エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

2026年04月

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 よく、「清水はサッカー王国なので、観客も良くサッカーのことを知っている」と言われるが、あれは大ウソであろう。少なくとも、アイスタで観戦していて、周りの観客の反応を見ている限り、「こいつらサッカーのこと全く分かってないな」と感じることの方が多い。

 今回の長崎戦もそうだった。ジェラのプレーは、誰がどう見ても、絵に描いたようなDOGSOで、一発退場間違いなしである。実際に山下主審は即座にその判定を下した。しかし、周りの観客たちの反応は、「そんなに激しく当たってないじゃないか」と怒っている様子だった。いや、DOGSOの4条件というのを知らないのか、激しいか激しくないかなんて関係ないのだ、入れ替わられて決定機を阻止するため後ろから手をかけて倒したのだから、いかに「そっと」であろうと、あれは退場なのである。山下主審が優れた審判だとは思わないが、あの判定は100%正しい。

 この長崎戦、序盤は、全員の矢印が前に向いていて、良い入りだと感じていた。あの入れ替わってしまった場面は、その前への矢印が裏目に出てしまったような印象だ。もちろん、冷静に考えれば、GKと一対一になっても外す可能性も半分くらいはあるわけで、あそこでリスクのあるファウルを犯して8分という早い時間に数的不利に陥る愚は犯すべきではなかった。「やられてはいけない」というディフェンダーの本能で止めてしまったというところだろう。

 しかし、吉田監督の対応は興味深いもので、3バックから4バックに変更し、メンバーチェンジは行わなかった。その賜物か、21分には弓場の持ち上がりから、中央のセフンに渡り、最後は嶋本が先制点を決める。はっきり言って、長崎の攻撃に高度な設計や精度はなく、もしかしたらこのまま勝ち切れるのではないかという雰囲気もあった。

 その期待感を破ったのが、早くも33分に喫した同点ゴール。本当に、吉田体制になってからのセットプレーは、自分たちは一切チャンスを生み出せず、敵チームだけが得点の可能性があるという、究極のハンディキャップとなっている。今回のように、数的不利に陥った試合では、「セットプレーは人数関係ない」とよく言われるのだが(統計的に真実かどうかは知らない)、そのセットプレー(スローインだったが)で簡単に決められてしまったというのが、痛恨だった。

 退場後、4バックでしのいではいたが、危なっかしかったことは事実である。そこで、ハーフタイムに蓮川を入れてスタートの3バックに戻したこと自体は、理解できる。吉田流ではないが、数的不利に陥ってしまった以上は、低い位置で構えて戦おうという考えだろう。しかし、またしても誤算だったのは、その後半早々に失点してしまったことである。あの場面、ポジティブトランジションになりかけて、弓場が攻め上がろうとした背後を突かれてしまった。前半の得点シーンでは弓場の良いプレーで得点を引き寄せただけに、本人も「行ける」と踏んで前に出て、それが裏目になってしまったのだろう。

 これで万事休す。後半のシュートはゼロ。1試合を通してもシュート3本というお寒い試合に終わってしまった。J1の普通のチームなら、この清水からもっと追加点を奪ったところだろうが、長崎はリードしても後ろに人数を残し、ジェズスやキャンベルのような攻撃の武器は温存し、堅く勝ち切ることを選んだ。


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 5バックのブロックで相手の攻撃を吸収しつつ、ロースコアのゲームに持ち込み、カウンターで得点を狙うというようなゲームプランだったか。ある程度はできていたと思うが、5人も6人も前線に並び、ボランチも左右のセンターバックも攻撃に加わるようなミシャ式攻撃サッカーの圧力に耐えきることができなかった。

 先制点の場面、その直前にも原のクロスから中央でヘッドの決定機を作られていたわけだから、その再現ビデオのようなシーンだっただけに、もっと激しく寄せてほしかった。次々と攻撃に顔を出す名古屋相手に、スライドが間に合わなかったということなのかもしれないが、素人目には、嶋本が寄せなければいけない場面だったように見えた。

 それにしても、攻撃の形というものが、まるでない。たまに相手ゴール近くまで迫っても、そこからのアイディアや形がなく、増してやチームとしての共通理解もない。ファストブレークになりかけても、思い切って仕掛けるような姿勢は皆無であり、自分でスローダウンし、そうこうするうちに相手の人数が揃い、圧を受けてバックパス、といった繰り返しだった。

