エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

カテゴリ:エスパルス > オレンジ戦士

 そんなわけで、川崎戦では、札幌戦で大量失点した西部に代わって、新加入の大久保択生がゴールマウスを守った。

 そもそも、札幌戦での8失点のうち、西部の責任は、どのくらいあっただろうか? 確かに、先制点の持つ意味が大きかったことを考えれば、1失点目のチャナティップに食らったやつが痛かった。相手のクロスボールに対し、パンチングで逃れたものの、悪いことにそれがチャナへのパスになってしまい、切り返しで翻弄された末に、ゴールマウスに蹴り込まれたものだった。

 ちなみに、あの場面、札幌側は、ゴールを認めるのは当然のこととして、立田のハンドを主張していた。しかし、主審はそのアピールを却下。確かに、ボールは最後尾で守っていた立田の腕に当たった上で、マウスに吸い込まれている。細かいルールは良く分からないが、ボールがゴールインした以上は、「手を使って決定機を阻止した」ことにはならないのだろう。もしもあれを立田が実際に手で止めていたら、あの試合はどうなっただろうか? 当然、立田は退場、PKでたぶん先制を食らい、残りの70分くらいを数的不利で過ごすことになった。しかし、かえって守備意識が高まり、大量失点はなかったかもしれないな、なんてことも思う。

 話を戻すと、その後の大量失点は、西部の責任が大きかったというわけではないだろう。もちろん、8点の中には、止めてほしいものもあったが、守備全体が崩壊したとしか、評価しようがない。

 いずれにしても、大量失点後の試合というタイミングで、GKを代えたということは、理解できる。そしえ迎えた大久保の清水でのデビュー戦、全体としては、まあまあ普通の出来だったのではないか。川崎に喫した2失点は、ガンバの東口、柏の中村クラスなら止められたのではないかという気もしたが、GKの責任で失点したというわけではあるまい。大久保は190cmと、清水の現所属GKの中では最も大柄なので、ハイボールでの安定感はあるように感じた。

 大久保起用は、川崎戦限定の気分転換だったのか、それとも鹿島戦以降も起用を続けるのか?

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 テセが右ハムストリングス肉離れ、全治までは4週間を要する見込み、か。

 8月12日のトレーニング中に負傷ということは、天皇杯・福岡戦の2日前ということか。ただ、その前のリーグ戦の松本戦でも、ベンチ入りはしていなかったわけだし、篠田監督の下では、フォワードとしての序列がだいぶ下がっていた。ドゥトラも加入した今となっては、テセが離脱しても、戦力の低下は、最小限なのかもしれない。

 本人によれば、若い頃は筋肉系の怪我なんか、一切なかったらしく、本人も体が丈夫なことは自負していただろう。小麦のグルテンが体に悪いとされながら、どこ吹く風といった雰囲気で、パスタ屋を推したりもしていた。しかし、2017年以降は、毎年、筋肉系の怪我で、離脱する傾向が目立っている。これも、加齢によるものなのだろうか。

 我々にとって、テセはJ1に戻してくれた恩人である。なるべく長く、元気で活躍する姿を、清水で見ていたい選手だ。今なおチームの精神的支柱でもあるし、ベンチにいるだけでも相手は嫌だと思う。1ヵ月なら、まだ今期中の復帰は、間に合うだろう。

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 どこの誰とは存じませぬが、こちらに見るとおり、天皇杯の福岡戦をYouTubeに全編アップしてくださった方がいた。ありがたいことだ。

 試合全体として見れば、失点のリスクを減らすことを最優先した戦い方なので、どうしても地味なサッカーになる。ジュビロみたいに、下のカテゴリー相手には6点くらいとって快勝してほしいような気もするが、まあこんなところが今のうちのチームのリアルなのだろう。マリノス相手に1:0 で勝つこともできるが、福岡相手にも1:0でしか勝てないという、そんなチーム状況なのかなという気がする。

 松本戦で見た時も思ったけど、ドゥトラはまだだいぶ重いというか、動きが鈍いというか。事前に好プレー集の動画を見た俊敏な印象とは、だいぶ異なる姿である。ドウグラスほどのキープ力はないので、福岡戦では孤立気味だったこともあり、前線の起点にはあまりなれていなかった。まだまだ調整不足ということなのか、それとも能力的にこんなものなのか?

