一つも無い。それでも、清水の意気が全く上がらなかったのは、言うまでもなく、PK戦の3連敗が重くのしかかっていたからだ。

 それが、ようやく今回の岡山戦で、PK戦連敗の暗いトンネルを脱し、PK戦勝利となった。PK戦であっても、それなりに「勝利」の気分を味わえるのだなと、実感した。

 しかし、本来であれば、90分で勝ち切って勝ち点3を得なければならない試合だったことは、言うまでもない。守備の固い岡山相手に、前半から押し込み、決めなければいけない場面が何度かあった。前半のうちに、それを普通に決めていれば、多少終盤に反撃を受けても、勝ち切れるはずの試合だった。

 周知のとおり、吉田清水のチーム作りは守備から入り、攻撃の構築は後回しで、最近になりようやく具体的な形を落とし込んでいるということである。この岡山戦における攻撃の活性化は、間違いなくその成果が出たものだろう。

 ゴール前で合わせるだけというビッグチャンスを、セフンが2回続けて外した時には、ああいうのを合わせてゴールに流し込むのは髙橋利樹が大得意なだけに、利樹出せやと多くの人が思っただろう。そういう意味で言えば、セフンが重要な先制点を決めたことで、戦犯にならなくて良かった。

 もう一つ良かったのは、梅田がヒーローになったことだ。この試合、90分の戦いを見ていて、やはり梅田はシュートコースの読み、飛んでからの一伸び、間合いの詰め方など、優れた点が多いと感じた。「ただ、その長所は試合の流れの中でこそ発揮できるもので、止まった状態からのPK戦ではどうなのか…」と心配しながら見ていたのだが、見事に2本も止めてくれた。キッカーは全員成功だったし、これで清水に漂っていたPK戦のトラウマもほぼ払拭できたと言っていいだろう。そして、正守護神争いも、明暗が分かれてきた。

 あとは、この試合の前半のように決めるべき場面を作った時に決め切ること、そして90分を通じた試合運びで内容を勝ち点に結び付けることだろう。

 他方、この岡山戦、先方が神谷、江坂、ルカオといったキーマンが退き、「しめしめ、これで岡山は攻め手がないな」と思ったのだが、実際には岡山は選手交代後に攻勢を強めており、うちとは違って木山監督の下での戦い方が浸透しているのだろうと感じた。対する清水は、選手交代後にパワーが落ちており、まだ属人的要素で戦っているということなのかもしれない。


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89

 以前、当S研ブログでは、「今季の正GKとして、セーブ能力で上回っていると思われる梅田ではなく、沖が起用されているのは、ロングキックの精度の違いによるものかもしれない」というような仮説を述べた。

 今回のセレッソ戦で、その素人仮説は案外当たっていたかもしれないと感じた。沖が先発した前節までは、ゴールキックやGKからのフィードは、ほとんどロングキックで、低い位置から繋ぐことはあまりなかった。それに対し、今回のセレッソ戦では、GKからの短いフィードでビルドアップを始めるケースが多かったからである。

 つい、ひと昔前までは、現代のGKはビルドアップの能力が重要という言説が主流だったように思う。仮に、清水の2人のGKを、梅田がビルドアップ型、沖がロングキック型と分類すれば、前者の方がモダンで優れたGKだというのが、近年の一般的な言説だったはずである。ところが、吉田監督をはじめ、ロングキックでポストに当ててそこからサッカーを始めるというやり方が最近またトレンドになってきていることから、とりあえず今季序盤の正守護神争いでは沖が一歩リードしていたというところではないか。

 ただ、吉田清水の今の完成度では、しっかりと握って前進し相手ゴールに迫るという方法論は確立されていない。ゆえに、今のチームではロングボール戦法の方が機能し、今回のセレッソ戦のようにGKからのロングボールの距離や精度が落ちると、劣勢の試合展開になるということなのかなと、解釈している。

