エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

2021年01月

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 ロティーナ・サッカーのイメージをつかむため、2020年のセレッソの全ゴール集を眺めてみたのだけど、それを見ていて感じたのは、「あれ? 同じような選手ばっか点をとってるぞ」ということだった。上に見るように、スコアラーはブルーノ・メンデス、清武、奥埜、豊川の4人にほぼ尽きている。

 ちなみに、昨年、セレッソの右サイドを担うアタッカーとしてブレークした坂元は、1点しかとっていない。クロッサーにほぼ徹していたということだろう。1点の坂元が自分の役割を果たしたということで絶賛されているのだから、清水の後藤も胸を張っていい(?)。

 得点が特定の人に偏るというのは、どのチームでもある程度当たり前のことかもしれない。しかし、2020年のセレッソを見て感じるのは、ボランチとかDFの得点がごく少ないということだ。CBヨニッチの得点なんかは全部セットプレーだろうし。一番象徴的なのは、2年間主力のボランチとして出場したレアンドロ・デサバトが、1点もとっていないことである。その一方、昨日引用したように、得点力のあったボランチのソウザは、ロティーナとウマが合わずに退団している。ロティーナは、ボランチやセンターバックなどが持ち場を離れて無謀に攻め上がるのを好まないと理解していいのではないか。ロティーナのサッカーは、攻撃に転じた時にコンパクトさを保ちながら全体で前進していくけれど、実際にアタッキングサードでフィニッシュにかかわるのは前線の数人だけと、そんな印象を受けている。

 ちなみに、2020年にロティーナがセレッソで使ったシステムは以下のとおりで、4バック、442のイメージが強いが、相手によって使い分けているのか?、3バックの時もあるようだ。

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 清水の今後の予定で、今のところ明らかになっているのは、2021年2月1日(月)~2月10日(水)、春季キャンプ(鹿児島市)実施ということと、2月26日の開幕戦がアウェー鹿島戦になりそうだということくらいだろうか。

 昨年であれば、1月25日の清水魚町稲荷神社での必勝祈願、同日のサポーターイベント、2月8日のファンミーティング(クラブからサポへの説明会)など、開幕前にチームに触れあえたり、選手たちの様子を見たりすることができるイベントがあった。いずれも、毎年恒例のものだろう。

 しかし、今年はそういったイベント開催の案内が、一切ない。必勝祈願やサポイベントは、昨オフの例で言えば、鹿児島キャンプの日程と同時に発表されている。今回、いまだに発表がないということは、サポが開幕前に参加できるイベント類は、コロナ感染防止のため、今年は一切無いということなのだろう。スタッフ・選手だけが神社にお参りに行くことはあるかもしれないが、密を避けるために一般の方はご遠慮をということになるのではないか。当然、三保見学も当面できないだろうし。

 もちろん、キャンプの様子がクラブからSNSで発信されたり、プレシーズンマッチが配信されたりといったことはあるかもしれないが、我々は新規メンバーも良く知らないまま、開幕後に初めて、新生エスパルスを自分の目で直に見ることになるのだろう。まあ、それとて、あと50日足らずのことなので、あっという間なのかもしれないが、何とも待ち遠しい話である。ていうか、今の様子から言うと、無事に開幕さえしてくれて、制限付きでも観客が入れる状態だったら、御の字か。

PS:公式HPをよく見たら、以下のような情報が出ていた。すでに書いたことを書き直す時間的余裕がないので、追記という形でご容赦ください。

【1月のスケジュールについて】
◆1月15日(金) 『2021シーズン新体制発表記者会見』 ※詳細は後日お知らせいたします。
◆1月23日(土) 『必勝祈願』 @魚町稲荷神社 ※詳細は後日お知らせいたします。
◆1月23日(土)『021シーズン出陣式』 @エスパルスドリームプラザ
『エスパルス ファン感謝大セール』 @エスパルスドリームプラザ1F 「エスパルス スクエア」
※コロナ感染予防対策のため、選手とのふれあい企画はございません。詳細は後日お知らせいたします。

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 今オフの清水の編成は、その注目点として、新戦力の補強もさることながら、既存の主なプレーヤーはほぼそのまま確保することに成功したことが挙げられる。

 したがって、既存メンバーだけで、上のような先発メンバーを組める。これで左SBにソッコがいたら、2020年のベストメンバーと言っていいだろう。「超豪華」とは言えないが、J1のまあまあ普通の戦力であり、頑張れば残留くらいはできそうである。そこに、頼もしい新メンバーが加わるのだから、こりゃ上積みしかない、上位進出だ!と考えたくなる。

