当S研でも投票を呼びかけさせていただいたが、白崎凌兵選手のセレッソ戦でのゴールが、2016年のJ2年間最優秀ゴールに輝いた。白崎君、おめでとう。そして2017年もうちに残ってくれるようで、本当に嬉しく思う。

 ただし、「ベストゴール」というもの、前々から、「定義次第だよなあ」と、個人的に思っていた。よくベストゴールに選ばれるのは、目の覚めるようなスーパーゴールだろう。弾丸ミドルとか、バイシクルシュートとか、強烈な無回転キックとか、そういう派手なゴールが選ばれることが多い。「もう一度やれと言われても、無理」というような、鮮烈な得点は、確かにベストゴールと呼ぶにふさわしいかもしれない。

 もう一つ、試合終了間際の劇的な同点・逆転弾とか、優勝を決定付ける得点とか、そういう「状況ゆえ」のゴールがベストゴールに選定されることもあるだろう。

 今回の白崎のゴールは、上記2点を兼ね備えているがゆえに、「合わせ技一本」のような形で、年間ベストゴールに選ばれたと言えるのではないか。ただ単に「アクロバティックなすごいシュート」とかなら、他にももっとふさわしいゴールがあったような気もする。

 さて、所長にとっての「ベストゴール」とは、どのようなものか。少々へそ曲がりのようだが、所長は、派手さのない、理詰めでとった得点こそ「最良」であり、ベストゴールだと考える。たとえば、2016年の清水で言えば、リーグ戦の大詰め、アウェー讃岐戦の2点目などは(大前が枝村に浮き球でスルーパスを出し、折り返しを中央でどフリーのテセが決めた場面)、ゴラッソでも何でもないが、とるべくしてとった必然のゴールという意味で、ああいうのこそ実はベストゴールではないかと、個人的に思うのである。そういう意味で言えば、「セットプレーのこぼれ球を詰める」という松本得意の得点パターンだって、立派なベストゴール候補だ。

 こういう、とるべくしてとる必然の得点を、どれだけ増やせるか。安定して勝てるチームになれるかは、それにかかっている。むろん、エンターテイメントとしての華のあるベストゴール選出などは、それはそれで楽しめばいい。

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