エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

カテゴリ:エスパルス > 戦評・分析

1628

 確固としたプレーモデルの無い清水と、有る熊本。その差が如実に出た試合だったと言わざるをえない。

 3失点は、いずれも自分たちの組み立てのミスから生じたものだった。1点目はコーナーだったけど、それに繋がったのは、長い縦パスをサンタナに当てたものが収まらず、そこから一気にシュートまで持っていかれて、コーナーに逃げたものだった。にしても、リーグで一番セットプレーから点のとれていない熊本に対し、何の対策もしていないように見えたが、どうだったのか。

 そして、2失点目、3失点目は、いずれもボールを奪って攻めに転じるポジティブトランジションでミスを犯し、ショートカウンターを浴びたものだった。最初はホナウド、次はカルリと、ドリブルしているところを、ボールをさらわれた。

 どちらも、味方に簡単に渡すべき場面だったが、良い距離・位置に味方がいないからか、決め事がないからか、ああいうところを清水の選手はドリブルで強引にはがそうとする傾向がある。強引なドリブルも悪くはないが、それはむしろアタッキングサードでやるべきであり、奪われたら危険なディフェンシブサードで、イチかバチかのプレーは危険だ。特に、ホナウドというプレーヤーは、確かに一対一でボールを狩り獲ったりするのには長けているが、ボランチとして必要な、危険なエリアでリスクのあるプレーは避け、安全にボールを扱うという徹底ができていない。最近の試合で、ホナウドのはがすプレーが冴えていたので、本人が過信していた感があった。勝手にセルフジャッジするのも、悪い癖だ。

 それもこれも、秋葉清水のビルドアップ軽視の弊害であり、組織の機能不全を個人の技術やひらめきで補うというやり方の限界が出たものである。今回の熊本戦につき、決めるかどうかだけの問題だったと思っている人もいるみたいだけど、個人的にはそれは違うと思う。

 秋葉監督は、敗戦後、サッカーを変えるつもりはないと発言したという。変えるつもりはないというか、今から変えるのは無理であろう。確かに、残り2試合、清水はひたすらマンパワーで押し切るしかない。


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1622

 念のために言っておくが、サッカーファンなら皆、本田圭佑に倣って、「清々しい」を「すがすがしい」ではなく、「きよきよしい」と読むように。

 いやあ、いわきFC、きよきよしかったね。リーグ終盤、順位、勝ち点、得失点差がどんどんデリケートになってくる中で、まさか、清水相手にノーガードの殴り合いに応じてくれるチームがあるとは思わなかった。

 清水サポとしては、前回の大勝再現を願う気持ちの反面、いや、今のいわきFCは監督も代わったし前回とは違うはず、油断したら「藤枝の悲劇」の二の舞になりかねないという、警戒の気持ちの方が強かったのではないか。

 それが、蓋を開けてみたら、前回にほぼ匹敵する大勝である。Jリーグの歴史で、ホーム&アウェー合計で16点をたたき出したこと、合計で得失点差が+14にも達したことは、恐らく新記録ではないだろうか。知らんけど。

 いわきとしては、まだ数字の上では残留が確定したわけではないけど、現実的には下とはかなり開いている。ここで清水相手にドン引き・縦ポンサッカーをやって、運良く勝ち点を拾っても意味は無く、それよりも真っ向勝負を挑んだ方がクラブの成長に繋がるという考えだったのだろう。試合後の田村雄三監督のインタビューを聞いて、何だか胸が熱くなってしまった。

 試合としては、序盤サイドを使われて清水が劣勢に立ち、秋葉・清水の戦いをずっと観てきた我々としては、「あ、これはいつもの3バックへのシフトチェンジだな」と皆感じたと思う。個人的にも、プレーが切れたところで変更するかもしれないから、早く切れないかななんて思いながら観ていた。そしたら、権田からのフィード一本で中山が決め、それによってプレーが切れるという(笑)、願ってもない形! 案の定、その後のキックオフから3-4-3に変えたはずであり、それからは安心して観てられた。大勝への道筋が描かれたと言っていいだろう。

