エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

2025年12月

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 サッカーダイジェストがJ開幕前に順位予想を発表し、各専門家の予想と、それを集計した「総合ランク」が示される。だいたいこういうものは、シーズンが終わると忘れ去られ、検証もされないものである。当S研ブログは意地が悪いので、以前は「評論家リーグ」と称し、各専門家の順位予想精度を厳密に検証し、専門家をランク付けして、下位の評論家には下部リーグへの降格を通告していた。その作業をするのは大変すぎるので、今回は勘弁していただき、サッカーダイジェストが開幕前に示していた順位予想の総合ランクと、実際の順位を比較するに留める。

 まあ、しかし、Jリーグは世界的に見ても予想するのが非常に難しいリーグであり、今回も波乱続出である。上図を見ていただければお分かりの通り、サカダイの総合ランクと、実際の順位が完全に一致しているのは、11位のFC東京だけだった。

 事前の予想よりも大幅に健闘したのは、何と言っても柏であり、京都、岡山も大いに善戦した。

 逆に、事前の下馬評を大幅に下回ったのが、名古屋、横浜FM、ヴェルディ、ガンバなどである。優勝争いの主役と見られていた広島と神戸も期待を裏切った。

 清水は、順位予想が15位、実際の順位が14位なので、だいたい下馬評通りだった。


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 来年の百年構想リーグが東西に分けて開催されるということで、気になったので、2025年のリーグ戦の対戦成績で、東西の対戦相手ごとの戦績をまとめてみた。降格した新潟、湘南、横浜FCとの対戦成績は含まれていない。また、当然、昇格してくる長崎との数字も存在しない。あくまでも、2025年の戦績を、来年の百年構想リーグで対戦する相手の西、対戦しない相手の東に分けてみたということである。

 その結果が上表であり、まあそんなに東西の得意・不得意はないが、微妙に西の方が成績が悪いということが分かった。東西とも、1試合平均勝ち点が、残留ギリギリのラインと言われる1前後でヤバいが、そこは降格3チームとの対戦結果を含んでいないので、どうしてもそうなる。


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 秋葉清水の2025シーズンの戦いを振り返ってみると、「ツイていた」ということを実感する。

 何と言っても、開幕で2連勝し、頭の3試合で勝ち点7とれたのが大きかった。その貯金があったので、シーズンを通して、比較的落ち着いて戦えたという印象だ。

 開幕2戦で、力が落ち、相性も悪くない相手との対戦だったことが、モノを言った。開幕のヴェルディ戦はアウェーながら国立で「半ばホーム」みたいな感じだったし、新潟戦は押され気味だったのに相手が退場者を出し流れを引き寄せた。

 開幕2連戦に限らず、今季の清水は相手の退場とPK獲得にずいぶん助けられた。PKは、外したのも3本くらいあったが、あれだけPK機会に恵まれたのは今季のJ1で随一だったのではないか。もちろん、退場やPKの判定は、それ自体は妥当なもので、清水の戦いぶりの結果として付いてきたものではあるが、それにしてもツイていたと思うわけである。

 考えてみてほしい。開幕3連戦が、戦術的完成度や個々の技能に優れた柏、セレッソ、川崎とかが相手だったら、秋葉清水はほぼ確実に大差で3連敗しただろう。そこから立て直せたとは思えず、たぶん前半戦のうちに監督交代だっただろう。実際うちらは今季3連敗フィニッシュだったわけで、対戦相手やチームのバイオリズム次第では、そういう恐れもあった。

 開幕3戦で勝ち点7を確保し、そこから先は、連敗あり、大敗ありとチームは落ちかけたが、そのたびに秋葉監督が気合を注入し、何とか踏み止まったという印象だ。清水がチームとしての組織的完成度を高めた結果として盛り返すというよりは、やはり「喝を入れる」ことでチームを引き締め、崩壊を免れた。

 気合注入の一本足打法で、初のJ1シーズンを乗り切った秋葉監督は、ある意味ですごい人ではあるし、J1の下の方にしがみついているだけならば、現状維持でいいのかもしれない。しかし、クラブがJ1での躍進を期すのであれば、秋葉監督は役割を終えたというGMの判断は妥当であり、吉田監督の手腕は正直まだ分からないが、個人的には決定を支持する。


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2025

 今年のJ1昇格プレーオフは、3試合とも見応えがあった。2025シーズンの終盤にすっかり腑抜けのようになった秋葉清水だったら、こんな厳しい戦いは勝ち抜けなかっただろう。

 思い起こせば、2020年にカルリーニョスを獲得した際に、当時の大熊GMは、「水を運べる選手が必要」と表現していた。どちらかというと、チームのために汗をかいてチャンスをお膳立てする人材というニュアンスだった。

 しかし、2020シーズンの清水では、チャンスメイカーというよりも、エースストライカーとして活躍した。

 翌2021年にはサンタナが来たので、カルリはセンターフォワードというより、サイドやトップ下でプレーすることが増えた。そして、秋葉政権では、左サイドが定位置になった。

 2024シーズンに、カルリがサイドの守備をさぼり、それが失点に直結したことがあった。それを見て、所長などは、もうこの選手はいいかなと感じた。おそらく、秋葉監督にもきつく言われたのではないか。カルリが、J1に復帰する清水と決別し、あえてJ2の千葉と契約したのは、「自分はサイドの汗かき役よりも、点取り屋としてやりたい」という意識のズレがあったのではないか、などと想像する。