 「ブラジルでは週2試合が普通」と豪語し、福岡戦出場を直訴したというヘナトだったが、この試合でも存在感は際立った。普段からボール奪取力は高いが、J2相手だとデュエルはほぼ全勝という感じである。本当に中2日でコンディションが戻るのか、心配な面もあるが、今日も活躍を期待したい。

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 また日本人DF補強の知らせ。大分トリニータから、福森直也が完全移籍で加入することになった。

 正直言えば、吉本選手同様、この福森選手も、個人的に認識していないプレーヤーだった。慌てて福森とネット検索すると、札幌の福森晃斗の情報ばかりがヒットする。札幌の福森はフリーキックが有名なのでさすがに良く知っているが、大分の福森はノーマークだった。ただ、くしくも、2人の福森は、両方とも利き足が左であり、3バックの左を主戦場にしている共通点がある。聞くところによると、うちへの加入が決まった福森は、その左足を活かしたビルドアップを持ち味としているらしい。

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 ただ、気になるのは、上の表に見るように、大分での福森選手は、今季当初はスタメンだったのに、途中からリーグ戦にはベンチ入りもしなくなり、カップ戦に時々出場するだけになってしまったことである。カップ戦に出ているということは、大きな怪我などはなかったはずだが、どういうことだったのだろうか? 福森選手は大分一筋で、J3降格からJ2、J1昇格までを経験しており、低い位置から丁寧にビルドアップする片野坂サッカーの申し子的な存在だったはずなのに、なぜ急に出場機会を失ったのか、現時点のパフォーマンスのほどが気がかりである。

 J2のほぼ主力級だった吉本選手、J1でカップ戦要員に回っていた福森選手を獲得し、これでこの夏のDFの補強は打ち止めだろうか? できればJ1のレギュラークラスの実力者を迎えたかったが、予算や人材の関係で、そう簡単にはいかなかったのだろう。ドゥトラの獲得もあり、総合的に評価すれば、この夏の人の出入りはプラマイゼロくらいか。そもそも今年は財政健全化の年と位置付けられていたわけで、まあ、そう贅沢は言えんわな。

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 FC東京から福岡にレンタルされていたセンターバック、吉本一謙選手が清水に完全移籍で加入することが発表になった。「まさか、このままディフェンダーを補強しないまま、夏のウインドウが閉まるのでは?」なんて不安になりかけていたところだったので、朗報ではあろう。

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 吉本選手のこれまでのキャリアを整理すると、上の表のようになる。また、今季の福岡での出場状況は、下表のとおりだ。

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 要するに、J1のFC東京では出番を失っていたので、2018年途中に福岡にレンタル移籍した。福岡ではレギュラーCBの位置付けだったが、怪我がちで、欠場することも多かった、ということなのだろう。篠田監督とは東京時代に師弟関係だったことになる。なお、吉本選手のトリセツについては、こちらの記事が参考になった。

 聞くところによると、吉本選手はシュートブロックに定評があるそうだ。シュートブロックは、清水が一番ダメな部分であり、吉本選手がその心得を既存の選手たちに説いてくれるなら、はっきり言ってそれだけでも来てもらう意味があるような気がする。願わくば、吉本選手は甘ちゃん清水の色には染まらず、周りが気の抜けたプレーをしたら遠慮なく駄目出ししてほしい。

 そんなわけで、吉本選手には期待するものの、ただし、もしもこの夏のディフェンダーの補強がこれで打ち止めだとしたら、非常に心許ない話である。J1のレギュラークラスの実力を持つディフェンダーの補強がこれからまだ控えていることを信じたい。

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 本日は相模原相手のトレーニングマッチ、か。噂のドゥトラがデビューということになるのだろうか。

 そのドゥトラに関しては、名前は覚えているものの、どういうプレーヤーだったかは、記憶がはっきりしない。そこで、動画を漁ってみた。まず、目に留まったのが、上に掲げた京都時代の名プレー集である。だいぶ画質が粗くてイライラするが、まあ一応プレー振りは分かる。割と低い位置からのドリブルでの突破に持ち味があるということか。

