エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

2020年02月

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 昨日、清水文化会館マリナートで開催されたシンポジウム「新サッカー場が欲しい」に参加してきた。小ホールだったが、かなりの盛会で、満席に近かった。「こんな風に、いつもアイスタもお客さんで溢れればいいのに」と、思ったとか、思わなかったとか。

 4名のパネリスト(司会者は「パネラー」という見苦しい和製英語を使っていたが)は、それぞれに清水サッカーにゆかりがある人物であるものの、本来であれば最大の主役であるエスパルスの関係者が含まれていないため、あくまでも有志による自由闊達な議論という体になっており、やや具体論に乏しいシンポジウムになった。正直言えば、前半披露された清水昔話は、もういいよという気もしたし。一番最後に披露された、Jリーグが製作したと思われる海外スタジアム紹介動画が、一番勉強になった気がしたりして。まあ、行政は動かない、エスパルスは今のところJ1で生き残るのに四苦八苦という中で、まずは市民の有志が声を上げる、その第一歩と位置付けられたイベントだったので、その役割は果たしたということなのだろう。関係者の皆さんは手弁当で尽力されたようなので、労を多としたい。

 ただ、何となく、清水の新スタの方向性は、ビジネスモデルとしてはガンバの吹田スタジアム型、立地としては北九州の駅近・海沿いミクスタ型、複合施設のありようとしては韓国のソウル型と、その3つを折衷する感じなのかなと、そんなメッセージとも受け取れるシンポジウムであった。

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 昨日、静岡市内で開かれた「2020ファンミーティング」に参加してきた。社長、GMによる目ぼしい発言をチェックしておけば、以下のとおり。

 社長は、田辺市長と面談した際に新スタジアムの課題を提起した件を、自ら切り出した。社長いわく、必勝祈願の時に挨拶はしていたが、初めて公式に市長を表敬訪問するにあたって、やや失礼かなとは思ったが、マスコミの皆さんもいるので、自分たちの思いを再確認するため、あえてその問題をぶつけてみた。社長に就任して、SWOT分析をしてみる中で、清水の最大の弱みは、アクセスやアメニティが弱いスタジアムの問題であることは実感している。なので、この問題は何とかしなければならず、もちろんまだ場所も何も決まっていないが、自分の在任中にぜひ道筋をつけたい、とのことであった。

 「やはり田辺市長側はのらりくらりと逃げようとしていたのか?」とか、誰か質問すればいいのにと思ったが、そういう質問は特に出ず、新スタ問題についてはこれ以上の突っ込んだ議論にはならなかった。

 大熊GMの発言の中では、まだ今季の編成を終えたわけではなく、ウインドウは空いているので、引き続き新戦力の獲得を進めている(ただ、手続き等の問題がありまだ具体的なことは言えない)という話だった。ただ、「クラモフスキー監督と相談をして、水を運べるような選手が必要ということで、そういう選手の獲得を試みている」ということであり、ストライカーというよりは、中盤の汗かき役をとろうとしているような、そんなニュアンスだった。となると、スイスリーグのカルリーニョスとは違う、別の誰かなのかという気もするが、もちろん具体的な名前などは出せないので、謎として残った。

 参加者からGMに、新しいサッカーを目指すのは良いが、もし仮に上手くいかなかった場合、どこまで我慢する覚悟があるのかという趣旨の質問があった。それに対しGMは、「クラブの利益を重視する」というような表現で答えていた。これは、むろんクラモフスキー監督を信じ全力でバックアップするが、万が一上手く行かなかった場合には、クラモフスキー氏と心中するのではなく、クラブとしての生き残りを優先せざるをえないということであり、ある程度のところで判断することになる、という意味のようである。

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 世界的に流行している新型コロナウイルス、日本の衛生環境ではそれほど危険ではなく、死に至るようなことはまずないということが明らかになってきた。しかし、Jリーグにとっては開幕前の大事な時だし、多くのチームが接触を伴うようなファンサービスを一時中止すると発表している。清水も、本日8日から、その列に加わるようだ。まあ、多くのチームがファンサを見合わせる中で、清水だけ続けたりしたら、それはそれで批判を受けたりすることもあるので、日本的な右へ倣えの文化の中では、妥当な判断だろう。