 しかし、ロティーナの下で、既存の選手たちがどれだけやれるかは、まだ分からない。それだけ、ロティーナ戦術は、これまでの清水が慣れ親しんだものとは、方向性が異なる。既存メンバーの中で、誰が出場機会を得て、誰がそれを失うのか、不透明だし、不安も大きい。

 たとえば、立田の「イチかバチか」のタックル。ヴァウドの単騎持ち上がり。エウソンの迷走台風のごときドリブル。竹内の前線までの深追い。これまでの清水であれば、チームが組織として機能していない中で、そういう個人のがむしゃらな頑張りがサポの共感を呼び、また実際にもそれで膠着状態を打開したこともあった。しかし、ロティーナの下では、「そんな余計なことはせず、持ち場で構えてろ」ということになるかもしれない。当然のことながら、既存選手も、新規選手も、横一線のスタートであり、どれだけロティーナの戦術を体現できるかによって、序列が決まってくるだろう。

 追記:セレッソで自由奔放なボランチとして活躍しながら、ロティーナと合わなくてチームを出ることになったMFソウザについての記事はこちら。清水でもこういう合わない選手が出てくる可能性はある。

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 2021シーズンの清水は、監督とHCがスペイン人なので、スペイン語が重要になるのは当然である。通訳は、清水が新規に探すのか、あるいは監督が誰かを連れてくるのか?

 考えてみれば、町田からの復帰が決まったDFノリエガ・エリックはペルー人としてスペイン語がネイティブ(のはず)なので、監督とのコミュニケーションという点では一番アドバンテージがあるかもしれない。エリックは、町田にレンタルに出ていた時には、上の動画に見るように、サポ向けのスペイン語講座の企画をやったりもしていた。

 追記:そう言えば、新加入FW指宿洋史もスペインでのプレー経験が長いんだった。しかも、彼はスペインで好待遇されたというよりも、2部、3部とかで奮闘してきたので、スペインに溶け込むしかなく、かなり語学も上達したのではないだろうか。外国人が日本語を習得するのに最良の環境は相撲部屋と言われているのと同じ理屈である。

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 2021年は、清水の外国籍選手は、ほぼすべてブラジル人になるはずである。変に多国籍になるよりも、ブラジル人で固めた方が、何かと効率的かもしれない。通訳も、色んな言語の人を雇わなくて済むし(もう英語通訳は要らない?)。それに、権田がポルトガルでプレーしていて、簡単なポルトガル語ならできるという点も大きいだろう。まあ、ポルトガル本土のポルトガル語とブラジルのポルトガル語は、若干違うようだが。

 スペイン語とポルトガル語はともにロマンス系言語なので、ネイティブ同士なら、半分くらいは分かるのではないかと言われている。だから、ロティーナがブラジル人たちにスペイン語で直接指示を出すようなことも可能だと思う。静岡の人間が津軽弁を聞いても何言ってるのかさっぱり分からないのに比べれば、スペイン語とポルトガル語はもっと近いだろう。

 清水に在籍する日本人選手たちも、この機会にスペイン語またはポルトガル語を学んだりしたらどうか。どうせ、1日のうち練習時間はそんなに長くはなく、残りの時間でゲームをしたり動画を見たりしているくらいだったら、語学の勉強でもした方が、チーム内のコミュニケーションも良くなるし、もしかしたら選手たちの今後のサッカー人生の可能性が広がるかもしれない。生きた教材がすぐそばにいるのだから。

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 1年前の新規入団会見を見た時に、「今年清水に入った人の中で、社長が一番デカくね?」と思ったものだったが、それもそのはず、山室社長は186cmあるそうである。GKを任せてもいいくらいの長身だ。大熊GMは、178cmだそうだから、あの世代としては高身長だろうし、ガタイは立派だ。

 そんな2人の好みが反映された、わけじゃないだろうが、今オフの新規加入選手、高身長が目立つ。整理してみると、以下のとおりである。

  • GK永井堅梧:184cm
  • GK権田修一:187cm
  • DFウィリアム・マテウス:181cm
  • DF鈴木義宜:184cm
  • DF片山瑛一:180cm
  • MF中山克広:177cm
  • MF原輝綺:180cm
  • FW指宿洋史:195cm
  • FWディサロ燦シルヴァーノ:175cm
  • FWチアゴ・サンタナ:184cm
  •  以下は参考。