 今の清水は、前線にドウグラスしか起点がない感じで、たまに北川も良いプレーはするものの、困った時の預け所が少ないという難点がある。ドゥトラが加われば、ロングカウンターの期待値が高まりそうだ。守備力は分からないが、ボールを引っ掛けて奪うのは上手そうなので、ショートカウンターも期待できそうである。あと、フリーキックも持っていそうだ。

 それで、良く考えてみれば、2012年に清水がナビスコの決勝で鹿島に敗れた時に、先方にドゥトラがいたんだよね。上の動画を改めて観てみると、1失点目に繋がったラストパス送ったのがドゥトラだったのかよ(怒)。

 最後に、ドゥトラはYouTubeの公式ページを開設していることが分かった。日本を離れて以降のプレー振りなどは、ここでたっぷり観ることができる。上に掲げたのは直近のコリンチャンス、フルミネーゼ時代の動画。チャンネル登録者5人しかいないから、皆フォローしてあげようよ(笑)。

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 先日、FC東京戦の前のことだったが、鹿島ファンの知人に、「(鹿島のためにも)清水がFC東京に勝ってくださいよ」と言われた。思わず、「だったら白崎を返せよ」と言い返してやろうかと思ったが、負け犬っぽくなるので、やめておいた。

 ここに来て、白崎が鹿島にやたらフィットしており、欠くことのできない存在になっていることが、こちらのコラムなどで伝えられている。ここに書かれているとおり、J1における従来の白崎のキャリアハイは2017年の3得点だったが、今季はもう5点とっているとか。うーむ。

 高校生ナンバーワンストライカーとの呼び声で清水に加入し、その後の清水では確かにキープレーヤーに成長したが、本人の控え目なキャラもあり、どこか殻を破れずにいるような感じがして、物足りなさを覚えていた清水サポが多かったのではないか。白崎が鹿島に移籍することになり、所長個人としては、清水にとっては痛いと思ったものの、白崎本人にとっては、名門で揉まれることで、本来のポテンシャルを発揮するチャンスかもしれないとは、思ったものだった。

 実際、蓋を開けてみたら、鹿島で見事にブレーク。白崎というタレントを活かしきれなかった清水と、確実に開花させた鹿島。我々は、その差を謙虚に受け止め、今後のチーム作りの教訓にしなければならないと思う。

 他方、この夏の移籍ウインドウでは、清水の新加入の話題が一切聞こえてこず、やきもきしていたが、ようやく元京都、鹿島のFWドゥトラを獲得へという報道が出た。個人的に、もちろん名前は覚えているが、正直プレー振りは記憶の彼方だ。

 犬飼、白崎など鹿島には清水の活きの良い生え抜きを奪われているのに対し、ファンソッコやドゥトラなどは「鹿島のお古」という感じもなきにしもあらずで、ちょっと面白くないところである(笑)。もちろん、ソッコもドゥトラも、全力で応援するが。

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 清水サポには(他のJクラブのサポも同じかもしれないが)、かつて在籍した選手に戻ってきてほしいというメンタリティーが強いと思う。特に、一時期、日本代表の中心的なストライカーにまで登り詰めた岡崎慎司については、そうだろう。

 所長自身は、「戻ってきてほしい」メンタリティーはそれほど強いわけじゃないし、岡崎待望論みたいなものもそんなに持ち合わせてはいない。しかし、現時点に関しては、話は別である。北川の流出が確定的と言われる中で、入れ替わるように岡崎が入ってきたら、戦力ダウンは避けられる。現在求められているトップ下候補として、献身性があり得点も期待できる岡崎は、打って付けだろう。新生スターが去る一方、ベテランスターが戻ってきたら、オレンジのプライドみたいなものも、上手く継承される。この夏の移籍ウインドウでは、清水の新規獲得情報がまったく聞こえてこなかったから、逆に、「水面下で凄いディールをしているのではないか?! ひょっとして、岡崎・・・」などと憶測したくなった。