 個人的に、J2、J3が嫌だなと思うのは、一つには、DAZNの実況・解説のレベルがものすごく落ちるということがある。今回の試合でも、清水は明らかに11分にシステムチェンジしたのに、そのことに実況や解説が言及したのは、ようやく前半も終わり頃になってからである。あれなら、何のための解説者なのか分からない。際どい場面で、「オ~」などと叫ぶだけだったら、素人でもできる。

 ここ何年か、得点における外国人依存度の高い清水だが、7点とったこの試合で、得点者が全員日本人というのは、ちょっとレアだったな。

 個人的には、サブのセンターフォワードはやはり北川でいいのではということも、確信した。前回の磐田戦、セフンががら空きのゴールにシュートを打たなかったことにも失望したが、もっとまずいと思ったのは、ラストプレーで、目の前を敵のドゥドゥがボールを運んでいるのに、それを指をくわえて眺めていたことである。あれは、ファウルをしてでも、止める場面だろう。センターライン付近で相手を止めたところで、フリーキックは大きなピンチにはならないわけで。セフン、技量云々の以前に、サッカーセンスがなさすぎる。むろんセフンの覚醒にも期待したいが、現状では北川優先でお願いしたい。


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31

 今季初め頃のジュビロのサッカーを観た時、「あ、このチームは、まだそんなに勝ててないけど、いずれ上がってくるだろうな」と思った。選手の立ち位置、距離感が良く、再現性の高いサッカーをやっている。補強禁止は痛かっただろうが、逆に選手の顔触れが変わらないだけに連携もとりやすく、その点もプラスに働いているように思えた。

 清水のチーム作りは、だいぶ違った。リカルド解任後は、確固たるプレーモデルを追い求めるのではなく、タレントをシンプルに活かすような戦い方にシフトし、それがまあまあ上手く行った。しかし、秋葉監督の「ビルドアップに興味はない」という迷言に象徴されるように、根幹となるスタイルが築き上げられているわけでは、必ずしもない。

 大袈裟に言えば、J2のリアル・マドリードと言おうか、スタイルよりはタレント力でねじ伏せようとするのが、秋葉清水だ。もっとも、そのタレント力とやらも、前節・藤枝戦のように、多少相手に対策されると、個の力の違いを見せられずに、沈黙してしまうこともままある。

 今回の磐田戦も、勝ちはしたものの、内容はだいぶ怪しかった。清水の場合、マイボールのスローインからリズムを崩すことが多いのだけど、その点は多少改善が見られた。ただ、さすがは監督がビルドアップに興味がない(!)だけあって、自陣からボールを持って前進できないというのは、重症だ。今の状態なら、自陣から相手陣に運べる確率が3分の1、ロングボールをサンタナに当ててキープできる確率が2分の1くらいで、後者の方が可能性の高い攻め方ということになってしまう。

 他方、今回の磐田戦で、多少良かったと感じたのは、選手たちの落ち着きだった。逆に言うと、町田戦は、スタジアムの異様な空気に選手たちが興奮しすぎ、入りが最悪で、試合を壊しかけた。それに対し、今回もスタジアムの熱気はあったが、相手は磐田というお馴染みさんなので、お約束の煽りはあるにしても、そこまで変な興奮ではなかった。主審も西村氏で、清水と相性が良い印象はないが、さすがに試合はコントロールできる。

 そんなわけで、終盤はずっと押し込まれる、情けないレアル・マドリードではあったが、どうにか自力での自動昇格の権利を死守した。先のことは知らんが。


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1606

 「無敗記録継続」「好調」とか言われていたけど、個人的に、その間の試合内容に感心したことはほとんどなかった。むしろ、勝ち点1を3に変える決勝点を取り切れないチーム、J2のレベルの低さに助けられて負けていないだけのチームのように思えた。