 野球界では、昨年、中日所属の松坂投手が、ファンに腕を引っ張られたか何かで、確か脱臼を患い、半年くらい棒に振ったなんてこともあった。退団してしまったが、二見なんかはファンとのふれあいが苦手だとはっきり言っていたし、口に出さないまでも、苦手な選手は他にも少なくないだろう。しばらくは選手に余計なストレスをかけないよう、我々サポも気を遣いたいものである。

 実は、所長はミホ活というものを、一度もしたことがない。一度だけ、練習場の付近まで行ったことはあり、選手もチラホラ見かけたが、特にサインなども求めなかった。まあ、今季に限っては、新戦術や新戦力が気になるから、練習を見てみたい気持ちは強いけどねえ。何しろ、しがない勤め人なものだから。

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 前の左伴社長のことは個人的に尊敬しており、色々新機軸も導入してくれたとは思うのだが、なぜあの人があそこまで新スタに消極的なのかだけは、理解に苦しんだ。いや、もちろん、左伴さんも新スタが望ましいと考え、静岡市にも働きかけていたとは思うのだが、その熱量みたいなものが、我々にはまったく伝わってこなかった。しかも、サポに変な期待感を抱かせない方がいいと考えていたのか、サポのエネルギーを巻き込んで新スタに突き進むような雰囲気が、まったく感じられなかったのである。

 そうした中、昨日のニュースで、「清水新社長の山室晋也氏が市長に新スタジアムを直訴」ということが伝えられた。社長と市長は、初対面ではないはずだが(少なくとも先日の必勝祈願の時に顔を合わせているのを所長は目撃した)、社長就任の挨拶で正式に市役所を表敬訪問し、その第一声で新スタを直訴したということは、新社長がこの問題に本気であると理解していいのではないか。

 田辺市政という厄介な岩盤が動くかどうかは別として、こりゃ少なくとも新経営陣は「本気」だと期待していいのではないか。いや、清水サポだったら、そう期待し、機運を盛り立てることが、義務だ。

 (上の画像は合成です。念のため。)

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 そろそろ、各メディアで、Jリーグの順位予想とかが出てくる時期だな。まあ、清水に関する予想は、だいたい想像がつく。以下、有名評論家による清水の順位予想とそのコメントを予想(!)してみたい。

 後藤健生:清水18位 昨シーズン最多失点だった守備陣で、ハイライン戦術は危険すぎる。

 福西崇史:清水18位 大黒柱であるドウグラスを引き抜かれ、その穴が埋まっていない。

 清水秀彦:清水15位 マリノスからクラモフスキーHCを引き抜いて監督に据えた意欲は買うが、新戦術浸透には時間がかかる。

 西部謙司:清水17位 昨年までとは180度違うサッカーを目指すも、チーム始動や新戦力の合流の遅れが致命的で、迷走の恐れ。

 岩本輝雄:清水18位 レギュラーだった松原、二見を失った痛手が大きく、新戦力は全体に小粒の印象。

 まあ、こんな感じかな(笑)。そのうち、2020評論家リーグも開幕するので、お楽しみに。

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 米NFLのスーパーボールよりも、清水VS松本の練習試合の方が気になっちゃうのは、どこのどいつだい? アタイだよっ!

 すいません、ネタが古くて(笑)。にしおかすみこね。しかしなんだな、個人的にアメフトは数年振りくらいに観たのだけれど、チーフスと49ersのスーパーボールは、凄い試合だった。いつも、録画したスポーツ番組を後から観ようとすると、先に結果が分かってしまわないように、情報遮断に苦労するのだけど、スーパーボールはその中でも最難関で、どこからともなく情報が飛び込んでくるものだけど、今回は遮断が上手く行った。それに比べると、清水の試合は良いな。世間一般は、誰も話題にしないから(笑)。

