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 所長は、2016年、隣のジュビロの戦いを横目で眺めていて、「目標設定というのは、難しいものだな」ということを感じた。

 清水の苦い思い出として、2015シーズンに大榎監督が「J1リーグ優勝」という高い目標を掲げながら、現実にはチームが完全に崩壊して、降格の憂き目にあったということがある。「非現実的な高い目標を掲げると、ロクなことがない」というのが、我々の学んだ教訓だった。

 それに対し、2016年にJ1に復帰したジュビロの名波監督は、どうだったか? ご存知の方も多いと思うがこちらなどに見るように、「まずJ1残留を確実なものとできる勝ち点40を確保して、そこから少しでも上積みしていく」というのが、名波監督の表明した目標だった。実際、上の表に見るように、1stステージはその目標実現に向け着実に勝ち点を伸ばし、現実的な目標設定が奏功したかと思われた。ジュビロが予想以上に安定的な戦い振りを示していたことから、「目標を上方修正した方がいいんじゃないですか?」と名波監督に尋ねた評論家もいたが、監督本人は「とんでもないです」と、どこまでも謙虚に答えていた。

 しかし、2ndステージに、ジュビロは失速する。むろん、選手の移籍や負傷離脱といった要因が大きかったのだろうが、前半戦に勝ち点23を挙げたことで、「監督の言う勝ち点40まで、あと17か。楽勝だな」といった気の緩みが生じた側面もあったのではないか。結果、後半戦には勝ち点がまったく伸びず、最終節まで残留を争うことになってしまったのである。最終的な年間勝ち点は36だった。

 このように、目標設定というのは高すぎても駄目、低すぎても駄目という、とてもデリケートなものだと思う。そう考えると、2017年の清水にとっては、1桁順位(9位以上)といったところが一番良いサジ加減の目標設定という感じがするが、みんなはどう?

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