辛口で知られる(そして密かに静岡県出身の)サッカー評論家、杉山茂樹氏。正直言えば、ものの見方が偏っている気がして、鋭い論客という印象はあまり持っていない。
その杉山氏がこちらの記事で、うちの松原のことを高く評価してくれている。また、今の清水のサッカーはそんなに悪くなく、中位くらいには値すると言っている。
本来であれば、松原のことも、清水のことも、褒めてもらえるのは有難い。ただ、「内容は良かった」というのは、今の清水にとって一番危険な麻薬的ワードであり、チームや我々サポはそんな言葉をゆめゆめ真に受けてはいけない。良いサッカーをやっているチームが2分4敗などということはありえず、必然性があって勝てていないのであって、まず「今の清水のサッカーは悪い」という認識からスタートしなければ、改善などおぼつかないだろう。
もう一つ、杉山氏の記事を話半分で聞かなければいけないというポイントは、彼が言うところの、サッカーは「サイドバックで決まる」「サイドバックが活躍した方が勝つ」との定説とやらである。いかにもサイド至上主義者の杉山氏らしい物言いだが、「それだったら、エウシーニョがやたら中に入りたがることを、アンタはどう思うのか?」と言いたくなる。
確かに、サッカーの攻防の焦点が、サイドになることは多いだろう。しかし、それは中央にスペースがなく、屈強なボランチやCBが立ち塞がり、ガチガチに固められているのが普通だからだろう。清水のように、ボランチの強度に問題があり、バイタルのスペースを空けてしまい、中央への縦パスを好き放題に通され、最後の砦であるはずのCBも軽いプレーを連発、などというチームの場合は、サイドの攻防以前の問題なのである。
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