 そんなわけで、清水は昨日2月4日で鹿児島キャンプを打ち上げ、午後に帰静したようだ。2日のオフを経て、三保で練習再開予定ということである。

 しかし、現代サッカーでは、練習量を制限する流れが主流であり、クラモフスキー政権もそういう方向性なのかと想像していたら、逆に相当キツい内容だったようだ。「鹿児島ブートキャンプ」といったところか。金子が、プロ7年目にして、初めて「Theキャンプ」という感じだったとコメントしていたのには、おいおい今までは何だったんだよと言いたくなったが、それだけ連日厳しい二部練の連続だったらしい。

 チームの方向性は、見えてきたと思う。問題は、シーズンに向けて、「間に合うか」という点に尽きるだろう。そして、中核を担うと期待されている神々のうち、エウシーニョの不在、ヘナトの出遅れ、そしてカルリーニョスの去就不明…。さらに、ここに来てGKたくお君の離脱と、痛いニュースが飛び込んできた。西部にはむろん期待しているものの、あの年齢で新しいサッカーに順応できるかと言えば難しさもあり、いっそセカンドキーパーに若手を抜擢して伸びしろに賭けるなんてのも、ありではないかという気もする。

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 前回の鹿児島戦同様、インスタライブで中継するのかと思って、遅れ馳せながらアカウントを作り、PCの前で待ち構えていたのだが、結局中継はなしで、ずっこけた。松本側と折り合いがつかなかったのだろうか。

 そんなわけで、映像は見ておらず、文字情報だけからの判断となる。45分を4本やったということだが、むしろ、90分の普通の試合を2回やり、1回目が現時点でのベストメンバー、2本目が控えという位置付けだったようだ。

 結果は、1回目が2:4、2回目が4:2で、合計で6:6のドロー。言うまでもなく、プレシーズンの練習試合で、しかも今の清水はまったく新しいサッカーに取り組んでいるわけだから、結果が優先というわけではない。しかし、組織を構築中とは言っても、清水のディフェンスラインに絶対的な力があったら、属人的な能力だけでも、相手を抑え込んでしまうだろう。180分の長丁場だったとはいえ、やはり6失点はいただけない。

 攻撃は、ある程度、自分たちがやりたいことを表現できていたようで、支配もしていたと伝えられる。攻撃的なチームに作り変えているということを考えれば、0:0よりも、6:6の方がポジティブとは言えるかもしれない。

 ちなみに、現地で観戦した人によると、松本のラフプレーが酷かったらしい。また、2試合分やったので、最後の方は福島主審がプレーに追い付けなくなり、ジャッジも雑になっていったようだ。まあ、この日、トータルで一番走ったのは主審だっただろうから、それは仕方がないか。

 ところで、クラモフスキー監督の口から、4-3-3と聞いた時には、アンカーを置くシステムなのかと思ったけど、要するにミッドフィルダーの真ん中は下がり目のアンカーではなく、前目のトップ下であり、それを今のところドゥトラが務めているということのようだ。それだったら、どっちかというと、4-2-3-1に近い気もするのだが。いかんせん、自分の目で見ていないので、何とも言えないところだ。早くちゃんとした試合をこの目で見たい。

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 先日、クラブの公式HPに、小学生を対象とした「センターバックスクール」が藤枝で開催されたという話が出ていて、「立田もこれに参加すりゃいいじゃん。もちろん、講師じゃなく、生徒として」と感じたという話は、いくらなんでも本人に失礼なので、墓場までもっていくつもりである。

 静岡新聞には、「<ルーキー紹介>清水FW栗原イブラヒムジュニア 体の強さ売り」という記事が掲載された。「(清水加入を決めた)決め手は4チームに練習参加した中で、『清水が一番何もできなかった』。DFファンソッコにプレーを抑え込まれ…」というくだりを読んで、「お、おぅ」と感じてしまったのも、ここだけの話である。