 しかし、こちらの記事などで伝えられているとおり、岡崎はスペイン2部のマラガ加入が濃厚だという。この夏のウインドウで、清水が手を挙げていたかどうかは知らないが、「清水よりも、スペイン2部かよ」という、やるせない思いを抱いてしまう。

 本人は、3年後のワールドカップ出場への意欲をたぎらせており、そのためにも欧州での挑戦を続けたいという意向のようである。その一方で、リップサービスかもしれないが、「いつかは古巣の清水に戻りたい」というようなことを述べたこともある。

 しかし、3年後のワールドカップに出場して燃え尽きるにせよ、あるいは出場を逃して傷心にせよ、36歳になった岡崎が、その時の清水に貢献できるだろうか。今のテセよりも歳をとった状態である。前線で張って一発で仕留めるようなストライカーならともかく、運動量や献身性が売りの岡崎にとっては、加齢は重要な要因だろう。それでも、3年後に清水が岡崎を必要としたら、清水というクラブの状況として、非常にまずいだろう。今回の夏の獲得がなかったことで、もしかしたら、岡崎復帰の目は永遠に無くなったのかもしれない。

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 先日のガンバ戦、清水の攻撃の見せ場は少なかったが、立田がドリブルで果敢に持ち上がって、金子のシュートに繋げた場面は、清水サポを多少沸かせるものだった。

 恐らく、本人の中では、向上心、コパで得た経験がやたらに肥大化し、その割には自分のプレーが付いて行かず、クラブ内での出場機会も限られ、忸怩たる思いがあるのだろう。その理想と現実のギャップを埋めるのに必死で、それがああいうプレーになって表れたのではないか。まあ、ガンバ戦では、立田を含め、守備の怠慢から食らった失点というのはなく、ファンソッコの存在も絶対ではないので、引き続き立田がスタメンで起用されることもあるのかもしれない。

 それにしても、Jリーガーにとって先日のコパは変な大会だった。明らかに東京五輪チームの強化が主眼なのに(それ以外の人選も五輪のオーバーエイジ枠を意識したような選出だった)、位置付けは一応国際Aマッチであり、お蔭様で立田も数分の出場で代表キャップ1を刻むことができた。山本海人なんか、ガチでA代表に呼ばれたことがあっても、結局試合への出場機会がなく、「元日本代表」という肩書を得られなかったことを思えば、立田は何と幸運かと思う。

 それと関係するような、しないような話だが、コパのメンバーも含め、日本の若い世代の欧州流出が、ますます加速している。鹿島なんか根こそぎ抜かれているし、リーグ戦1点の松本の前田にすらお声がかかっているようである。たぶん、同世代の飛躍に、立田も焦っていて、ヨーロッパからのオファーでもあれば、後先のことを考えずに飛びついてしまいそうな雰囲気も感じる。

 しかし、立田は日本だからこそ体格に恵まれたポテンシャルの大きなディフェンダーと評価されているのであって、ヨーロッパに行けば、あの程度の体格と能力の若手DFなんて、ゴロゴロいそうだ。安部とか久保のような小型俊敏アタッカーなら欧州で重宝されるかもしれないが、日本人のセンターバックやゴールキーパーには大きな壁がありそうだ。

 むしろ、立田がサイドバックを本職としたのなら、あのサイズのサイドバックは欧州にもそういないだろうから、逆に需要があるかもしれない。実は、本人のスペックとしても、空中戦よりは、地上戦の方が得意だからなあ。

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 ヴァンデルソン、やはり契約解除か。最後に試合出たの、いつだっけ? ルヴァンのアウェー・ガンバ戦で、3失点すべてに絡んだ、あの伝説の試合? それ以来、トレーニングマッチとかでも、名前聞かなかったもんね。センターバックとして、本職ではない鎌田あたりよりも下の位置付けになり、「ユースのエリック君の方が上」なんて噂された日にゃあ、まあ、もうブラジル帰るしかないわな。個人的には、開幕前はものすごく期待していたし、キャラクターも憎めなかったが、かくなる上は、やむをえないだろう。それ以外のブラジル人プレーヤーたちが凄い活躍をしているので、この補強失敗の痛手は比較的小さかったと考えることにしよう。

