清水の失点地獄。簡単にシュートを許していることも問題だが、シュートブロックが甘いことも、失点を防げない一因になっていると思う。

 昨日の試合で言えば、まず1失点目。北川がシュートを防げる位置にいたにもかかわらず、一応はブロックに行ったが、シュートコースに対してまっすぐ入らず、むしろ顔を背けて半身になるような感じで、ブロックというよりはよけているような印象を受けた。

 2失点目、カウンターからのこぼれを、ミドルシュートをたたき込まれたやつは、たぶん二見がブロックに行ったと思うけれど、やはり顔を背けながら半身でよけるような、なんちゃってブロックという感じだった。

 清水のシュートブロックが甘いのは、もう何年も前から目立っていたものであり、チームとしてのヌルさを象徴する現象になっている。

 それで思い出すのが、FKの話なのでちょっと違うのではあるが、こちらに見るとおり、中村俊輔がJで一番フリーキックの際の壁が手強いのは鹿島だと証言していたくだりである。

 「壁の作り方が伝統的にうまいチームってありますか?」と聞かれたフリーキックの名手・中村は「鹿島アントラーズです」と明かし、「全員が頭で止めてやろうという気合いが違う、伝わってくる。一瞬でもそういうのが見えたら気になります」と説明した。

 シュートブロックも、それに通じるものがあるのではないか。「顔に当たってでも止める」という気合でシュートコースに入るのと、今の清水のように顔を背けながら恐る恐る半身で入るのとでは、もちろんシューターへのプレッシャーも違うだろうし、実際にブロックできるかどうかも全然違ってくるはずだ。実は勝敗を分けているのはそういうところなのである。

 クラブが選手を査定するポイントは色々あると思うけれど、シュートブロックも重点評価項目として入れたらいいのではないか。1点決めるのも、ブロックで1点防ぐのも、価値は同じはずである。

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