
昨日のスポパラで、権田修一が番組の独占インタビューに応じたものが放送された。
その中で権田は、意外なことを述べている。本人によれば、もしJ2降格になったら、責任をとって、チームに残るつもりだった。逆にJ1残留を決めたら、一仕事果たしたということで、移籍も視野に入っていた。ヨーロッパの話があれば挑戦してみたかったし、他のJクラブからも誘いがあった、と。
個人的に、完全に逆だと思っていた。清水が来季もJ1なら、そのまま清水でプレー、J2に落ちたら、さすがにミスマッチなので、他チームへの移籍という選択になるのだろうと予想していた。
サポの皆さんから、「2021シーズン、もし権田がいなかったら、J2に降格していた」という意見をよく聞く。しかし、個人的には、そんなに単純なもんじゃないだろうと思っている。
昨年、権田のお陰で防いだ失点、獲得した勝ち点というのは、確かにあった。たが、それと同時に、彼のせいで喫した失点、落とした勝ち点もいくつかあったのである。明らかにキーパーのミスで生じた失点だけでも、3つ、4つくらいは思い出せる。普通、代表クラスのGKは、そういう明らかなミスというのを、年に一度犯すかどうかという程度のはずである。
問題は、それらのミスが、権田個人の技術不足というよりも、GKとフィールドプレーヤーの信頼関係の欠如から生じていたことである。たとえば、永井だったら、フィールドプレーヤーたちと目線が同じ分、そういう変なミスは発生しなかったかもしれない
ホント、サッカーのチームというのは生き物であり、単純な足し算では測れない。代表クラスのプレーヤーを招いたら、その分だけチームが強くなるかというと、そんなことはなく、逆にアレルギー反応を引き起こして、そこからチームがほころびを見せるかもしれない。
ただ、清水のようなのんびり屋の集団にとって、意識の高い権田は劇薬であるものの、昨シーズンの苦悩を経て、もしかしたら、チームは徐々に変わりつつあるのかもしれない。
権田は昨日のインタビューで、前半17試合で勝ち点40を目指すと公約した。おそらく、多くの選手たちにとっては、想像もつかない数字だろう。目標値を高く設定することによって、チームの奮起を促すというのは一つのやり方だが、それがつまづいた時には、チームが瓦解しかねない。果たして権田の「高すぎる意識」は、我が軍にどんな化学反応をもたらすだろうか。
もちろん、個人的には、「面白くなってきやがったな」という気持ちである。
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