 選手層が薄いゆえではあるが、交代策もハマらない。この試合、前半ステファンスは一定の存在感があり、セフンと2人でツインタワーを形成している感があって、それなりにボールの受け皿にはなっていたのだが、そのステファンスはなぜかハーフタイムでの交代となった。ただ、交代で入った小塚は、お世辞にも競り合いに強いタイプではなく、この試合のようにサイドで起用して「一人で何とかしてくれ」という苦しい状況では、力を発揮しにくい。

 個人的にも、福島孝一郎氏のジャッジには、不満である。ただ、福島氏のジャッジが試合を壊したというよりは、清水自身のサッカーが機能不全であることと、福島氏のジャッジが拙いことの相乗効果で、清水イレブンもサポもストレスがMAXになったのではないかと感じる。清水のサッカーが上手く行っていないので、相手を無理に止めたり、苦しいキープを迫られて敵に潰されたりして、微妙な判定が増え、それがことごとく清水に不利に吹かれたという印象だ。もちろん福島氏はお粗末だったが、清水のサッカーが上手く行っていたら、ジャッジに苦しめられることもなかったはずだ。

 悲しかったのは、追加点を決められた時点で、アイスタの席を立ったサポが多かった点だ。ただ、観客のマナーを責める気にはならない。残り時間で清水が一矢報いてくれる期待感を抱くことすらできない、それくらい絶望的な試合だったということだ。


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 個人的には初めてアットエスのアプリで清水のTMを観戦した。これまで清水が時々やってくれたTM中継のように、俯瞰の画像だけの中継なのかと思ったら、画像は結構臨場感があり、実況・解説まで付いていて、ビックリ。遠隔地に居ながらにして、試合をそこそこリアルに楽しめたことには感謝したいが、実況・解説の質の低さは残念だった。実況の人は、明らかにサッカーが好きでも、詳しくもない。発する言葉がすべて的外れ。サッカーを知らなくても、アナウンス技術はあるかと思いきや、そもそも日本語が怪しい。そして、清水OBについて悪いことは言いたくないが、六反氏もサッカー解説者としての観戦眼・知見、言語化能力を有しているとは言い難いだろう。人間としては大好きな人だが、解説者の適性があるのかという疑問は拭えなかった。

 さて、試合の方は、アフメドフの2得点などがあり、アウェーの清水が4:1で勝利。敵地で宿命のライバル相手に完勝したことは痛快ではあったが、いかんせん先方が前日にリーグ戦を戦った後だ。清水もAチームというわけではなかったが、状況的に清水が有利だったことは間違いなく、あまり参考にはならないだろう。個人的に磐田のイレブンは名前の知らない人がほとんどだった。

 ずっとくすぶっていたアフメドフの2得点は朗報ではあるが、果たしてJ1の強度で再現できるか? そもそも、ジュビロの中央がスカスカだったがゆえに、アフメドフに縦パスが入ったと考えられる。J1だったら、それをワンタッチで素早くターンして決めないといけないわけだが、アフメドフは決めたとはいえ、だいぶボール処理に手間取っていた。ロングボールの収まりやプレスの強度などから考えても、セフンの交代要員に位置付けるのは、引き続き厳しいのではないか。

 ステファンスも、悪かったわけではないが、どうも「これぞ」という長所が見えてこない。すべてに中途半端という印象なのである。

 ところで、吉田監督というと、4-3-3が代名詞のように言われるが、今季実際に清水の陣形を見ると、左インサイドハーフがFWに近いような高い位置をとり、4-4-2や4-2-3-1のように見えることの方が多い。ところが、今日の試合は、吉田監督になって初めて(今日、指揮をとっていたのかは未確認)、実際に4-3-3の布陣に見えたのだが、どうなのだろうか。後半は弓場がアンカーから右インサイドハーフに位置を変えたのかな。結果的には1失点で済んだが、後半の清水の守備もハーフスペース侵入を許したり、インターセプトに失敗して簡単に入れ替わってしまったりで、だいぶユルかった。

 価値観は人それぞれだろうが、個人的には、静岡県の4チームが高いレベルで切磋琢磨することの方が、長い目で見て清水のためにもなると思う。もちろん、その中では常に清水が圧倒的なトップであってほしいが、かといって、磐田にこのまま凋落してほしいとは思わない。完全に明と暗が分かれた今日の試合であったが、清水としては勝って驕ったり、負けた相手を嘲笑したりするのではなく、少しでも気を緩めればうちだってずるずる落ちかねないことを肝に銘じ、自分たちのクラブ力向上にこそ注力していきたいものである。


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 終始、広島側にペースを握られたこの試合。ワンチャンスを活かして先制したので、そのまま勝ち切れれば最高だったが、そこまで甘くはないだろう。90分の対決は、引き分けに終わった。

