それにしても、男ってやつは、こじはる似の嫁が家で和食作って待っててくれると思うと、ここまで走れるものなのか。2万点のメモリアルゴールを決めたあとも、金子はよく走っていた。金子は79分にチアゴと交代したが、その時点でも足はまったく止まっていないように、所長には見えた。ただ、攻撃面で相手に脅威を与えられてはいなかったので、切り札チアゴに代えたのだろう。何しろ、テセの指摘によれば、金子は攻撃時に視界から消える(敵の視界だけでなく味方の視界からも消える!)らしいからなあ。
大宮に勝てなかったこと、川崎戦の内容が悪かったことで、小林監督の能力を疑問視するような論調も一部にあるらしいが、たぶんあの監督は固有の戦術があるというよりも、現有戦力に合わせてチームを構築していくタイプだと思う。今の清水は、完全にテセが大黒柱となっているチームである。そして、テセのベストパートナーは金子であり、その2トップによる前線からの守備が基本戦術となる。それによって清水は守備面で崩壊するようなことは少ないチームになった。他方で金子はポストとしてボールを収められないから、敵としてはテセさえ抑え込めば、清水の前線の収まりどころがなくなり、押し込んだ状態を続けられ、特にフロンターレのようなボールを握る力のあるチームであれば、ハーフコートゲームに持ち込める。川崎戦のスタッツがパス数などで特異な数字をたたき出したのは、そうした基本構図によるものだった。
この日は2万点男としてヒーローになった金子も、普段は「最前線にいるディフェンダー」みたいなものであり、得点に絡めないことも多い。しかし、彼が走ることでロースコアの僅差の試合展開に持ち込め、それだけ清水が勝ち点をとれる確率が上がるわけである。川崎戦のチアゴのように、金子に代わった選手が千金ゴールを挙げることもあるだろうが、それはそれまでの時間帯に金子が下地を作ってくれたお蔭とも言える。むろん、金子本人はもっと点をとりたいだろうけどね。
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