
敵に追い付かれて引き分けに終わった、横浜FC戦の後だっただろうか? 奥井が、「今日の試合は、最後に追い付かれたよりも、押していた前半に2点くらいとって試合を優位に進められなかったことがすべて」といったことをコメントしていた。まあ、確かに、観ていた側からしても、そんな思いがしたことは事実である。
だが、あえて指摘したい。奥井の発言は、的外れである、と。サッカーなんてものは、「押し気味でも、なかなか点がとれない」なんてのは、ザラにあることである。やることなすこと上手く行って、前半に2点くらい奪い、その後も安定した試合運びで追加点を奪い、盤石な勝利を挙げるなんてのは、年に数試合あるかどうかだ。なかなかそう思い通りには行かないものである。むしろ、そういう思い通りに行かない試合展開の中で、どれだけ粘り強く戦い、ぎりぎりの争いを制し、勝ち点を奪うことに、サッカーの本質がある。「理想的な展開でなかったので勝てませんでした」なんて言ってたら、年に数回しか勝てなくなってしまう。増してや、横浜FC戦では、後半にちゃんと1点とれたのである。ホームでその状況になりながら、攻撃力のない相手に、追い付かれるのは、やはりあり得ないことであり、まずそれを猛省すべきだ。
そういう意味で言えば、ホームで勝利したFC東京戦は、ロティーナ監督が「すべてが上手く行った」と語っているとおり、年に数回くらいしかない、例外的に理想的な試合だった。DAZN解説の柱谷氏も、「私もJで監督をやっていて、年に何回か、すべてが上手くはまる試合があり、今日の清水がそれだった」というようなことを言っていた。
さて、前置きが長くなったが、本日の対戦相手の横浜Fマリノス、もちろん、清水が先制・中押し・駄目押しとたたみかけ、守備も安定して、3:0くらいで勝てれば、理想である。しかし、先方との力関係を考えれば、むしろ苦しい試合展開が予想される。敵があっさりと先制点を奪うことも考えられるだろう。そこで、「今日はダメか」と下を向いてしまうのではなく、どれだけ失点を最小限にとどめて、粘れるかだろう。
幸いというか、マリノスはリードしたら守りに入るのではなく、ハイラインでさらにプレッシャーをかけてくる。先日、鹿島がやったように、ハイラインの裏を狙うなどして、清水にもチャンスは生まれるかもしれない。
なお、以前も書いたことの繰り返しになるが、どうも、ポステコ・マリノスは、少なくともセレッソ時代には、ロティーナのチームを苦手にしていたようだ。2019、2020シーズンに、マリノスはセレッソに4戦全敗だったのである。
2019年5月11日 C大阪 3:0 マリノス
2019年8月17日 マリノス 1:2 C大阪
2020年9月13日 マリノス 1:2 C大阪
2020年10月17日 C大阪 4:1 マリノス
先日のルヴァンの惨劇を見せられると、少々心許ないが、ロティーナはポステコの封じ方を知っていると信じることにしよう。あとは選手が実践できるかどうかだ。
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