 今回の藤枝戦は、とうとうそのボロが出てしまったという印象だ。今季の清水は、攻撃力があるチームのように錯覚しがちだが、実際には、一部の大勝した試合で得失点を稼いでいただけである。今季前半戦の藤枝のように、相手がノーガード戦法で来てくれればボコボコにできるが、逆に今回の対戦のように、相手がちょっとでもガードを固めると、とたんにパンチが出せなくなるのが、秋葉清水である。

 藤枝も、現実路線に戦い方を転換していたところであり、増してや今季前半戦で清水に大敗した反省から、入念に清水対策をしてきたのだろう。

 強者は弱者に対策されて当然であり、それを上回るだけの個の質やチーム力を発揮してこその、真の強者である。ところが、ちょっと対策されると手詰まりになり、先制点でも奪われればすぐにイライラしてバラバラになってしまうのが、残念ながら今の清水だ。止めて蹴るの技術も、驚くほど低い。

 今回の試合では、選手交代がまったく効果を発揮しないのも、嘆かわしかった。長身2トップに変えたら、クロス主体で攻めるなどというのは、小学生でも分かりそうなことだが、どうもこの日ピッチに立った選手たちは、その点さえも理解していない様子だった。

 まだ自力でJ1昇格を決められる可能性は残っている。しかし、そもそもこのチームにその資格があるのかと、大きな疑問を感じた。


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29

 なんか、甲府、強かったな…。アウェーで戦った時には、別に強いとは思わないけど、負けちゃったという感じだった。それに対し、今回は、うわ、強っ、と驚いたが、どうにか引き分けたという印象だ。

 我々としては、甲府がミッドウィークにACLで海外遠征というのが楽観要因だったわけだけど、当然のことながら、重視するのはリーグ戦のはずで、ターンオーバーを敢行。主力選手は遠征に帯同せず(帯同しても先発出場はせず)、多くは地元に残ってじっくりと清水対策を重ねたのだろう。篠田監督が清水を良く知るということもあって、清水戦への備えは抜かりなかったのだろう。そして、今日の試合では、甲府がチームもサポもACL出場チームというプライドを持って戦っており、清水にひるむような様子は一切見られなかった。

 清水の選手たちは、一週間、何をしてたのかねえ。まあ、真面目に準備をしていたのだとは思うが、ACL後ということでかえって先方の戦い方が読めず、キックオフからアグレッシブに前から来られて、落ち着かない入りになってしまった。久々のデーゲーム、強風、下手な審判というのも、悪材料だっただろう。

 システムチェンジで後半は盛り返したが、ちょっと強度の高い相手に守備を固められるとこじ開けられないのは、相変わらず。J2ももう第三コーナーを回ったところだが、ここに来て課題が解消されていないことがまた浮き彫りになってしまった。


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1597

 別に金沢のことを悪く言うつもりはないが、とにかく今の金沢は絶不調で、守備強度が低い。金沢推しのKENTA.F.C.さん自身が、今の金沢はJ2最弱とはっきり認めているくらいだ。そう考えると、攻撃力が売りの我が軍としては、5得点くらいはノルマだったのではないか。相手のミスで助けられたような3得点だけに終わり、圧倒できなかったことは、期待外れと言う他は無い。

 ようやく、ようやく念願の自動昇格圏に滑り込んだわけだが、そのことよりも、「こんなことでは先が思いやられる」という印象が残った。J2下位で苦しむ金沢にお付き合いをして、うちの内容まで酷くなっているような。

 金沢は金沢で輝く未来を祈りたいが(新スタおめでとうございます!)、今の清水はこのくらいの相手は圧倒的にねじ伏せなければ駄目だろう。残りのシーズン、もっと難しい相手との対戦はあるし、増してやJ1に復帰できた時には、はるかに高いインテンシティが求められるわけだから、3:0で勝ってよしとは、どうしても思えないのである。