 ヴァン君の至らなかったところを再確認しようとして、録画してあったはずのルヴァンのアウェー・ガンバ戦をダイジェストだけでももう1回観てみようかと思って、レコーダーを探してみたけれど、今季のルヴァンの試合の中で、その試合だけ消去済みだった(笑)。それだけ、所長としてもショックを受けた試合だったのだろう。ヴァン君の絡んだ失点シーンを思い出してみると、もちろん守備側の落ち度もあるのだが、彼が対応した時に限って、相手のアタッカーが凄いプレーをするような。。。特に、ガンバ戦で対応ミスが重なっただけに、「歓喜する青・黒の皆さん、うなだれるヴァン君」というのが、我々にとって今季序盤の心象風景になってしまった。

 ちなみに、世間的には、ヴァン君と言えば、甲府のマスコットのことなのか。

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 それにしても、ここ1年の清水では、常にドウグラスが中心的なテーマとなってきた。故久米氏が赤字覚悟で獲得し、昨年7月22日のアウェー・ガンバ戦で鮮烈デビュー。シーズン終盤には、磐田相手の5:1圧勝をもたらすなど、7戦負け無しフィニッシュの立役者となった。ところが、シーズンオフにまさかの不整脈の情報が出て、中国への移籍話も絡み、我々をやきもきさせた。そして、2019シーズン開幕後も、チームの浮沈は完全にドウグラスのコンディションと連動していた。

 聞くところによると、中国からの破格の条件提示を受け、当初ドウグラスは移籍に前向きだったという。しかし、不整脈が発生したことから、環境面で慣れ親しみ、医療体制も充実した日本でプレーし続けることを、本人は選択してくれた。誤解を恐れず言えば、今も彼が清水にいてくれるのは、皮肉にも、不整脈があったからなのかもしれない(病気になってよかったということを言いたいわけではないので、誤解無きよう)。

 サッカーっていうやつは、組織力でチームを安定させることはできても、得点を奪う、勝ち点を積み上げるということに関しては、絶対的ストライカーが果たす役割がやはり大きい。今の清水にとってドウグラスは、サザンにとっての桑田というか、なんかそのくらいの絶対的存在になりつつある気がする。

 ドウグラスだっていつかは引退か移籍する日が来るわけで、清水に在籍しても怪我・病気・出場停止で出れない時もあるだろう。ドウグラスの活躍が凄すぎて、逆に彼が不在になった場合のことを心配してしまう。

 特に、神戸戦で鮮烈な活躍をしたことが、ミキティの欲しい欲しい病を誘発しなけりゃいいがなというのが、目下のところの心配事。何しろ、大枚をはたいて獲得したイニエスタやビジャよりも、はるかに大きな貢献を見せ付けてしまったのだから。いくらミキティに眼力がなくても、ドウグラスがスーパーなことは良く分かっただろう。R社の会議で、「外国からスーパースターを買わなくても、Jにすでに凄い外国人がいるんだな。いくらなら獲れる? 2億? 安っ! よし、獲ろう」なんてことにならないといいのだが。

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 昨日のユース決勝の写真の続き。3年前、まだ高3だった頃の立田悠悟。まあ、身長はもう今とあまり変わりはなかったが。

 それにしても、ピンチの清水を留守にしてまで派遣されるコパ、出場機会があればいいが、おそらく選出メンバーの中で、DFとしての序列は最下位だろう。どういう状況になったら、立田にA代表デビューの機会が巡ってくるのか、ちょっと想像ができない。森保監督が、「東京五輪で頑張ってもらわないといけないから、1試合くらいやらせてみるか」という感じの起用をしてくれれば可能性が出てくるかもしれないが、普通に勝ちに行く場合には、立田の出場は厳しいか?