 久し振りのPK敗戦となったが、開幕直後は準備不足で、負けるべくしてPK戦に敗れている印象があった。それに対し、今回の広島戦にしても、キッカーもGKもちゃんと集中できており、勝敗を分けたのは紙一重の時の運だったと思う。なので、勝ち点2と1で広島と明暗が分かれてしまったことは、致し方ない。全体としては、苦しいメンバーの中、完全に広島のペースだったのに、大崩れはせず、粘ってよく90分負けを免れ、勝ち点を確保した試合だったという評価になるだろう。

 清水の先制点は痛快なファストブレークだったが、広島の同点弾も見事だった。絵に描いたような、再現性のある崩しだった。あの場面、守備がまったく付いていけなかったのは反省すべきだし、逆に我々もああいう崩しができるよう、連携を磨いてほしい。

 今回は勝ち点1で甘んじるにしても、長い目で見ると、この程度の負傷離脱で、ほとんど攻撃ができなくなってしまうという選手層の薄さは、心許ない。吉田清水のチーム作りはポジティブな方向に進んでいるものの、J1での躍進を目指すのであれば、夏以降の戦力の見直し・補強が必須であろう。


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 いやはや、なかなか楽しい娯楽だった。「最低」という言葉が飛び交った水曜の試合から、中3日で、ここまで建て直せるとは思わなかった。「控えの力が劣る」という評価も、見事に覆して見せた。

 まあ、ここまで余裕をもって楽しめる試合になったのは、やはりセフンの鮮烈先制弾に尽きる。あれが「シュート」とカウントされるのかどうかは知らないが、とにかくあれで我が軍は完全に勢いに乗り、敵は出鼻をくじかれた。

 嶋本は、高校時代は「アタッカー」という印象だったのだが、清水に来てからはボランチとか汗かき役になっていた。今回は、トップ下というかシャドー的な位置で先発し、本来の得点能力が活かされたという感じである。

 そんなわけで、わずか4分で2点をリードする展開になったわけだけど、リードした後、攻め急がずに、相手に全くボールを触らせることなく、何分かパス回しをした場面が素晴らしかった。以前の試合では、有利な試合展開でも、同じように前線にロングボールを入れ続けて行ったり来たりの展開になってしまったことがあったが、今回のように状況によってはボールを保持できるようになれば、戦い方の幅が広がるし安定もする。今後は、1点差のよりしびれる展開や、試合終盤の中でも、同じような落ち着きを出せるかが、課題だろう。

 後半にダメ押しの追加点がとれれば百点満点の試合だったが、まあそこまで贅沢は言えまい。連戦で、必ずしもベスメンでない中で、ここまで楽しい試合を見せてくれたことに、感謝したい。


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 いやぁ、誰がどう見ても、今季最低の試合だった。監督自身がそう言っているのだから、間違いないだろう。前節の広島戦が「今季最高」だっただけに、そこからの落差が激しい。

 ウェストは混戦だし、「その気」になり始めた清水サポも多かっただろう。現に、この神戸戦に、大量得点差で勝てば、清水は暫定首位に浮上するはずだった。しかし、その夢は、つかの間に終わった。この変則リーグも折り返し地点に過ぎず、まだまだ上位進出の夢は諦めたくないが、厳しい現実を見せ付けられた思いだ。

 むろん、北川、ブエノの不在が、機能不全となった最大の原因だろう。しかも、具体的な情報はないが、カルロストシキ、ステファンスあたりも使えない状態だったようである。ハーフタイムでカピが引っ込んでしまったのも、コンディション不良だろう。開幕直後はディフェンスラインの怪我人が目立ったが、ここに来て(頭数だけは多いはずの)攻撃陣に故障者が続出している模様である。

 しかし、主力の負傷欠場という意味では(この試合中の負傷も含め)、神戸も苦しかったはずだ。残念ながら、主力を欠いてもある程度チーム力を維持できた神戸と、そのままチームの機能不全に直結した清水との差が出た。それは選手層の厚さの違いもあるだろうし、属人的でないチームとしての戦術共有の差でもあるだろう。吉田清水と言えば、セカンドボールが面白いように自分たちに転がり込んでくる設計になっているはずなのだが、今回の神戸戦では真逆であり、それだけ散々な出来だったということだ。

 この試合の先発も、ハーフタイムでの選手交代およびシステムチェンジも、「こういう狙い」という明確なものがあったわけではなく、「使える選手を当てはめたらこうなった」という消去法だったと見られる。本当に、悪い夢でも見たと思って、忘れた方がよさそうな試合だ。今はただ、怪我人がなるべく早く復帰し、この神戸戦のようなお粗末なサッカーがずるずると長引かないことを願うばかりである。


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