 試合終盤、3:0で勝っていれば、時間稼ぎの必要もなく、むしろ途中交代の選手を中心に、もっとたたみかけてほしいところである。セフン、西澤、中山、誰か一人でもゴールが見たかったな。


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1590

 乾って、練習でリフティングしてる時、わざとよそ見をして、ボールではなくて周りを見る訓練してるよね。ああいう鍛錬で、視野が広がり、ピッチを俯瞰で見れるようになるのだと思う。

 そういうわけで、今回の山形戦、やはり乾がいるといないとで、全然違うチームになるということが、改めて裏付けられた。乾は、ターン、ドリブル、シュート、ラストパスといった部分がクローズアップされるが、それもさることながら、守備のスイッチ、攻撃の緩急、サイドチェンジといったところで、チームを活性化させる存在なのだろう。いくらなんでも、これからさらにカードを蓄積させて、3度目の出場停止ということはないと思うので、このまま残りのシーズンを駆け抜けてほしいものである。

 試合の方は、秋葉清水には時々あるとおり、前半で試合を決めてしまい、後半は安全運転という印象だった。それでもカウンターの決定機はいくつかあったのだが、未遂のまま。クリーンシート、怪我人&カードトラブル無しが優先とはいえ、コアサポの陣取る西サイドでゴールを一つも決めなくてどうするという思いは残った。まあ、贅沢は言えないか。

 ずっと点がとれそうでとれなかった岸本と祐治の初得点は、チームを勢いづかせてくれるはずだ。


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93

 乾不在で不安視された2試合は、結局両方とも不安が的中し、引き分けるのがやっとという試合になってしまった。先制された前節に続いて、今回の徳島戦もビッグチャンスは乏しく、決定機の数では敵が上回っていた。

 徳島の攻撃にとり、柿谷が絶対的存在であることは間違いないだろう。ただ、徳島は柿谷を下げて以降も狙いのはっきりした悪くないサッカーができていたのに対し、清水の側はどうやって敵ゴールに迫るのか明確でないまま、90分が過ぎてしまった感じだ。

 次節は、カルリーニョスが出場停止か。個人のひらめきだけが頼りの清水にとって、乾に次ぐ得点源であるカルリを欠き、また難しい戦いを迫られそうである。


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1589

 前節の結果は、町田にとってショックだっただろうし、しかも残りシーズンは大黒柱のエリキを欠いての戦いとなった。チームがバラバラになってもおかしくない状況の中、今節、町田は大量点で完勝した。

 それに対し、やはり大黒柱の乾を欠く清水であったが、劇的勝利で勢いを増し、連勝街道を突き進めるのではないかと、大いに期待したのだが……。アウェー秋田戦、我が軍は、乾欠場の影響が歴然。今回も大型2トップは機能せず、キーパーの凡ミスも出て、引き分けるのが精一杯の試合と相成った。

 この秋田戦を眺めていて、秋田は強くはないが、清水が最もやりにくい相手なんだろうなと実感した。全然同じ土俵で戦ってくれない。清水の良さが、まったく出せない。

 疑問が残る前半の布陣も、低調な試合内容に拍車をかけた。結果的には、後半、3枚替えをして、ようやくエンジンがかかった。最初から3バックでサイドの迫力を出せれば、もっと違う試合結果になったのではと思いたくなる。その反面、相手に先制されて、ようやく目が覚めたような印象があり、あのお粗末な失点が無ければ、逆に最後まで無得点だったかもな、という気もしないでもない。


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26

 最低だったような、最高だったような。何とも表現しようのない試合だった。

 2点とられて、ああ、駄目だこりゃ、と。しかも、とられ方がなんとも間抜けで、スローインでロング放られるかと思いきやクイックで入れられて、慌てて失点、そしてサイドチェンジに対応できず、あっさり追加点と来た。