  • FW加藤拓己(正式は来季):180cm
  • DFノリエガ・エリック(レンタルバック):182cm
  • FW栗原イブラヒム・ジュニア(レンタルバック):191cm

 素晴らしいな、ほとんど180cm以上じゃないか。まあ、GK、DF、FWが多いので、必然的に高身長が増えると言えば、それまでではあるが。

 当S研ブログでは以前、「清水生え抜きの選手はなぜか小柄なテクニシャン・タイプに偏重するので、今後の新規獲得は必ず175cm以上にするくらいの方針が必要」と主張したことがあったが、このオフの補強はそれを地で行くようなものだ。

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 2020年にレンタルに出された選手のうち、テセ、大悟、高木和などは即戦力として期待され、実際にも多くの試合に出場して貢献した。しかし、その他の若手、放牧組は、だいぶお寒いものだった。

 下に見るのは、J2町田に出されていたノリエガ・エリックの出場状況。終盤の守備固め(時間稼ぎ?)で何度か出場機会を得た程度だった。まあ、J2だからそこそこ壁は厚いし、CBゆえ組織的にチームに順応するのにも時間がかかるので、こんなもので仕方ないか。2021シーズンは、とりあえず清水復帰が決まった。一応、戦力として期待はされているが、状況次第ではシーズン途中の再びのレンタルもあるかもしれない。

eric

 J3沼津に武者修行に出たジュニアの出場状況が下に見るとおり。試合終盤にスーパーサブ的に何度か起用され、ダイジェストなどで記憶している限りでは、2度ほど決めなければならない決定機があったが、結局無得点。最後は大きな怪我をして戦線を離脱した。2021シーズンは清水復帰が決まり、我々には楽しみだが、現実的に考えれば、清水が戦力として必要としたというよりも、沼津から延長のオファーがなかったというニュアンスなのではないか。彼も、可能性があれば、もう1年くらい外で出場機会を積んだ方が将来のためという気がする。

junior

 大きな失望は、J3富山に出されていた滝だった。下に見るように、出場機会はある程度与えられたものの(Sが付いているところはスタメン)、得点という目に見える形でインパクトを残すことができなかった。2019シーズン前半戦は清水の救世主で、年代別代表にもお呼びがかかったことを考えれば、伸び悩みは否めない。このタイミングで契約満了ということはまだないと思うが、大熊GMの構想に戦力として入っているかは微妙であり、何とか別の活躍の場が見付かればと考える次第だ。

taki

 J3藤枝に出されていた平墳は、確か移籍直後に1、2試合くらいベンチ入りしたことはあったと記憶しているが、下に見るとおり、結局出場はなし。これでは藤枝からの延長オファーなし、清水との契約満了も致し方ないだろう。先日のトライアウトを受けていたようだが、JFLでも東南アジアでも何でもいいから、サッカーを続けられるといいのだが。期待していた選手だけに、残念である。

hiratsuka

 ちなみに、大悟はさらに1年北九州でやることが決まり、その翌日に横浜FCの中山克広の獲得が発表になった。両者はポジションがかぶっており、大悟が戻らないから中山をとる、あるいは逆に中山をとるから大悟は延長でいい、というような裏表の関係だったのかもしれない(梨誉についてもそうかも)。普通だったら、サポの期待も大きい大悟や梨誉を優先してもよさそうなものだが、生え抜き云々は特に考慮せず、チームに必要な選手をゼロベースで選ぶのが、大熊流なのだろうか? まあ、強くなるためには、そういう姿勢が必要なのだろうが。

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 それにしても、留まるところを知らない、今オフ清水の積極補強。それを眺めながら、つらつらと思うところがある。あくまでも個人的な妄想なので、エビデンスはないが(笑)、ご容赦いただきたい。

 周知のとおり、ピーター・クラモフスキー監督は、クラブが積極的に補強してくれず、来季の予算見通しも厳しいことを嘆きながら、自らの意思で清水を去っていった(とされている)。そこからの流れで考えると、今オフのアグレッシブなチーム編成には、本当に驚かされる。

 これは所長の想像なのだが、大熊GMはかなり早い時期、遅くとも9月前半くらいには、ピーターに見切りをつけていたのではないか。そして、それは多少の補強をしたところで立て直せない、根本的な問題だと判断した。だから、2020年夏のウインドウで、清水は一切動かなかった。