 セレッソ戦で、梅田のビッグセーブが何度も見られたわけではなく、止めて当たり前の正面のシュートが多かった。それでも、90分間で梅田が安定感を見せてくれたことは、この試合の収穫だろう。ただ、その神通力も90分までで、PK戦では違いを見せられなかった。これまで3度のPK戦で、清水はGKもキッカーたちも弱さばかりをさらけ出す形となってしまい、その流れはGK交代をもってしても変えられなかった。PK戦を見ていて、「勝つ気がしない」というのが正直なところである。

 セレッソには昨シーズン2試合ともけちょんけちょんにされたので、クリーンシートで終え最低限の勝ち点をとれたことに安堵はしつつも、ルーカス・フェルナンデスらの役者が揃っていたら切り裂かれていただろうということは感じる。吉田監督の哲学からすれば、前節のような打ち合いよりも、スコアレスドローの方が、チーム成熟に至る正しい道筋なのであろう。まあただ、PK戦でも何でもいいから、もっと勝利が見たいのが本音だ。


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79

 世界的には、PK戦では、エンドは基本的に主審が(しばしばあらかじめ)決めることが多いらしい。試合前のようにコイントスでエンドを決めることが少ないのは、海外サッカーに特有の治安の問題や、ピッチの荒れ具合を考慮して決めざるを得ないからだという。その点、今Jリーグの特別大会でやっているPK戦の方式はやや特殊で、コイントスを2度行い、1度目でエンドを決めて、2度目で蹴る順番を決めているようである。少なくとも、我々が体験した京都戦とガンバ戦ではそうだった。そして、2度とも、清水側のエンドとなり、なおかつ有利(勝率55~60%程度と言われる)な先攻を確保できた。つまりPK戦のコイントスで清水は4連勝したことになる。しかし、結果は2連敗。

 前回の京都戦では、ブエノがコイントスに勝ちながら、「おい、どっちにするんだよ?」という感じでベンチに慌てて確かめる様子があり、それを含めて、明らかにPK戦への準備ができておらず、あれでは負けるのは必然だと感じた。それに比べると、その後練習をかなりしたらしく、今回のガンバ戦PK戦はまあまあ集中してやれていただけに、PK戦勝利が欲しかった。

 GK沖は、このガンバ戦で、「触れはしたけれど弾けなかった」というミスを3回犯した。前半の2失点と、PK戦で最後に決められたキックである。いずれもJ1の一流のGKなら対処できただろう。PK戦の時も、相手のリズムを乱そうと駆け引きはしているが、幸か不幸かマスクが甘く、GKに必要な威圧感や不気味さというものがない。今のままの沖が守護神だと、清水がJ1で躍進するというのは、難しいかもしれない。前半の2失点目は特に、DFが一応は寄せてシュートコースを限定していた中で決められたものであり、あれは厳しいなと感じた。

 セーブに関しては、梅田に一日の長があることが、昨シーズンの後半に証明された。それでも今期、沖が正守護神に返り咲いたのは、ロングキックを主体とした戦いにシフトし、沖の方がロングキックが安定しているという評価ゆえだろうか? 今季ここまでのところ、沖のパフォーマンスは満足とは行かないので、このあたりで梅田も見てみたい。

 試合全体に関しては、誰もが感じたように、前半に清水側がある程度押し込みながら、GKも含めたDFのキワの差で、ガンバが少ないチャンスを生かし優位に立った。解説のケンタ氏が指摘していたように、清水はボランチ脇がぽっかり空き、そこを使われてピンチを招くという構造的な問題は確かに気になったが、それよりもあの程度のピンチであっさり2失点してしまうGK含めた最終ラインの強度の低さは問題だろう。怪我人多発による厳しさもあるとはいえ、早く吉田スタンダードの徹底をお願いしたいものである。