 2失点目、あれが町田だったら、山原がかわされても、後ろに誰かカバーがいるのではないか。そのあたりが、勝つための最適解を全員が忠実に実践する町田と、一人一人の思い付きでプレーしている清水の違いだな、と思いながら観ていた。清水が1点を返す可能性よりも、3失点目を食らう可能性の方が高いだろうなと感じた。

 町田って、黒田監督がビルドアップのミスで失点するのが嫌いだから、徹底して蹴ってくるイメージがあるけど、実は繋ぎもかなり上手い。それは個人のテクニックというよりも、ポジショニングが適格で、味方がどこにいるのかを把握しているからこそ、スムーズに行っているように見えた。

 何が勝負を分けたのかねえ。確かにエリキの負傷交代は、先方にとって痛かっただろう。2点リードして、大人の試合運びをしようとしすぎたか。

 試合序盤、清水のプレーヤーたちの落ち着きのなさは、酷かった。サポも、ドンチャンやりすぎ、敵や審判にブーイングしすぎの感があり、それがオレンジ戦士たちの落ち着きのなさを助長しているように思われた。まあ、しかし、結局はそのスタジアムの熱気で、逆転勝利まで行ったんだからなあ。

 それにしても、セフンのイップスには、困ったものだ。北川がベンチ入りもしないということは、今の北川の期待感は、あれよりも低いということか。


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15

 う~む、何とも、いわく言いがたい試合だった。

 よく、野球で、ノーアウト満塁のチャンスを迎えた時、最初のバッターが点をとらないと、後が難しくなり、結局無得点に終わりがち、なんてことが言われる。この試合も、冒頭のチャンスをサンタナが潰した時に、難しくなることは、確定してしまったのかもしれない。サンタナだけじゃなく、前半の飲水タイムまでは押せ押せだったわけで、あの時間帯に1点でもとれたら、アウェー山口戦のような大勝までは行かなくても、3:0くらいの気持ち良い試合にできたような気がするが。欲求不満が募る試合内容を嘆くべきか、はたまた、こんな難しい試合でも勝ち切ったことを喜ぶべきか。

 こういう試合では、外したシュートがクローズアップされるが、観ていて感じたのは、プレー選択がマズかったり、意図が合わなかったり、精度を欠いたりして、シュートにも行けないシーンが多かったことかな。あと、スローインの酷さは、病気のレベルだ。良い練習できてないんだろうなと、疑わざるをえない。

 サンタナが本調子でないことは、誰の目にも明らかだ。動きがもっさりしており、フィットしていない感じがする。それに加え、乾のプレーも精彩を欠いていた。キックの精度が低く、コーナーキックもニアで引っ掛かっていた。あれだったらキッカーを変えた方がよかったし、乾を長く引っ張らなくてもいいような気がした。足、痛いんじゃないかな。まあ、最後は、その乾のスルーパスから山口ゴールをこじ開けたわけで、腐っても鯛ではあったが。

 こんな頼りないサッカーで、自動昇格圏まであと一歩のところまで、よくこぎ着けたものだ。


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1580

 秋葉清水の大きな流れをまとめると、まず秋葉さん就任当初は、選手が呪縛から解き放たれ、攻撃力が爆発し、大勝する試合が多かった。

 次に、相手に対策され、勝負所で失点したりして、勝ち切れない試合が増えてきた。

 そして、現在は、秋葉清水の第3形態といったところだろうか。大量点はとれず、僅差の勝負になるけれど、守備が固くなった分、勝つ確率は上がっているのかもしれない。2試合連続のウノゼロ勝利と、だいぶ勝ち方が地味にはなったが、今回のヴェルディ戦でも相手には決定機をほとんど作らせておらず、割と危なげはなかった。

 ヴェルディとの比較で、戦術的には先方の方がはるかに洗練されていると思う。ならば、清水はマンパワーでごり押しするしかない。機能美を感じさせたのはヴェルディだったが、要はサッカーは点をとるか、とられるかだ。

