
そんなわけで、「待ちに待った」などという一言では言い尽くせないほど、あまりにも遅すぎたリーグ戦ホーム初勝利を、FC東京戦でようやく掴むことができた。
なぜ勝てたのか? 状況論的には、いくつか指摘することができる。何と言っても、先制点。昨日も力説したように、FC東京戦は、先方の戦い方からして、先制点で決まる度合いが、非常に大きい。また、清水が追加点を奪って複数得点できたこと。昨日は試合内容も良かったが、例によって決定機を外し続けて1点差のままだったら、試合のクローズが恐ろしく下手な清水は、終盤に冷や汗をかいたことだろう。「2点差付けないと勝てない」というジンクスは、まだ生きていると見る。そして、この試合で大きかったのは、今季清水が泣かされ続けてきたセットプレーで、コーナーは東京の方が11本と多かったにもかかわらず、そこから失点せず、逆に清水が5本のコーナーから2点を挙げたことだった。
とまあ、状況論的な勝因はあるし、片山の右サイドハーフ起用など、戦術的な勝因もあっただろう。しかし、根本的なところの勝因を言うならば、ひとつひとつの局面、キワの部分で、相手に絶対に負けないという意識を全員が持って、それを90分間やり通したことに尽きるのではないか。プレス、寄せ、シュートブロック、そういったものが、ようやくJ1レベルに近い強度でできていた。
それは、戦術とか技術には関係ない部分なので、「ここまで追い詰められないと、戦う姿勢を出せないの?」と感じてしまうのは事実である。昨年までのことを考えても、いよいよ残留争いがヤバくなってきた時とか、「尻に火が付いた時だけ頑張る」というのが、清水の悪い癖だった。鹿島のように、日常から、練習の時から、それを出し続けられるのか? 次節以降の試合で、とくと拝見したい。
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