 一方、後半にまさかの2得点で追いついたわけだけど、あの時間帯もあまり良い攻撃ができていたとは、個人的に感じなかった。吉田監督も試合後、「後半、選手交代をしたが、少しバランスが崩れてしまった」とコメントしている。ただ、2度ともサイドの揺さぶりからカピがぽっかりと空き、それをともに得点に結び付けたということは、戦術的な狙いが的中した形だっただろうか。まあ、カピの口振りからすると、1点目もクロスではなくシュートだっただろう。

 それにしても、吉田清水のシステムは明らかに4-2-3-1で、千葉カンはどう見てもトップ下としてプレーしていると思うのだが、いつまでみんな、4-3-3(千葉カンはインサイドハーフ)と呼び続けるのだろうか? 今回の試合で解説のケンタは、千葉はトップ下と言っていたが。

 あ、ちなみに、PK戦で先攻が有利なのは統計的に確認された事実だけど、選択したエンドがどう影響するかについては、確たることは言えないらしい。自分たちの応援団側のエンドでやっても、逆にプレッシャーになって、失敗しやすくなるという現象もある由。


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98

 完全に、1年分の運を使い果たしたという感じだ。相手のDOGSO退場に、PKに、交代で入った選手の負傷退場で2人分もの数的優位という、まさかのトリプルラッキー。それでも、PK以外は、ほとんど得点の匂い無し。新体制に移行して、まず1勝できてホッとした半面、本当に勝っただけの試合という印象だ。

 相手が10人になり、敵の攻撃の脅威は薄れたが、ボールを持てたことで、逆に困っているような印象だった。これは秋葉体制時代からの悪い癖だが、1人がボールを保持し「どうしようかな?」考えている時間が長すぎる。数的有利なのに、それを活かして相手を揺さぶったり急所を突いたりということができず、個人レベルの無理な突破でしか前に進めず、コンビネーションは全く合わない。人数の少ない神戸の方が、ボールを奪った時には、効果的な繋ぎができていた。たぶん、PKがなかったら、得点は奪えなかったと思う。数的有利になったことで、吉田清水がまだまだ組織として機能していないことが、かえって可視化された。

 今季、セットプレーの期待度が、極端に下がっている。だいたい、コーナーをブエノや北川が蹴ったりしている時点で、どうかしている。今日の神戸戦も、コーナーは9本あったが、何も起きなかった。もしかしたら中原は怪我なのかもしれないが、セットプレーのキッカーとして松崎はレギュラー起用したい。

 そうすると、右サイドでほとんど機能していない北川を外し、松崎の右サイド起用が、有効なのではないか。千葉はトップ下で意外に良い動きをしているので、そこはいじらなくていいだろう。

 吉田監督になってから、吉田豊の動きが良く、今日はまさかのMVPだった。試合後には、「あの人」と何やら話し込んでいた。「あの人」も、まさか三浦カズ並みの22分で退くとは思っていなかっただろう。

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70

 まあ、「それしかないだろ」という話ではあるのだが、清水駅東地区の再開発の事業主体として、鈴与が名乗りを上げるようだ。個人的には、既定路線と受け止めている。

 当然のことながら、水面下で鈴与が決意を伝えていたからこそ、市も土地の購入に踏み切ることになったのだろう。土地を買って、民間業者が誰も開発に乗り出さないなどということになったら、公金をドブに捨てることになるので、鈴与の意向は事前にENEOSおよび静岡市に伝えられていたはずである。

 もしかしたら、もっと巨大資本が入札に参入して、鈴与でなくそちらが開発主体になる可能性も、理屈の上では、無いわけではない。しかし、こと本件に関しては、流れは決まっているものと推察する。

 さて、2030年代のいずれかの時点で、遅くとも10年以内には、新スタは完成するはずである。

 それまでに、大事なことは、まず、まかり間違っても、エスパルスはJ2に落ちてはいけないということである。新スタの気運を削ぐような低迷は許されない。クラブの成績が低迷し、集客も伸び悩むようであれば、「駅前スタジアムも2万人収容で充分か」などという話になりかねない。今回の新スタ・プロジェクトは、清水がビッグクラブになる最後のチャンスである。そのためには、チームは最低でもJ1にしがみつかなければいけない。

