国立の名古屋戦は、DAZNが言うところの「ピックアップマッチ」となった。DAZNというところは、有料配信なのにCMを入れるといった犯罪的な会社だが、とにかくやることなすこと全てが的外れなサービスである。くだんの「ピックアップマッチ」というのも最悪な代物。何が不快と言って、解説者を2人立てるというのが、バカ丸出しである。実況に加え、解説が2人もいると、言葉が渋滞し、試合の臨場感を伝えるというスポーツ中継の本分が置いてきぼりになる。林凌平氏も、テセも、それぞれ話の中身は悪くないのだが、試合後のレビューならともかく、試合中に2人してずっと戦術論を語っているのを聞かされるのは、辟易とする。お前らのトークショーを聴きたいんじゃなくて、試合を観たいだけなんだよと、叫びたくなる。日本のスポーツ中継には、「重要な試合ほど、解説者を複数立てて豪華にする」という謎風習があり、DAZNの「ピックアップマッチ」はその日本の悪い部分を猿真似しているだけの、お粗末な仕様である。サッカーの中継なんてものは、映像は基本的にずっと俯瞰の画面にしてガチャガチャとカメラを切り替えたり無駄にリプレーを入れたりしない、話は実況と解説1人がベストなのであり、DAZNという低脳企業が無駄に頑張ろうとするたびに、どんどん放送が劣悪になっていくのは、本当に耐え難い。
おっと、失敬。試合に負けたので、つい怒りをDAZNに向けてしまった(笑)。にしても、名古屋戦、成す術もない完敗だった。その敗因に関しては、上では否定的に言及してしまったが、試合中に林氏とテセが語っていたとおりであろう。所長のような素人が付け加えることはない。
ただ、秋葉監督の無策を指摘するのは酷であり、連戦や怪我人続出などで、誰もが思い付きそうな3バックへの変更はやりたくてもできなかったのだろう。強いて言えば、高橋・宇野・羽田の3バックでいいじゃないかと考えたくはなるが、そうしないのはおそらく「羽田はJ1のセンターバックとしては厳しい」という判断からなのだろうし、要はそれだけ台所事情が厳しかったということだろう。
前節、選手のピッチ上の判断で、3バックへの変更を取り止めて4バックに戻し、「監督が指示しなくてもピッチ上で解決できる成熟エスパルス」みたいな持ち上げられ方をしたのも、悪い振りになってしまったかもしれない。これもダブル解説が言っていたように、今回ばかりは選手だけではどうしようもなく、監督が前半途中でも思い切った決断が必要だったかもしれない。まあ、何度も言うように、決断したくてもできない事情があったのだが。
清水の場合、Bチームが機能せずにAチームにメンバーチェンジして盛り返すことはあるが、最初からAチームで上手く行かなかった場合には、成す術がない。「アウェー」の国立では、神通力も働かない。私見によれば、ダメな時はとことんダメというのが秋葉清水であり、そういう悪い日だったと、切り替えるしかない。
もっとも、これも豪華ダブル解説が言っていたように、今回の名古屋戦で、「好調(?)」清水対策がバレてしまった感がある。今回のケンタ名古屋は、切羽詰まっていたがゆえに露骨な清水対策を仕掛けてきた形だが、他のチームもなりふり構わず同じような清水封じを狙ってきたりすると、今後が心配である。
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