シーズンがルヴァンから(しかもミッドウィークではなく週末に)始まるという異例の日程。清水は初戦をアウェーの川崎で迎え、1:5と完敗。多くの皆さんが「5点くらいとられるかも。それでも、今季に向けた形を片鱗でも見せてくれれば」というような心境で見守った試合だったと思うが、まさにそのとおりの結果になった。
失点は、サイドで運ばれたり崩されたりして、そこでやられたものが目立った。サイドバックがオーソドックスな場所におらず、結果、カウンターの場面で2CBがモロに敵の突破にさらされるような場面が、特に前半の最初の方は目立った。ニセサイドバックというのは、本来は相手にボールを奪われても、そのあと回収しやすく危険なカウンターを回避できる点にメリットがあると理解しているが、今季初戦の清水のニセサイドバックは、単に守備が手薄になるだけだった印象だ。サイドバックは、最初から変な位置にいたり、むやみやらたに持ち場を離れるのではなく、ボールを回しながら良いタイミングで出ていくべきだろう。
まあ、ニセサイドバックの問題は、新しい試みだから、すぐに上手く行かないのも、ある程度仕方がない。しかし、今回の川崎戦では、石毛・奥井の2人が、単に守備が軽すぎたり、デュエルで負けたり、クロス対応を誤ったりといった形で、そこから失点したケースがあった。石毛が本来はアタッカーということもあるし、2人とも上背はないしで、ディフェンダーとしての強度には問題がある。言いたくはないが、エウシーニョ・松原の両SBなら、こういう結果にはならなかっただろう。もっとも、サイドバックが中央でヘディングで得点というシーンが生まれたのも、新サッカーゆえの現象ではあったが。
だいぶぎこちなくはあったが、去年までなら全部蹴っていたような場面で、必死に繋ごうとして、いくつか前に運べたことは、評価したい。
ベストメンバーの公式戦で「負けていい試合」なんてものがあるはずはないが、強いて、今季まだしも負けていい試合を挙げるとしたら、この川崎戦だったと言えよう。まあ、うちは試行錯誤の途上だし、敵はディフェンディングチャンピオンだし。しかし、次の試合からは、ある程度の結果を残しながら新しいサッカーを作っていかなければならないという、難しい挑戦が始まる。
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