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 現地で観ていて、異常にシュートが少ない試合だなとは思ったけど、最終的な公式スタッツによれば、試合全体で清水が7本、千葉はわずか3本か。しかも、後半は千葉のシュートはゼロだったんだな。後半にも、押し込まれる時間帯は長くて、ゴール前で冷や冷やすることは多かったんだけど、シュートは打たせていなかったんだな。

 陣形は違うけれど、お互いにハイプレス、即時奪還をコンセプトにしていて、「潰し合い」のような試合になったということだな。

 ただ、清水の側は、メンバーを変えずに連戦に臨み、体力面に不安があったためか、前節大分戦のようなプレスの迫力はなかった気がする。対する千葉は、アウェーで惨敗した後に迎えたホーム戦という、まるで大分戦の時の清水のような状況であり、気合十分で、出足の差で全体的に千葉が押し気味の試合となった。それに加え、やはり戦術的に千葉の方が洗練されていることは、否めない。

 そんなわけで、清水としては非常にしんどい試合になったわけだが、それでも守備で我慢していればいつか自分たちの時間が来るという典型のような展開が待っていた。少ない決定機をきっちりと決めきって、勝ち点3をゲット。昨シーズンから、どちらかと言うと、「支配しているようでいなかがら、試合を決める1点がとれず、逆にコロっと失点して勝ち点を落とす勝負弱さ」というのが清水のチームカラーだった気がするが、今回の千葉戦ではそれとは逆の、我慢して少ないチャンスを活かし勝ち切る姿があった。

 千葉の両ウィングが広く張って、そこからの突破で相手を崩すという話は聞いていたけど、その両ウィングに加えて中央でも2人くらい裏を狙っており、清水のディフェンスラインとしては相当神経をすり減らす90分だったと思う。しかし、長崎戦のような破綻はなかった。今回の千葉戦、最初から相手の戦術を踏まえてある程度我慢しながら試合を進めるというゲームプランだったのか、それとも結果的にそうなってしまったのかは分からないが、いずれにしても粘り強く勝機を探ってそれを掴んだ、価値あるアウェー勝利となった。


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