 言ってみれば、大熊GMはピーター体制を、経済学で言うところの「サンクコスト」的なものとして捉えたのではないか。サンクコストとは、すでにプロジェクトの失敗が確定しており、いくら追加投資をしても回収できず、むしろ追加投資の分だけ損をする状態である。だからGMはピーター体制を放置し、ひたすら契約解消のタイミングを待った。いわば、投資で言うところの「損切り」である。そして、有り金はすべて、新監督の下で迎える来季のために投入しようと、蓄えておいた。もしかしたら、ロティーナとの最初の接触も、かなり早い時期にあったのかもしれない。

 仮に所長のこの見立てが当たっているとしたら、ピーターには少々気の毒な話だ。だが、実際のところ、多少のテコ入れをしたところで、ピーター体制が大きく花開いたとは思えない。もし仮に、GMが所長の見立てのように考えて行動したのだとしたら、高度な戦略である。

 大熊GMの戦略は、資金面だけでなく、「時間」という資源も効果的に使うものだったのかもしれない。Jリーグの中には、昨日まで2020シーズンを戦っていたご苦労様なクラブもあり、必然的にそうしたチームの編成は遅れるはずだが、大熊GMは早い段階でピーター体制を見切り、チームの当面の立て直しは平岡監督に委ねる一方、自らは早い段階から来季の強化策を練っていたに違いない。だからこそ、今オフの補強で、清水はロケットスタートを切れたのではないか。

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 2021シーズンに向けた清水のチーム編成は、豪華な新メンバーに加えて、既存選手の契約更改も続き、今のところ「順調すぎる」という印象である。今オフの傾向として、獲得が噂され、「ホントに来るのか? 来たらいいな」と思っていた新メンバーは、すべて獲得が実現。一方、「この既存メンバーには、ぜひ留まってくれなければ困る」と思っていた選手の確保にも、今のところ成功している。トータルで見れば、アウトもインも、人数・予算ともつり合っているのかもしれないが、本当に怖すぎるくらい上手く行っている。

 昨日の発表の中では、竹内、鈴木あたりは、そりゃ残るだろうという印象である。逆に、新GK獲得でどうなるかと思っていた大久保の残留は、かなり意外だった。河井は、そろそろ立場が危うくなってきた気もするが、2020年の最後の2試合の好パフォーマンスで、契約を勝ち取ったようなところだろうか。

 ソッコは鳥栖へ完全移籍。これは、個人的にはある程度覚悟はしていた。愛着はあるし、いてくれれば助かる存在であることは間違いないが、ブラジル人だけで外国人枠が飽和状態だから、序列的に言ってやむをえない。2018年のフレイレとのCBコンビで、1桁順位への躍進を支えてくれたことは、忘れない。再就職先がJ1で、本当に良かったと思う。

 さらに、以前から情報が流れていたブラジル・コリチーバの左SBウィリアム・マテウスが本決まりらしい。さらにさらに、なんと湘南の長身FW指宿の獲得も確定的なのだとか。さすがにこれは驚いた。これからオレンジのユニに袖を通そうというプレーヤーのことを悪く言うつもりは決してないのだが、ここまで来ると、「要る?」と首をかしげるサポさんも多いのではないか。指宿をとるくらいだったら、テセを残してほしかったという意見も出そうだ。いずれにしても、この積極補強、油田説、徳川埋蔵金発見説が何やら信憑性を帯びてきた。

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 ロティーナ監督が来てくれて、個人的にありがたいと思う点は、彼ならば不毛な論争が起きないだろうという点だ。清水が、Jリーグで確かな実績を残した、定評ある名将を招聘するのは、実はこれが初めてではないだろうか。これまでの清水では、特に外国人監督の下で成績が振るわなかった時に、サポの間で、「監督が悪い」、「いや、選手が悪い」という不毛な論争が起きるのが、お決まりのパターンだった。その点、仮に2021シーズンに清水の成績が思うように伸びなくても、「ロティーナが悪い」という話にはならないだろう。監督自身には手腕があるが、選手がそれを具現化できていない、あるいは構築に時間がかかっているだけであることは、明白である。だから、「ロティーナの下でブレずにチーム作りに邁進すればいい」というコンセンサスが維持されるはずだ。さようなら、清水名物の、不毛な論争。

 個人的には、一つ反省している点がある。約2年前の2018年12月、名波氏の磐田と、ロティーナのヴェルディの間で、J1参入プレーオフが戦われ、磐田が勝ってJ1残留を決めたことがあった。うろ覚えだが、確かその時、名波氏が言ったんだったか、ヴェルディは攻撃に転じた時に余計なひと手間をかけるので、磐田としては守備の対応がしやすかったというような話が語られたと思う。だから所長としては、ロティーナがセレッソの監督になった時に、「J2規格の遅いサッカー」しかできないのではないかなどと考え、ロティーナがJ1でも好結果を残すことを予想できなかったのである。我ながら見る目がなかったとしか言いようがない。

