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 浦和戦と同じような状況、同じようなメンバー構成で、2点とられるまでは浦和戦と全く同じような展開だった。そこから、信じられないような逆転劇が待っているとは。個人的には、「これは宝くじ。当たればラッキー」くらいの気持ちで観ていたので、望外の勝利に歓喜してしまった。

 まあ、しかし、前半のセットは、全く機能しなかったねぇ。アフメドフも、ルヴァンの一発で目覚めたのかと思いきや、「前の方にいるだけ」という印象の45分だったし。彼だけの責任ではないとはいえ、守備時にも全くボールを追い切れていないし。あれでは、レギュラーとしての計算は立たない。

 あと、個人的には、DFの羽田をもっと使ったらどうかと提言したこともあったが、実際に先発でプレーしているのを見て、使われないのには理由があるんだなと、妙に納得させられた。

 4バックにシステムチェンジする時に、蓮川や宇野をサイドバック起用せざるをえないのも、苦しさの表れだった。

 要するに、勝ちはしたものの、怪我人やら、実力不足やらで、現状で戦える戦力がごく限られ、そのギリギリの駒を使い回して、どうにか勝ったという試合だった。

 清水がシステムチェンジをし、レギュラーを投入して圧力を強めても、普通のJ1チームだったら崩れたりしないと思うのだが、そこで崩壊してしまうのが、今のマリノスなのだろう。試合前には、先方のネームバリューや実績だけで個人的にビビっていたが、試合を終えてみると、なるほど今季1勝しかできていないチームだなと実感した。

 マリノス、何人かの選手も、多くのサポも、泣いてたねえ。まあ、ただ、あれは「名門なのに不甲斐ない」というプライドゆえの涙で、彼らはまだ、降格の恐怖みたいなものは実感していないだろう。

 個人的には、マリノスさんはチームもサポも品が良く、悪い感情は一切抱いていない。ただ、「オリジナル10の各チーム、一回はJ2に落ちることにしませんか(笑)」という思いがあり、そうなると、まだ落ちていないマリノスと鹿島にも一回は降格を経験していただきたいという気がしている。

 もしかしたら、今年がその年になるのだろうか? もちろん、まだシーズンは始まったばかりだが、戦ってみたマリノスは、確かに大きな問題を抱えていた。

 他方、清水のJ1残留ということを考えると、だいたい勝ち点40くらいが残留ラインになるはずである。単純計算で、10勝・10分けで勝ち点40になるわけで、10勝のうち4勝をすでに挙げたと考えると、勝ち点の積み上げとしては今のところ悪くないという気がする。サッカーの中身に関しては相変わらずさっぱり手応えがないが、マリノスのような迷走・バラバラ感がない点は救われる。


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