 まあ、そうは言っても、次あたりは、久し振りに快勝を見たいなあ。


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7

 チーム事情からすれば、「内容なんかどうでもいいから、とにかく勝ち点3」という試合であったことは事実である。まあ、それにしても、相当苦労した試合だった。今季勝った試合の中では、最も低調な内容だったか。内容が低調だったことを嘆く気持ちと、そういう試合でも勝てた安堵とが、奇妙に交錯する。

 戦術=乾とはよく言ったもので、乾がいないと飛車角落ちのようになってしまう我が軍。乾は、計画的なチーム編成というよりも、昨夏の経緯でたまたま入ってきた選手であり、その選手におんぶにだっこというのは、なかなか厳しい。今回の岡山戦では、秋葉清水のプランBである中山と北爪のコンビネーションによる崩しも欠いていた。そりゃまあ苦戦するよなと思う反面、その他の選手だってJ1経験豊富なタレントのはずなのだが、どうにも噛み合わない。

 岡山の方に目を転じると、試合を通じて、櫻川ソロモンのポストプレーが効いていたなという印象が強い。これまで岡山のダイジェストなどを眺めていて、うちのセンターバックなら簡単に封じられるだろうと思っていたのだが、実際にはかなり手を焼いた。

 ただ、試合後のなんちゃらセレモニーで、権田がMVPに選ばれていたが、試合を通して、岡山に完全に崩された場面、本当にあぶないシュートというのは、無かったような気もする。そういう意味では、ぱっとしない試合だったが、守備の集中力は途切れなかったということか。

 それにしても、試合後のなんちゃらセレモニー、なんちゃら表彰、長すぎるよな。勝ちロコが「おあずけ」のような状態になり、スタジアムの熱量が見る見る下がっていくのが、運営の連中は分からないのだろうか。本来であれば、冷蔵庫のCMが終わった後に勝ちロコというのがルールだろうが、昨日などはあまりに表彰が多いものだから、ゴール裏が見切り発車で始めてしまったではないか。

 運営諸君、あんたたちは、観客に勝利の高揚感を味わってもらって、その余韻が冷めやらぬまま、グッズを買わせたいのだろう? だったら、あんなグダグダの運営は駄目だ。スポンサー様を大事にする事情は分かるが、観客の満足度を犠牲にしていいはずがない。俺には改善プランがある。連絡くれ。


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1567

 「追加点をとれ。とらないと、どうせまた変な形で失点して、まずいことになるから。とにかく追加点をとれ。」

 そう思いながら観ていたら、本当にそうなった試合だった。それ以外の感想が出てこない。

 秋葉清水の正体が、もうだいぶバレてしまった。このチームは、相手が無謀にも前から来てくれたり、ラインを高くしたり、敵ができもしないのに後方から丁寧に繋ごうとしたりすると、無類の強さを発揮する。大量点で圧勝する。

 なので勘違いしてしまうが、それは万能の強さではない。相手がブロックを固め、ロースコアの展開に持ち込まれると、どうしても必要な1点をもぎとる、あるいは逆に虎の子の1点を守り切るということができない。したがって、相手がJ3降格危機にある弱いチームでも、そういう「穴熊」的な戦い方をされると、とたんに勝率が下がるわけである。

 依然として、戦力はJ2随一だと思うのだが…。戦力が、掛け算のみならず、足し算にすらなっていないのが、ツラい。


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1552

 先制点さえとれれば、勝てると思ったけどなあ。まさか、そこから逆転されて、追い付くので精一杯という試合になるとは。

 国立の晴れ舞台だったけど、清水のメンバー的には、苦しい布陣だった。サンタナは行方不明で、好調だったはずのカルリーニョスも不在。白崎は累積の出場停止で、まあ宮本も良くやっているとは思うが、宮本ではどうしても攻撃の付加価値が生まれない。

