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 実を言うと、今回の柏戦で、個人的に最もツボだったのは、試合そのものではなく、試合前のFW木下康介のコメントだった。木下は、「レイソルには、ここを切られたらここ、という形がある。僕らにもヒントになる」と発言していたのである。

 う~む、これって、ロドリゲス柏と、吉田清水を両方直接知っているプレーヤーが、両チームのクオリティの差を証言したものだよな。しかも、ロドリゲスは2025年に柏監督に就任し、木下は同年6月に広島に移籍したわけだから、両者はせいぜい4ヵ月くらいしかかぶっていない。にもかかわらず、木下はロドリゲスがチームに植え付けた「形」を早くも実感し、実際にも2025シーズンでロドリゲス柏は大躍進したわけだ。2025シーズン開幕時には、「前年まで守備的だった柏を、ロドリゲスが保持型の攻撃的チームに作り変えるのには時間がかかるはず」として、柏を下位予想する識者も多かったが、見事にそれを覆して見せたわけである。そして木下は、ロドリゲスが短時間で柏に植え付けたような「形」が、現在の吉田清水には皆無であり、柏にヒントを求めたいと言っているわけである。普通であれば自軍の監督がそれを授けてくれるはずだが、それが無いので、他軍にヒントを求めたいというのだから、由々しい問題だ。

 みんな、覚えてないかもしれんけど、実は清水もロドリゲスをリストアップしたことがあったんだよね。しかし、本人は徳島での指揮継続を選び、清水はクラモフスキーを監督に選んだ。それ以降、清水は監督ガチャに失敗し続けて、現在に至る。いや、個々の指導者には、それぞれの持ち味はあったと思うのだが、清水の状況、戦力などと噛み合わず、また「A路線が失敗。ではB路線で行くか」と焼き畑農業のごとく路線をコロコロと変え続けてきた結果、「はて、清水のフットボールとは?」という現在の迷子状態に至るわけである。

 柏戦、試合そのものは、まあ見ての通りだ。チームとしての完成度・質が違い過ぎるし、吉田監督も我が身を守るためか(?)、天皇杯初戦敗退を避けるため3日前に主力を酷使しており、体力面でも不安が大きく、しかも北川やブルが得意の負傷離脱。その上、清水にとり柏のようなロジカルな戦い方をしてくるチームは、ある意味で王者・鹿島などよりも戦いにくい相手である。0:1というスコア以上に、必然としか表現しようのない完敗だった。

 試合前に、もし悪魔に、「お前の全財産、清水、柏、どちらに賭ける?」と問われていたら、残念ながら「柏」と答えていただろう。だから、試合結果に関しては、「知ってた」としか言いようがない。むしろ0:1は大健闘という感想である。


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