 何しろ、ザル守備の清水ですら、最近は控えに回ってるくらいだから。二見よりも下のCBという位置付けだから。いや、期待値は、大きいんだけどさ。

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 所長は、普段はユースの試合とか見るガラではないが、2016年8月に行われたクラブユース選手権の決勝はわりとうちの近所でやったので、見に行った。結果は、残念ながら清水ユースがFC東京U18に0:2と敗れたのだった。

 当時から、東京の久保はかなり注目されていた。この時点では、久保は中3だったにもかかわらず、飛び級でユースの大会に出場し、何と得点王。ちなみに清水の滝などとの同時受賞だった(上の写真はその表彰の様子)。所長が観た決勝戦では、久保は後半の最後に途中出場しただけだったので、これといった見せ場はなかったが、物おじしないで堂々とプレーしていることだけは分かった。

 育成年代で脚光を浴びても、その後、伸び悩む選手というのもいる。残念ながら、清水ではそのパターンが多い。しかし、東京の久保はその後も成長し、昨日はついにA代表デビューを飾った。1~2年後には世界のサッカーファンの誰もが知るスーパースターになっているかもしれない。「こんなことなら、3年前のあの時、サインをもらっておけば、価値が出たかな? 滝のサインなら、いつでももらえるしな」なんて、つい思ってしまう。

 タイトルに、「なぜ清水ユースの選手は伸び悩むのか?」と掲げたが、むろんそんなことは所長には分からず、こっちが聞きたいくらいだ。でも、昨日の代表戦で、久保が見せた視野、常に首を振って周りの状況を確認する習慣、2つ・3つ先くらいまでイメージしたプレー、ブレない体幹、ああいうのを見せられると、「元々モノが違うのか? いや、見習える部分もあるはずだが」などと、色々考えさせられる。

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 「J最強のサイドバック」との呼び声も高かったエウシーニョを、大枚をはたき、争奪戦に勝利して獲得したまではよかったが、今のところまったくフィットしていない。確かに、神戸戦でのトリッキーなアシストでテセの同点ゴールを呼び込んだり、セレッソ戦の飛び出しで北川のミラクルゴールを演出したり、仙台戦で貴重な得点を挙げたりと、彼のお陰でとれた勝ち点があったことは事実である。その反面、エウシーニョの守備の軽さから手痛い失点を喫した場面も同じくらいに多く、プラスとマイナスの収支がどうなっているかは微妙なところである。

 まあ、多少守備に難があっても、攻撃面での貢献度が高ければ、目をつむらないでもないが、逆に、エウシーニョのプレーが攻撃の勢いにブレーキをかけてしまう場面が目立つ。今季の序盤こそ、チームのコンセプトとして、ポゼションを高める、中で崩すという狙いがあったので、まだしもエウシーニョのプレーは活きた。しかし、篠田監督になり、堅守・速攻に重点が置かれ、外からのクロスをドウグラスに集めるという方向に転換してからは、エウシーニョが持ちすぎたり、中へのカットインを多用しすぎたりして、彼のところでノッキングを起す場面が目立っている。松本戦を思い返してみても、エウシーニョが普通のサイドバックらしく「えぐってクロス」という選択をした場面は思い出せず、全部中に持ち込んで、まったくフィニッシュに繋がっていなかった印象が強い。

 昨シーズン、あれだけ輝いた金子が、今季くすぶっているのも、エウシーニョとの食い合わせの悪さによるものだろう。

 はっきり言って、今の堅守・速攻・サイドからのクロスという戦術であれば、エウシーニョよりも立田の方がマシであろう。立田の側から見ても、CB志向の立田には気の毒だが、今のところ立田の特性からしても、右SBが一番合っている気がする。しかし、立田が近くコパでチームを離れることは言うまでもなく、当面は立田SBのオプションは使えない。

 それにしても、周りが上手ければもっと生きるはずのエウシーニョなだけに、今のところ彼のポテンシャルの3分の1くらいしか出せてないような気がして、非常に歯がゆい。おそらくエウシーニョはドウグラスと並んで清水の最高給取りだと思うので、その駒を最大限に活用しなければ、もったいないような気がするし。しかし、もし仮にエウシーニョをスタメンから外すことが勝つための最善手であるならば、篠田監督には勇気をもって決断してほしい。

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 日頃、評論家の先生方の予想外しを揶揄している当S研だが、Jリーグの予想が難しいのは事実である。外国人助っ人が爆発したりすると、それだけで順位が一気に上がったりするので。増してや、リーグ戦開幕前日に、「ドウグラス、中国へ移籍か?」なんて情報が出た日にゃあ、正しい順位を予想するなんてのは、まったく不可能である。