 ところで、先日、当S研では、こちらのエントリーで、岡崎のマコちゃんは、「要するに、FC東京では控えなので、今年夏のオリンピックのために試合勘を保つためには、今年に限っては、確実にレギュラーとして出場できる清水に在籍することが得策だと判断したのだろう」と書いてしまった。しかし、こちらの「清水・DF岡崎慎 東京“凱旋”目指して新天地でボランチ挑戦」という記事によると、必ずしもそういうことではなく、自分の殻を破るために、居心地の良い古巣をあえて離れたということだったようだ。謹んで訂正させていただく。

 なるほど、本人がそこまで強い決意で清水に来たのなら、女子サポがキャーキャー言って、もてはやしすぎるのも、考え物だな。「巨人の星」の明子姉ちゃんよろしく、柱の影からそっと応援するくらいが丁度良いかも(若い人は知らんかもしれないから、画像貼っとく)。

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 正式加入が決まったタイの英雄ティーラシン。サポのSNSでは、彼が活躍したら「ティーラ神」、劇的な得点決めてユニ脱いじゃったら「ティー裸身」とか書くんだろうな。

 タイ国民から我が軍への注目度も高まっているようで、結構なことである。勝利に貢献してくれるだけじゃなく(予定)、タイのファンまで(もしかしたらスポンサーも?)もたらしてくれるとは、一石二鳥である。

 一方、岡崎のマコちゃんは、女性ファンのハートを鷲掴みにしているようだ。先日のAFC U-23選手権の時のように、清水でもピッチ上ではキラーパスを連発する上に(予定)、女性客の動員まで引き受けてくれるとは、これまた有難い。

 お笑い担当は金井がやってくれそうだし、今年の新加入選手たちは、サッカーの力量に加え、+αをもっているところが素晴らしい。

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 Jクラブが、ビッグクラブに脱皮するためには、大スポンサーを見付けるのが手っ取り早い。清水にやり手の新社長が来て、今までは地元企業に広く薄くご支援をお願いしていた我がクラブが(ご支援の規模が小さいということを言いたいのではありません、念のため)、IT系をはじめとして、大スポンサーの獲得に乗り出すのかというのは、大きな注目点の一つである。

 しかし、たとえば鹿島を買収したメルカリ、成長企業であることは確かだが、ビジネスの潮目が変わって、5年後くらいに消えてなくなったとしても、まったく不思議ではない。もちろん、鹿島はクラブ価値があるから、別のオーナーやスポンサーは見付かるだろうが、新オーナーが「ホームタウンの東京移転」なんて注文を付けることも、まったくないとは言い切れない(現に、メルカリによる買収が決定するまでには、東京移転を条件にしたもっと巨額のオファーもあったとされる)。

 楽天はどうだろうか? メルカリに比べれば経営基盤はより強く多角的だから、そんなに簡単に存続が揺らぐようなことは起きないだろう。しかし、たとえば今後経営者が変わったり、何らかの大きな経営環境の変化によって、たとえば10年後くらいに、屋台骨が揺らぐようなシナリオも、絶対にないとは言い切れない。そして、楽天が傾いたら、神戸も一気にビッグクラブの地位を失い、J2レベルにスケールダウンするかもしれない。神戸は三木谷氏の属人的な裁量による投資によって急拡大してきたので、不測の事態が起きた時の転落もまた速いだろう。

 一方、「J1鳥栖、スポンサー「DHC」撤退危機…今季初戦まで半月もユニホーム決まらない“異常事態”」なんてニュースが伝えられている。鳥栖の場合は、Cygamesの渡邊耕一社長が佐賀県出身で、DHCの吉田嘉明社長も同じく佐賀県出身ということであり、地元に工場のあるブリヂストンと合わせ、地元ゆかりの大企業が支える格好だった。今回、なぜDHCが鳥栖のスポンサーを降りようとしているのか、そのあたりは良く分からないが、単一ではないにせよ、少数の大口スポンサーに頼る方式もまた、リスクをはらんでいることを物語っている。

 そう考えると、清水の「多くの地元企業が広く薄く支える」という方式の方が、スポンサー1社がコケたり支援から撤退した時のショックが小さく、テールリスクはないのかもしれない。もちろん、清水・静岡の経済全体が沈滞するようなことがあれば、それに連れて清水の経営基盤も弱体化してしまうわけだが。

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