 もっと言えば、2020年代のうちに何らかのタイトルが欲しい。今回の清水の新スタの模範例となっている広島では、市の行政に散々冷たくされ、「J1で3回優勝したら新スタ建ててやる」などと吹っ掛けられ、サンフレが実際に3回優勝したら手のひらを返され、粘りに粘って、ようやく念願の新スタが出来たのである。それに比べれば清水は恵まれており、まだリーグ優勝できていないのに、地元の熱意と市政の理解で、新スタを手にできることになったのだ。せめて、日本平暮らしの間にもう一度、カップ戦なりとも獲得しなければウソであろう。

 そして、我々サポは、とにかくアイスタの客席を埋め続けることである。これも上述のとおり、アイスタの客入りが悪ければ、「2万で充分か」という話になりかねない。まずは次の神戸戦だ。


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kaiken

 まず、当S研ブログとしては、以前の発言を撤回したいと思う。当ブログでは以前、難波市政は新スタにビタ一文出さないつもりだなどと、市長の姿勢を批判していたのだが、それは誤りだった。実際には、このほど発表されたとおり、静岡市は清水駅前のENEOS遊休地の一部を40億円あまりで購入し、そこで新スタジアムの建設を推進することになった。お詫びして前言を撤回する次第である。

 ただし、土地購入のお膳立てこそしてくれたものの、難波市政の立場が、「上物は民間の資金で」であることもまた事実である。新スタジアムの建設という大事業の割には、財政負担は40億円ちょっとと、非常に安く上げたなというのが、偽らざる感想だ。難波市長のイニシアティブで、長年宙に浮いていた新スタが動き出すのは有難いと思う反面、やはり公的資金は相当に出し渋っている印象である。

 それで、本日17日の市長定例会見で、「清水東口地域づくりエリアの土地利活用方針」という資料が発表され、その中で駅前再開発の区画割の図が示されたので、それを抜き出して上掲のとおりご紹介する。クリック・タップし拡大してご覧ください。市長は、「民間が手を挙げないと新スタは実現しない」というようなことを言っているが、図にはすでにスタジアムの配置や「ホームスタンド」などの表記が見え、すでに「民間」が関与してある程度の素案が作成されつつあることをうかがわせる。

 こんな図を拝んでしまうと、「いよいよだな」と、待ち切れない思いがする。しかし、報道によれば、新スタが完成するのは、順調に行っても、2030年代半ばということだ。せめて2030年代初頭にはならないものか。


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 2026.2.14 明治安田J1百年構想リーグ 地域リーグラウンド WESTグループ 第2節 IAIスタジアム日本平、VS 京都サンガF.C.戦。

 ホーム開幕戦と言えば、スタジアムに到着する選手バスをサポが盛大に歓迎するのが恒例だろう。なので、京都戦では早めにアイスタに向かったつもりだったのだが、所長が正面入り口に着いた時には、まさに選手バスも到着するタイミングで、慌ててスマホを構えた。

 しかし、待ちに待った開幕のはずなのに、「特別なシーズン」ゆえか、熱気はイマイチでしたな。


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77

 実にイヤな負け方をした。気持ち良い負け方というのがあるのかは知らないが、とにかくこのPK敗戦は受け入れがたい。

 モヤモヤするのは、負け方だけでなく、自分自身も含めた、ムード全体のこともある。ホーム開幕戦というのに、スタンドはガラガラ。一向に高まらない高揚感。先方の曺貴裁監督は、まるでカップ戦のように、どんどんメンバーを替えてくるし、ますます真剣勝負味が薄れる。自分自身、どう気持ちを込めたらいいのか、迷っているうちに、変な負け方をしたので、モヤモヤだけが残ったという感じだ。

 我が軍にとっては、名古屋戦と違って、序盤から明確な決定機の多い試合だった。しかし、敵GKの太田岳志が当たりまくり。もちろん存在は認識していたが、あんなに能力が高い人だとは知らなかった。