 当S研が、2019年清水のJ1優勝という目標を掲げさせていただいたのは、ひとえに、ドウグラス&北川の最強2トップが得点を荒稼ぎしてくれるはずだ、という前提に立っていた。そのドウグラスに、開幕前に不整脈の症状が出たことだけでも大誤算だったが、あろうことか、本当に中国に移籍なんてことになったら、すべての前提が狂ってくる。ドウグラスがいる・いないで、シーズンの総得点は10~15点くらい、勝ち点は8~10くらいは違ってくるのではないだろうか。

 ただ、こういう移籍情報っていうのは、表に出たら、かなりの確率で現実のものになるもんだ。ドウグラス本人も、中国のオファーが1.5倍くらいの報酬だったら愛着があり環境も良い清水を選んでくれると思うが、中国側の条件が2倍、3倍とかだと、さすがにプロとしてそちらを選ばざるをえないかもしれない。

 その場合は、辛いところではあるが、我々も覚悟を決めなければならないかもしれない。社長の話によると、昨年は財務よりも順位を選んだ一年だったが、今年は(むろん順位にはこだわりつつも)財務改善の一年らしいので、全治不明のドウグラスが高値で売れたことは良しとして、今年はある程度の順位で我慢するか。あるいは、ドウグラス資金の半分くらいを使って、早急に代役を探すか。むろん、ドウグラスが早く良くなって清水でプレーしてくれることがベストだが、それがかなわなかった場合、次善の策を誤るようなことがあってはならない。

 なお、万が一ドウグラスを中国にとられてしまったとしても、乗りかかった船なので、2019年J1リーグ優勝という当S研の目標はそのままとさせていただく。

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 ドウグラス、戻ってくるんだね。クラブから正式発表があった。嬉しいね。

 それにしても、アスリートと言うと、病気とは無縁な鉄人みたいなイメージを勝手に抱いてしまうのだけど、実際には体格が良かったり運動神経が優れていたりということと、病気にかかる・かからないというのは、あまり関係ないのだろう。女子水泳選手が白血病にというニュースが国民にショックを与えていたりもするし、今回のドウグラスに限らず、Jリーガーが困難な病気に直面という話題も時々伝えられる。こういうのは世間が必要以上に騒ぎ立てるのもよくないし、所長のような凡人はただただ、アスリートが困難に負けず持てるポテンシャルを存分に発揮できる日がまた来てほしいと願うばかりだ。

 考えてみれば、治療のために一時帰国していた選手の「再来日のお知らせ」がクラブのリリースとして正式に出るのは、珍しいかもしれないね。それだけ大きな存在ということだ。

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 しっかし、立田って、格好良くなる一方だよな。清水だけじゃなく、Jリーグ全体でも、あんな男前、いないんじゃないの?

 それで、最近の清水の良い傾向として、北川が代表に選出されたお陰で、選手たちの意識が高くなったということが挙げられるだろう。当の北川も、2019年は前半戦のうちに2桁ゴール奪ってコパに出ると宣言しているし、それに刺激されたかのように、周りの若手も野心を高めている。

 そのことはとても素晴らしいのだが、個人的には、ちょっと危うさも感じる。「代表へ、海外へ」という野心は大いに結構だけれど、野心だけが先に立って、空回りするようなことはあってほしくない。各プレーヤーは、それぞれの課題を抱えており、それらを一つ一つクリアしていくことでしか、目標には近付けないはずだ。

 なんで、こんな話をしているかというと、今、清水で最も野心をたぎらせている一人に、立田がいると思う。しかし、所長の見るところ、彼にはまだまだ改善すべき点が多く、「代表へ、海外へ」と焦るよりも、まずは自分の課題に真摯に向き合ってほしいと思うわけである。

 その一つの課題として、所長が気になっているのは、立田がヘディングをかぶるケースが時々あることである。長身で、本来はヘディングでのクリアを最大の武器にしなければいけないのに、時々失敗する。昨シーズンで言えば、ホーム横浜戦で、失点に繋がる山中の突破を許したのは、立田がロングボールの距離感を誤ったことが発端だった。そして、先日の磐田とのトレーニングマッチで、先方のロドリゲスにヘディングのゴールを許したのも、立田がハイボールの目測を誤ってクリアしそこねたことが原因だった。