 特に厳しいのが、左サイドバックの部分だ。本来なら、山原と吉田がいで、贅沢すぎるくらいの選手層なのだけど、両方とも怪我空け(というか山原はどうなった?)。その部分を、秋葉監督はなぜか西澤を軸に埋めようとしているのだが、相手チームはハイボールの競り合いの弱い西澤のところを狙っているように見える。今回の千葉戦の2失点目がそうで、西澤がロングボールを競る形となり、慌てて鈴木義宜が助太刀に行ったのだが、それによって中央が空いてしまい、敵のエースストライカーを自由にしてしまった。

 まあ、それにしたって、山のようにあった決定機を、普通に決めていれば、再逆転まで行けた試合だ。シーズン序盤につまずいた清水が自動昇格圏に食い込むには、大型連勝というビッグウェーブに乗るしかないのだが、どうにも乗り切れない。


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1539

 それにしても、まったく信じられない話である。去年の今頃、この男は、引き受け先が見付からず、引退も考えていたのである。プロビンチアの練習生として、カネももらわずにボールを蹴っていたのである。

 乾貴士。今の活躍を見れば、J1の上位チームでも、欲しいというクラブはあるだろう。いや、年齢のネックはあるにせよ、海外クラブだって、興味を示すところはあるのではないか。

 こうなると、我が軍の浮沈は、彼が長期離脱などすることなく、シーズンを駆け抜けられるかどうかにかかっていると言っていい。もう一つ、極めて気がかりなのは、彼が再びカードをためこんでしまい、2度目の累積出場停止にならないかという点だ。周知のとおり、2度目は、2試合も出場できなくなる。リーグ戦終盤の勝負所で、乾を2試合も欠くようなことがあったら、清水は事実上終戦だ。今回の大分戦、後半に乾が勝ち越しゴールを奪った後、乾にイエローが提示されたように見えたときには、所長は悲鳴を上げてしまった。実際には、提示されたのはカルリで、カルリには悪いが、心から安堵した。

 それにしても、この大分戦、秋葉監督が後半頭から3・4・3に変えようと思ったのに、選手から反対の声が出て、やめたというのは、いくらなんでも監督の権威としてどうなのかという気がしないでもない。後半途中にも、権田が「3・4・3はムリ!」と叫んでいるのが聞こえたような気がするが、あれも権田は秋葉采配に異を唱えていたのだろうか?

 秋葉さん、戦術では選手たちに譲歩してもいいけど、くれぐれも乾には、イエローもらうなよと、強く言い聞かせてくれよ。それがアンタの最大の仕事だよ。


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1533

 細かいことは別として、先制、中押し、駄目押しと3点がとれ、試合の流れも上手くコントロールでき、試合展開的には危なげなく勝利を収めた。

 アウェーで弱い、東日本のチームに勝てていない、水曜日未勝利と、色々あった嫌なジンクスを払拭したという意味で、大きな勝利だ。

 まあしかし、誰が見ても、仙台の絶不調に助けられたゲームだったと思う。詳しい事情は知らないが、先方はキーパーを含め、明らかに守備ラインに不安を抱えており、それがモロに試合結果に出た。清水の攻撃に耐えられないだけでなく、アシストまでしてくれた。先方がばっちりベストメンバーが揃い、本来の戦いをしてきたら、こう簡単ではなかったと思う。

 清水も、安全な点差になり、緊張感が緩んだのか、最後の方はだいぶ怪しい内容だった。相手に決定力があったら、2失点くらいはしていただろう。

 秋葉清水、MF、FWに関しては、今回の先発メンバーが、現状のベストメンバーではないだろうか。それが機能したのは良かったのだけど、それだけに、途中出場選手の出来の悪さが、気になってしまう。3点差ついたので、無理に攻めなかったという側面もあったにせよ、それでも何度か迎えた決定機を、ことごとく外してしまった。控えの出来が低調だと、「本当に清水の選手層は厚いのか?」と、不安になってしまう。


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4

 今の清水が勝つためには、先手必勝、先制点がすべて、前半が勝負である。その意味では、前半2点もとれたことで、完全な勝ちパターンだったのだけど、そこからがマズかった。