 そして、今回のプレーオフで重要な2得点を挙げたカルリの姿を見て、個人的には、やっぱりカルリはセンターフォワードだったのかななどと、改めて感じたのだった。

 対する徳島の方にはエウシーニョがいたが、さあこれからという78分に引っ込んでしまったのが残念だった。ベテランなので、90分もたないというのは、理解できる。ただ、千葉に守備ブロックを固められて、攻めあぐねていた徳島からすれば、エウシーニョのようなスペースがなくても変態プレーで打開できる選手が必要だったはずであり、単純にスタミナの問題だけで交代させたのだとしたら、ちと惜しかったという気がした。

 いずれにしても、野次馬的には、楽しいプレーオフだった。あとは沼津ガンバレ。


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zenrekishi

 むかし、こういうグラフを作成して毎年掲載していたのだけど、久々に更新してみた。クリック・タップし拡大してご覧ください。

 2024年の秋葉清水は、J2優勝したので、ものすごく躍進したようなイメージがあったが、何のことはない、J1の枠が20に拡大しJ2の上位から手ごわい相手がいなくなったので、それで無双できた格好だった。J全体の中での序列は、前年から1つ上がったにすぎなかった。

 過去10年くらいの清水は、降格危機に陥り、最終節で火事場の馬鹿力を発揮し勝ち点をとって、残留争いをしていた割には、結果的に最終順位が意外に悪くないことが時々あった。2025シーズンはそれとは逆で、割と早く残留を決めたことで緩みまくり、途中まではそんなに悪くない位置にいたのに、最後は14位まで下がってしまった。


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 それにしても、残留が決まってから、最後の3試合の落ちっぷりは、酷かった。この岡山戦にしても、秋葉体制は存続するに値しないということを、自ら証明して見せたような試合になってしまった。

 3バックで始めたこの試合だったが、ブエノがディフェンスラインに落ちてミンテとの2バックに可変し、ジェラと蓮川をサイドバック的になるべく前に押し出して、ウィングバックとともにサイドの優位性を作るというのが、基本的な戦い方だったかな。「戦術が無い」という批判に答えるため、監督が知恵を絞ったのかもしれないが、あまり機能したとは言えなかった。

 それよりも、やはり最後の最後まで、ビルドアップができないチームだったなと実感した。何度も言うように、清水のピンチはだいたい苦しい繋ぎを奪われ、陣形が崩れた状態で敵の攻撃にさらされることによって発生する。秋葉体制のビルドアップ軽視(無視?)の弊害は、誠に大きかった。清水に比べると、岡山はボールを奪った後の繋ぎに関し、チーム全体で同じ絵が描けていた。

 岡山は、清水を離れた選手がプレーすることが多いので、何となく清水のリザーブチームのようなイメージを勝手に抱いていた人が多いのではないかと思う。今でもクラブの規模はうちの方が大きいとは思うが、ここ何年かの成長速度、サッカーの合理性では先方の方が上であり、我々は勝手な格上意識は昨日の惨敗をもって捨てなければならないだろう。

 というわけで、秋葉清水は終焉した。試合後のセレモニーでは、監督のスピーチに所長自身も泣いたし、本当に辛い別れだと思う。しかし、このサッカーを見せられて、それでもなお秋葉清水に固執するような人がいるとすれば、それはもはや清水というクラブを愛しているのではなく、チームの躍進よりも人情を優先する方だと指摘せざるをえない。

 Jリーグが10チームで横一線でスタートして、鹿島のように常にサッカーで答えを出してきたチームもあれば、清水のように腰が据わらずフラフラし続けてきたチームもある。三十余年で、これだけの差をつけられたのだ。もう足踏みはしていられない。


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 秋葉監督の退任発表。当S研ブログは監督交代を推していたので、正しい判断と思う。しかし、何度も言うように、人間的には好きだし、魅力的な人物なので、いなくなるのは実に寂しいものである。クラブ広報とか、試合前の声出し係(?)とか、監督以外のポジションで残ってくれないかと思ったりもする。

 まあ、しかし、そうした感情論を別にすれば、今回の湘南戦を見ても、ここらへんが潮時だったということが、浮き彫りとなった。やはり秋葉さんの本質は、戦術家というよりも、モチベーターであったなと実感する。なので、危機的な状況でチームに活を入れ、火事場の馬鹿力で勝たせることはできても、今回のように消化試合でモチベーションが湧きにくい状況になると、チームはとたんに沈滞化する。たとえば、柏監督のロドリゲス氏のように、サッカーそのものが生き生きと機能するチームであれば、仮に消化試合であっても選手はサッカーをやっていて楽しく、力を発揮できると思うのだが、秋葉さんのような鞭入れ型の監督は、生き死にがかかっていない試合では、上滑りするだけである。

 そんなわけで、湘南戦の感想を一言でいえば、「無」ということになる。秋葉清水、結局、最後の最後まで、ビルドアップができなかった。今季J1の各チームと対戦してみて、降格した新潟や湘南も含め、清水はすべてのチームに対し保持と前進で劣っていたと思う。今季の清水、ブエノやカピシャーバの属人的な保持力に助けられたが、逆に言うとそれだけチームとして機能していないということであり、今回の湘南戦でもボール保持者が孤立する場面が目立った。痛恨の1失点も、守備のほころびというよりは、ビルドアップに詰まって無理に出したパスのミスから崩れたものだった。湘南、降格にはなってしまったが、組織としてはそれなりに機能しており、あれで町野クラスの決めてくれるストライカーがいたら、普通に残留だったのではないか。

 普通、監督を代えようとすると、「ここまで積み上げてきたのに、もったいない」といった話が出るが、秋葉清水の場合は、組織的な積み上げは皆無なので、その意味では惜しくはない(何度も言うように、心情的な寂しさはあるが)。秋葉監督は決してダメだったとか、失敗したということではなく、役割を果たし終えたのだと、個人的には受け止めている。


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