 そんな反省も込めて、ちょっと動画で予習してみようではないか。まず、下に見るのは、「蹴球メガネーズ」の一人、北條聡氏によるロティーナ・セレッソについての解説である。

 次の動画は、ロティーナの代表的なウォッチャーの一人であるKENTA氏による解説。しかし、これを観ると、「清水は、2020シーズンの最後の最後になって、ようやくハードワークという武器を手に入れたけど、2021シーズンは、また全然違う課題に挑戦しなければいけないんだな」と、気が遠くなってしまう。

 最後に、清水と縁が深い戸田和幸氏は、実はロティーナ信者である。本人がロティーナ・セレッソとの関係を語った動画を見てみよう。こういう関係性があるので、一部では、「戸田氏の入閣もあるのではないか」などと注目もされていたわけだ。まあ、実際には入閣はなさそうだが、今後、戸田氏と清水の関係がどうなっていくのかも気になるところだ。

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 清水の得失点のパターンを示したこの図は、時々作ってお見せしているものだけど、2020シーズンが終了したので、2020年の最終版を作成してみた。なお、リーグ戦だけじゃなく、ルヴァンも含んでいるので、ご注意を。

 それにしても、2020年の清水の得失点パターンは、特殊というか、変態と言ってもいい。2020年、当S研では様々な「法則」を指摘してきたが、最後まで崩れなかった絶対の法則は、「2020年の清水は1点差勝ちがない」という法則である。勝った試合がそもそも少ないわけだが、それらの試合はすべて、2点差以上を付けている。

 そもそも、2020年の清水は、「試合の終盤に1点差を守り切る」というシチュエーション自体が、きわめて少なかった。そして、そのミッションに成功したのは、たったの一度しかない。それは、ホームの札幌戦だったが、ただし、アディショナルタイムにカルリーニョスが追加点を決めたので、結果的には2点差勝利になった。もっとも、あの試合は札幌に退場者が出て清水がずっと支配はしていたので、「1点差を堅い守備で守り切った」というのとはやはり違うと思う。

 あと、「試合の終盤に1点差を守り切ろうとした」試合が2試合あったが、いずれも土壇場で同点ゴールを浴び、引き分けに終わっている。ホーム鳥栖戦とホーム川崎戦である。繰り返して言うなら、「2020年の清水は、試合終盤に1点差を守り切ろうとするシチュエーション自体がごく少なかったし、成功したことはほぼ一度もない」という結論である。

 あと、試合終盤に同点の状況で、そこから勝ち越し点を奪って勝利したことも、一度もなかった。3点くらいとって大きくリードした時だけ勝てるというチームだったのである。

 皆さん、サッカーをご覧になっていて、1点リードを守備を固めて守り切る試合というのは、ごくありふれたものだということを、良くご存知だろう。そりゃ景気良く2点差、3点差にできれば理想だが、そう上手く行くはずもなく、1点差を守り切るような戦いができなければ、トップリーグで勝っていくことなどできないことは、明白である。既存の清水というチームは、まさにそれができないのだ。

 ちなみに、ロティーナ監督率いるセレッソは、2020年のリーグ戦で18勝したが、そのうち実に12勝が1点差勝利だった。2021シーズンの清水、いかに劇的な変革が必要かが、窺い知れるというものである。

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2021

 清水エスパルスを愛するすべての皆様、新年明けましておめでとうございます。

 新年一発目なので、こんなグラフをご用意した(クリック・タップで拡大)。以前もお目にかけたけれど、「一目で分かる清水エスパルスの歴史」である。J1リーグ戦の順位の推移を示しているわけだが、今回、新たに歴代監督の名前を加えた。また、Jリーグカップまたは天皇杯で優勝した年には、★を加えた。

 当S研ブログでは、例年、その年の「目標」を発表してきたが、今年はちょっと思い付かない。もちろん、「夢」としてはJ1優勝というものがあることに、変わりはないのだが。それよりも、ロティーナ監督を迎え、頼もしい新戦力も獲得し、これから清水がどう変わっていくかという興味の方が大きい。2021年は、とにかく新生エスパルスがどんなチームになるのかをじっくりと拝見し、その上で具体的な目標といったものが見えてくるのではないかという気がしている。

 拙いブログですが、本年もどうぞよろしくお願いします。

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