 秋葉清水、後半に相手がメンバーやシステムを変えてくると、対応できずに、劣勢に回ることがよくある。今回もそんな試合で、対応が間に合わず、同点まで行かれてしまった。このあたり、基本的にはベンチワークの問題だろうが、もうちょっとピッチ上で解決してほしいという気もする。

 そう考えると、試合後に乾がこんな風に語っていることが、心強い。逆に言えば、監督が根性論に傾きがちなだけに、インテリジェンスの部分も、乾に頼らざるを得ないということだろうか。

 後半は、相手も2-0からだと前に来るので、そこを自分たちが受けに回ってしまったというのが全てだと思う。相手のコートでボールをキープしたりとか、ボール回しをするというのをチームとして統一しなければいけないし、あれだけロングボール入れられてセカンドボールが拾えてない。セカンドボールを拾えるようにどうしたら良いのか、もう少しコンパクトにするためにどこからプレッシングに行くのかというところもみんなで話し合ってやっていきたい。

 オセフン先発起用に、少々疑問を感じたが、アシストで結果を残したのは良かった。本来は大エースのはずのサンタナに、切れや冴えがまったく見られないので、監督もセンターフォワードの人選に苦労しているのだろう。現時点で、得点の期待感が一番あるのは北川なので、ポストタイプにこだわらず、北川を軸にしてもいいのかもしれない。


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216

 前半を観て、「ああ、今日は点をとれないな」とは思ったが、まさか失点までするとは。

 まあしかし、秋田の側は、観ていて楽しいサッカーではないけれど、戦力が低いなりに、勝つために必要な作業をそれぞれが忠実に実践しているという印象だった。タレント無き町田と言おうか。

 残念だったのは、後半のかなり早い時間帯で(具体的には49分に失点すると)、清水の選手たちに焦りやイライラが見えたことである。確かに審判は酷かったが、それよりももっと酷いのは自分たちのプレーなのだから、自分たちに矢印を向けるべきだろう。

 この試合を観る限り、清水の選手たちは止める・蹴るが本当に下手である。もちろん、チームとして上手く行っていないので、下手さが増幅して見えるというのはあると思う。ただ、チームとして機能していないのを技術で補うようなことはできておらず、逆になっているのが残念だ。

 たとえば、良い頃のフロンターレの試合を観ていると、パスをする時に、パスを受けた選手が次にどういうプレーをしてほしいか、たとえば「利き足に出すからそのままスペースに運んでくれ」みたいなメッセージ付きのパスであることが多い。今の清水の選手は、「味方がいる方向に適当に蹴る」みたいなパスばかりであり、しかもそれが往々にして1メートルくらいずれたりする。こうなると、パス回しはボールを失わないだけでやっとになってしまい、いくらパスを繋いでも時間がかかるだけで相手は容易に対応できる。

 戦術=乾とはよく言ったもので、秋葉清水-乾=無 ということが良く分かった秋田戦だった。


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1532

 群馬の地でも、清水が勝てない時のお馴染みのパターンを繰り返してしまった。良いリズムで攻めているようでいながら、先制点が奪えない。そうこうするうちに、何だかよく分からない失点をして、試合が難しくなる。その後、必死に巻き返すものの、同点がやっと、頼りの乾が退いて、万事休す、といったところだろう。

 押し込めば押し込むほど、得点の匂いがしないというのは、何なのかな。このあいだ、秋葉監督のインタビューで、試合前に欧州のゴールシーンを選手に見せてイメージさせているというような話を読んだが、効いているようには思えない。ゴール前のフリーキックも、西澤やディサロが外すのを見て、「知ってた」と言いたくなるような、期待感のなさ。

 アウェーとはいえ、先方はJ2残留だけを目指しているクラブのはず。秋葉清水、時々大量得点するから、錯覚してしまいがちだけど、本当に弱いんだな。


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