 立田は、空間認識能力が、やや劣っているのではないか。仮にそうだとすると、いくら長身でも、安定した守備はできない。空間認識能力というのは、トレーニングによって改善することもできるらしいので、そのあたりの取組が必要ではないかと愚考する。

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 当S研では、「評論家リーグ」と称して、評論家の先生方のJ1順位予想を事後に検証するという意地の悪い企画をお届けしている。たぶん、先生方はちょうど今頃、鉛筆なめなめしながら、順位予想を考えているのではないか。いつもは先生方の予想が大きく外れると、当S研では皮肉たっぷりにコメントしているが、ただ、彼らを気の毒に思う点もある。たとえば、2019年の清水についての予想がそうだ。今季の清水の浮沈が、ドウグラスにかかっていることは間違いない。ところが、肝心のドウグラスがいつ戦線に復帰できるかという点が、現時点では誰にも分からないのだ。ドウグラス本人にだって分からないはずであり、増してや部外者の評論家先生方がそんな情報をもっているはずはない。彼がいる・いないで、清水のAクラスもあれば、Bクラスもありうるということで、こんなんで正しい予想をしろという方が酷だろう。

 というわけで、スポーツ紙に、「不整脈で帰国の清水ドウグラス、来週末にも再来日へ」という記事が出ていた。まだ不安は大きいが、ちょっとだけホッとした。

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 昨日は、個人的に、仕事面でいくつかしんどいことがあったのだけれど、そんなことはどうだっていい。ドウグラスが不整脈で緊急帰国、このニュースには参った。一番聞きたくなかったニュースであり、大袈裟でなく、暗黒の木曜日としか表現しようがない。

 当S研、今季の目標として、J1リーグ優勝という大それたことを掲げさせていただいたが、その大前提は、ドウグラスと北川のコンビが1年を通して猛威をふるい、ドウグラスがJ1得点王級の大活躍をしてくれるという想定に他ならなかった。

 むろん、現時点では症状の重度や回復の見通しなどは不明である。もしかしたら、半月くらいでケロっと回復して、何事もなかったかのように3月くらいから普通にプレーできるのかもしれない。しかし、万が一、影響が数ヵ月レベルに及んだらどうなるのか? 場合によっては、獲得間近のヘナト・アウグストに代えて、外国人FWの確保に動かなければならないような事態になるのではないか。。。

 比べるのは不謹慎かもしれないが、個人的には、久米GMが亡くなった時と同じくらいショックである。

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 今回のストーブリーグ、今のところ、清水が引き止めたいと思っていたのに流出してしまった選手は、白崎1人だけだろう。フレイレ、デュークは、清水の側から切ったのだろうと推察する(個人的には少なくともフレイレについては残してほしかったが)。それで、川崎のエウシーニョ、長崎の中村を獲得できたということは、主力レベルの収支で見れば、プラスなのかなという気がする。他のチームは、もっと主力級の出入りが激しいので、今オフに限っては、清水はそれほど激動という感じではない。

 来季のメンバーを想像するに、スタメンクラスは、それなりのメンツが並びそうである。ただ、今のままでは、選手層が薄い。特にセンターバックは、ソッコと立田を組ませるにしても、頼りになるバックアッパーの名前が思い浮かばない。ボランチも、できれば屈強なタイプを1枚加えたい気がする。さらなる戦力獲得はあるのだろうか?

 ただ、昨日お目にかけた動画を信じる限り、中村はJ数クラブとの競争を制して獲得したようであり、エウシーニョに至っては国際的な争奪戦に発展してマネーゲームを強いられたようである。たぶん、この2人の獲得だけで、かなりの予算をつぎ込み、もしかしたら、もう強化費があまり残っていないのかもしれない。まあ、中途半端な戦力を獲得して、出場機会がなかったり、J2にレンタルするはめになるくらいだったら、絶対にレギュラーを張れる実力者を少人数でも獲った方が、チームのためだとは思うが。

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