 清水のシステムに関しては、前節と同じ印象で、松崎のポジションに千葉、宇野のポジションに小塚が入った違いだけだった。やはり小塚が右インサイドハーフ、千葉が左インサイドハーフという印象からは程遠く、ほぼブエノと小塚がダブルボランチで、千葉がトップ下と呼んだ方が正確であろう。

 この試合、京都が自分たちの形で清水のゴールに迫った場面は、ほとんどなかったのではないか。清水は、DFが時々変なミスをした時だけ大きなピンチになるという感じだった。失点する、負ける要素はなかったはずなのだが、最後に究極のミスが出て、勝ち点2、400万円を落とす結果となった。流れを変えた感もあるロングVARへの恨みも募る。

 この試合で、沖が特別悪かったということはなく、まあまあ普通のプレーを見せてくれたと思う。しかし、相手GKが太田が凄すぎて、見劣りしてしまった感は否めない。

 むろん、PK負けに関しては、GKよりも、キッカーのヘマという他ない。たぶんコイントスに2連勝して、有利な清水側コート、先攻になったと思うのだが、その有利な状況すら活かせなかった。4人蹴って3人失敗というのは、あり得ない。コイントスの時、ブエノが勝ったのに、先攻か後攻かベンチに確かめるバタバタした場面があり、「ああ、こいつらPK戦にロクな準備してないんだな」と悲しくなった。最重要なのは「本番」の2026/27シーズンを戦うためのチーム作りということは分かるが、勝って勢いをつけることも大事なはず。


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0211

 仕事が忙しく、しばらくブログの更新ができず、申し訳ありませんでした。とはいえ、地味に開幕はしたので、また試合ごとの寸評を再開したい。

 戦術がシンプルな吉田サッカーに比べ、ミシャの新攻撃サッカーへの移行を図る名古屋の方がいかにも時間がかかりそうであり、完成度の差で我が軍の方に分があるのではないかと期待したのだが、見た印象は清水の方がまだ模索中という感じだった。0:1で開幕戦を落とすことになった。

 吉田監督が神戸流の4-3-3を持ち込むと言われ、その先入観で観ていたのだが、どうも当方の未熟な観戦能力では、陣形が良く分からない。少なくとも、左右対称では全然ないような。所長が見ていて感じた基礎布陣を図にすると、上図のような感じじゃないかなという気がした。

 松崎が、インサイドハーフというよりは、トップ下というかシャドー的な高い位置でプレーしていた印象である。カピシャーバは一応FWとされているが、位置の高さというよりも、幅をとる専門という感じ。

 誰もが感じたと思うが、とにかく早めにセフンにロングボールを当てるというのが戦術のキモである。低い位置での手数をかけたビルドアップなどしないので、昨シーズンまであったような「ビルドアップで詰まりボールを奪われる」という場面は逆になかった。このあたりがリスクを最小化した戦い方ということだろうか。

 セフンは相手の密着マークを受けながらも奮闘し、そこそこ競り勝って、まあまあ収まっていたとは言える。収まり具合ということで言えば、サンタナや北川よりはずっと上だろう。しかし、セフンに収まっても、そこから特に何も起きないなという印象だ。

 セフンの場合、「大迫の代役」を期待されている。しかし、大迫の場合は、収めるだけでなく、そこから前を向いてフィニッシュまで持っていくスキルを持っている。これだけセフンへのロングボールを主体とした戦い方をする以上は、「そっからどうする?」というのを突き詰めていかないと、これからもゴールが遠そうだ。

 まあ、まだ1試合で、これからだ。短い特別シーズンだけど、吉田清水の成長を期待し、共に戦っていきましょう! というわけで遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします。


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 来年の百年構想リーグが東西に分けて開催されるということで、気になったので、2025年のリーグ戦の対戦成績で、東西の対戦相手ごとの戦績をまとめてみた。降格した新潟、湘南、横浜FCとの対戦成績は含まれていない。また、当然、昇格してくる長崎との数字も存在しない。あくまでも、2025年の戦績を、来年の百年構想リーグで対戦する相手の西、対戦しない相手の東に分けてみたということである。

