エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

2025年07月

2025-07-21

 今季の清水は、開幕直後に勝ち点を稼いだが、あの頃も決して「勝つべくして勝っていた」わけではなく、相手の退場やPK獲得など、かなりの部分「運」に恵まれた印象が強かった。

 そして、清水としては後がない状況で迎えた今回の横浜FC戦。序盤から、どちらかというと、劣勢だった。それだけに、攻守に効いていた敵のキーマン、ユーリ・ララが退場し、清水が数的優位に立ったことが大きかった。まあ、そんな子供にも分かるようなことをわざわざブログに書くのは恥ずかしいのだが(笑)、とにかくそれに尽きると言っていいくらい、大きな転換点だった。

 ユーリ・ララのあのプレー、昔のサッカーなら、ファウルにはなるだろうが、退場ということはまずなかったのではないか。しかし、今はVARがあるので、足裏で相手の脛を完全に蹴っていることがスローモーションで大写しにされ、あれを見た以上、主審は退場という判定を下さざるを得ない。まあ、ブルネッティも結果的に無傷だったし、野球の死球でよく「当てた方が痛い」なんて表現を使うが、今回もまさに「蹴った方が痛い」ファウルになった。

 もっとも、柏のような組織的でロジカルなサッカーをやるチームであれば、数的優位の効果がてきめんに出るが、秋葉清水は個人任せのカオスサッカーなので、数的優位の効果が薄い。相手の枚数が減って攻撃の脅威が低下したことは大きかったが、案の定、数的優位を活かして理詰めで崩すような攻撃はできなかった。

 まあ、形はともあれ、数的優位で勝利しかあり得なくなった状況の中で、2点取り切って確実に勝利したことは、評価できるだろう。

 GK梅田の先発には驚いたが、現状でシュートストップのパフォーマンスが良いのは沖よりも梅田だろうから(キックは沖がBB-、梅田がCCCくらいだが…)、これは正しい競争の結果だ。この横浜FC戦でも、ディフレクションから枠内にハイボールが飛んできた場面があり、ああいうのは沖は苦手なので、失点していたかもしれない。しばらく梅田の起用が続くだろうか?


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 まあ、はっきり言って、J1底辺対決だよね。順位こそ最下位とかではないけど、清水も湘南も、直近のリーグ戦戦績がさっぱり。両チームとも、死活的なリーグ戦を優先したいところだろうが、かといって一つの大会で敗退したら、さらに雰囲気が悪くなるわけで。そんなこんなで、お互い1.5軍くらいの先発メンバーだったか(湘南の人繰りについては良く分からないが、少なくとも清水はそんな感じ)。

 それでまた、試合内容が、底辺対決にふさわしいもので。お互いに、ディフェンシブサードでボールを持つくらいはできても、自分たちから仕掛けてのチャンスクリエイトというものが、ほとんどできない。まだしも、湘南の方は多少は目的意識を持ってボールを運んでいたが、清水のサッカーは本当に酷かった。ビルドアップに興味のない監督が2年以上も率いると、これだけボールが運べないチームができるんだなと、変な感慨を覚えた。

 決して後出しジャンケンで言うわけではなく、「こりゃ、清水が点をとるとしたら、セットプレーしかないな」という試合内容だった。ただ、松崎・矢島・中原・山原と、セットプレーのキッカーが全員退いてしまって、「おいおい、誰が蹴るんだよ」と思っていたところ、乾がコーナースポットに向かい、そのキックをタンキが決めて、決勝点。

 プレーヤーレベルでは、嶋本が大きな収穫だったのではないか。加入時はアタッカーという印象が強かったのだが、ボランチをそつなくこなしていた。強度・運動量・献身性、すべて申し分なし。GKの梅田も、良かったんだけど、シュートストップは安定していても、ロングキックがねえ…。キックがライナーになってしまう時と、高いフライになってしまうのが両極端で、コースもあまりコントロールできておらず、あれだとJ1リーグ戦は厳しいかな。FW千葉も動きは悪くなかったと思うが、何しろ今日はボールが入らなさすぎた。

 まあ、内容がさっぱりとは言え、なにしろチームが勝ったのは久し振りだし、良いきっかけにしてほしいものである。


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 そんなわけで、無料で公開された沼津とのTMを見物してきた。結果、0:1で敗北したわけだが、結果以上に、負けるべくして負けたというサッカーであり、秋葉清水の病巣の深さを痛感した。

 沼津の方がずっと洗練されたサッカーをやっているので、「あれ、ひょっとしてこの週末沼津は試合がなく、ベストメンバーなのかな?」と一瞬勘違いした。実際には、沼津は土曜日にリーグ戦を戦っており、清水と条件は同じだった。つまり、同じ条件で、J1の清水が、J3の沼津に完敗したということになる。

 おそらく、ボールは6~7割くらい、清水が支配していたと思う。しかし、清水側は、ボールを持って「どうしようかな」と考えている時間が長すぎる。カテゴリーが違っても、相手に守備を固められ、あんなに迷いながら攻めていては、崩せるはずはない。結局、清水はドリブルで個ではがしたり、一発狙いの裏を狙ったり、トリッキーなプレーをしない限り、状況を打開できない。しかし、清水には個で絶対的な違いを見せられるプレーヤーがいるわけではない。この試合、無理やりシュートに持っていく場面は何度かあったが、全部相手にブロックされ、相手キーパーがセーブを強いられるような場面は皆無だった。秋葉清水では、トップチームでも同じ病状があるが、今回のTMのように選手のクオリティが落ちれば、秋葉清水の限界がより明確に浮き彫りとなる。

 それに対し、沼津の側は、傑出した選手がいるわけではないが、味方を追い越すことを繰り返す攻撃がスムーズで、何度か良い形で清水ゴールに迫っていた。なお、沼津の得点は、左サイドからのクロスで、相手の長身FWに清水のDFがつられ、ファーサイドががら空きになり、簡単に詰められてしまったものだった。

 我々にとって、安堵すべき点があるとすれば、この週末には試合がないということだろう。この週末は、負けなくて済む。


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 秋葉清水は、結局、監督も、スクワッドも、J1レベルではなかったということか。今季、開幕当初は、勢いとか運で勝ち点を稼いでいたが、もともと組織的な意味でのサッカーの中身が乏しいだけに、シーズンが進むにつれ、化けの皮が剥がれてきたという感じだ。J2相手ならこれでよかったかもしれないが、J1の中でも、準代表クラスというか、実力者を揃えた町田相手では、誤魔化しは通じなかった。

 まあ、我々にとっては、結局、見慣れたいつもの風景だ。今季、「残留争い」という言葉は、我々も、監督も、戒めのために言っていたと思うのだが、いつの間にかガチの話になってしまった。

 ただ、今いる選手たちの中で、J1残留争いといったヒリヒリした経験の持ち主は、あまり多くないのではないか。あいつら、重圧に押しつぶされなければいいのだが……

 まあ、せっかくなんで、これから沼津とのTM見物してきますわ。


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