 その結果が上表であり、まあそんなに東西の得意・不得意はないが、微妙に西の方が成績が悪いということが分かった。東西とも、1試合平均勝ち点が、残留ギリギリのラインと言われる1前後でヤバいが、そこは降格3チームとの対戦結果を含んでいないので、どうしてもそうなる。


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 秋葉清水の2025シーズンの戦いを振り返ってみると、「ツイていた」ということを実感する。

 何と言っても、開幕で2連勝し、頭の3試合で勝ち点7とれたのが大きかった。その貯金があったので、シーズンを通して、比較的落ち着いて戦えたという印象だ。

 開幕2戦で、力が落ち、相性も悪くない相手との対戦だったことが、モノを言った。開幕のヴェルディ戦はアウェーながら国立で「半ばホーム」みたいな感じだったし、新潟戦は押され気味だったのに相手が退場者を出し流れを引き寄せた。

 開幕2連戦に限らず、今季の清水は相手の退場とPK獲得にずいぶん助けられた。PKは、外したのも3本くらいあったが、あれだけPK機会に恵まれたのは今季のJ1で随一だったのではないか。もちろん、退場やPKの判定は、それ自体は妥当なもので、清水の戦いぶりの結果として付いてきたものではあるが、それにしてもツイていたと思うわけである。

 考えてみてほしい。開幕3連戦が、戦術的完成度や個々の技能に優れた柏、セレッソ、川崎とかが相手だったら、秋葉清水はほぼ確実に大差で3連敗しただろう。そこから立て直せたとは思えず、たぶん前半戦のうちに監督交代だっただろう。実際うちらは今季3連敗フィニッシュだったわけで、対戦相手やチームのバイオリズム次第では、そういう恐れもあった。

 開幕3戦で勝ち点7を確保し、そこから先は、連敗あり、大敗ありとチームは落ちかけたが、そのたびに秋葉監督が気合を注入し、何とか踏み止まったという印象だ。清水がチームとしての組織的完成度を高めた結果として盛り返すというよりは、やはり「喝を入れる」ことでチームを引き締め、崩壊を免れた。

 気合注入の一本足打法で、初のJ1シーズンを乗り切った秋葉監督は、ある意味ですごい人ではあるし、J1の下の方にしがみついているだけならば、現状維持でいいのかもしれない。しかし、クラブがJ1での躍進を期すのであれば、秋葉監督は役割を終えたというGMの判断は妥当であり、吉田監督の手腕は正直まだ分からないが、個人的には決定を支持する。


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zenrekishi

 むかし、こういうグラフを作成して毎年掲載していたのだけど、久々に更新してみた。クリック・タップし拡大してご覧ください。

 2024年の秋葉清水は、J2優勝したので、ものすごく躍進したようなイメージがあったが、何のことはない、J1の枠が20に拡大しJ2の上位から手ごわい相手がいなくなったので、それで無双できた格好だった。J全体の中での序列は、前年から1つ上がったにすぎなかった。

 過去10年くらいの清水は、降格危機に陥り、最終節で火事場の馬鹿力を発揮し勝ち点をとって、残留争いをしていた割には、結果的に最終順位が意外に悪くないことが時々あった。2025シーズンはそれとは逆で、割と早く残留を決めたことで緩みまくり、途中まではそんなに悪くない位置にいたのに、最後は14位まで下がってしまった。


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 それにしても、残留が決まってから、最後の3試合の落ちっぷりは、酷かった。この岡山戦にしても、秋葉体制は存続するに値しないということを、自ら証明して見せたような試合になってしまった。

 3バックで始めたこの試合だったが、ブエノがディフェンスラインに落ちてミンテとの2バックに可変し、ジェラと蓮川をサイドバック的になるべく前に押し出して、ウィングバックとともにサイドの優位性を作るというのが、基本的な戦い方だったかな。「戦術が無い」という批判に答えるため、監督が知恵を絞ったのかもしれないが、あまり機能したとは言えなかった。

 それよりも、やはり最後の最後まで、ビルドアップができないチームだったなと実感した。何度も言うように、清水のピンチはだいたい苦しい繋ぎを奪われ、陣形が崩れた状態で敵の攻撃にさらされることによって発生する。秋葉体制のビルドアップ軽視(無視?)の弊害は、誠に大きかった。清水に比べると、岡山はボールを奪った後の繋ぎに関し、チーム全体で同じ絵が描けていた。

 岡山は、清水を離れた選手がプレーすることが多いので、何となく清水のリザーブチームのようなイメージを勝手に抱いていた人が多いのではないかと思う。今でもクラブの規模はうちの方が大きいとは思うが、ここ何年かの成長速度、サッカーの合理性では先方の方が上であり、我々は勝手な格上意識は昨日の惨敗をもって捨てなければならないだろう。

 というわけで、秋葉清水は終焉した。試合後のセレモニーでは、監督のスピーチに所長自身も泣いたし、本当に辛い別れだと思う。しかし、このサッカーを見せられて、それでもなお秋葉清水に固執するような人がいるとすれば、それはもはや清水というクラブを愛しているのではなく、チームの躍進よりも人情を優先する方だと指摘せざるをえない。

 Jリーグが10チームで横一線でスタートして、鹿島のように常にサッカーで答えを出してきたチームもあれば、清水のように腰が据わらずフラフラし続けてきたチームもある。三十余年で、これだけの差をつけられたのだ。もう足踏みはしていられない。


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 秋葉監督の退任発表。当S研ブログは監督交代を推していたので、正しい判断と思う。しかし、何度も言うように、人間的には好きだし、魅力的な人物なので、いなくなるのは実に寂しいものである。クラブ広報とか、試合前の声出し係(?)とか、監督以外のポジションで残ってくれないかと思ったりもする。

 まあ、しかし、そうした感情論を別にすれば、今回の湘南戦を見ても、ここらへんが潮時だったということが、浮き彫りとなった。やはり秋葉さんの本質は、戦術家というよりも、モチベーターであったなと実感する。なので、危機的な状況でチームに活を入れ、火事場の馬鹿力で勝たせることはできても、今回のように消化試合でモチベーションが湧きにくい状況になると、チームはとたんに沈滞化する。たとえば、柏監督のロドリゲス氏のように、サッカーそのものが生き生きと機能するチームであれば、仮に消化試合であっても選手はサッカーをやっていて楽しく、力を発揮できると思うのだが、秋葉さんのような鞭入れ型の監督は、生き死にがかかっていない試合では、上滑りするだけである。

 そんなわけで、湘南戦の感想を一言でいえば、「無」ということになる。秋葉清水、結局、最後の最後まで、ビルドアップができなかった。今季J1の各チームと対戦してみて、降格した新潟や湘南も含め、清水はすべてのチームに対し保持と前進で劣っていたと思う。今季の清水、ブエノやカピシャーバの属人的な保持力に助けられたが、逆に言うとそれだけチームとして機能していないということであり、今回の湘南戦でもボール保持者が孤立する場面が目立った。痛恨の1失点も、守備のほころびというよりは、ビルドアップに詰まって無理に出したパスのミスから崩れたものだった。湘南、降格にはなってしまったが、組織としてはそれなりに機能しており、あれで町野クラスの決めてくれるストライカーがいたら、普通に残留だったのではないか。

 普通、監督を代えようとすると、「ここまで積み上げてきたのに、もったいない」といった話が出るが、秋葉清水の場合は、組織的な積み上げは皆無なので、その意味では惜しくはない(何度も言うように、心情的な寂しさはあるが)。秋葉監督は決してダメだったとか、失敗したということではなく、役割を果たし終えたのだと、個人的には受け止めている。


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