エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

カテゴリ:エスパルス > 戦評・分析

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 先日の札幌戦、結果的に勝ったから良かったものの、例の鈴木武蔵に決められたフリーキックが、個人的に引っ掛かっている。GK梅田を責める声もあるようだが、所長には、壁の作り方が甘かったとしか思えない。

 というのも、2年くらい前だったか、以前も同じような場面があったからだ。小柄な金子が壁に立ち、その上を越されて、フリーキックを突き刺されたことが。今回もそうだった。金子をはじめ、なぜか身長の低い選手を壁に並べた。これは憶測だが、キッカーが鈴木武蔵に代わったのは、壁が低いのを見て、これは落とすシュートではなく、武蔵の弾丸系のシュートで狙えると、札幌側が判断したからだったのではないか。

 チームによって考え方は色々だと思う。もちろん、敵が中で合わせることを警戒し、長身の選手は壁ではなく相手をマークするというやり方もあるだろう。しかし、今回のように、明らかに壁の高さ不足で、敵に直線的なシュートコースを見せてしまうようなことは、駄目である。たとえば金子の位置に立田が入っていたら、ジャンプ力を含め、壁の高さは40cmくらいアップし、簡単に防げただろうし、そもそも札幌はあのシュートを狙えなかったと思う。反省し、今後の対策に活かしてほしい。

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 同じBチームによるルヴァンカップでも、「何も出来なかった」という印象が強かった名古屋戦と比べて、今回の鹿島戦は、まだしも試合になっていた。実際チャンスもそれなりにあり、2得点も奪えた。Bチームにもピーター戦術らしきものが多少は浸透してきたのと、2週続けての試合で試合勘が身に付いてきたのかなと感じた。

 しかし、一時は逆転まで行った試合で、再逆転を食らい負けたことは、残念としか言いようがない。カップ戦の消化試合とはいえ、鹿島に勝てれば、それなりの慶事である。消化試合でも勝つことによって、リーグ戦に勢いも出るだろうし、今度鹿島とやる時も苦手意識を持たなくて済むだろうし、出た選手の自信にもなるだろう。そのせっかくのチャンスを、みすみす手放した印象が強い。

 もちろん清水の監督も選手も勝ちたいと思ってやっていたとは思うが、やはり勝負に対するこだわりの部分で、鹿島の方に一日の長があった。象徴的だったのは、清水の2失点目。清水がリードしている場面だったのに、カウンターを浴びたら、2対4の絶対的な数的不利の形を作り出され、簡単に決められてしまった。いくらピーターのサッカーが追加点を貪欲に取りに行く考え方だとはいえ、後半リードしている場面で、5バックのうち3人もが行方不明になるというのは何事なのか。

 逆の意味で象徴的だったのは、鹿島の試合の締めくくり方。消化試合なのに、最後はいわゆる「鹿島る」、つまり敵陣コーナー付近でボールを延々とキープし、そのまま試合終了のホイッスルを聞くことになった。どんな試合であっても、きっちりと勝ち切ることが、次の勝利にも繋がるということが、チームの伝統として染み付いているのだ。まあ、はっきり言って、今の鹿島は目を見張るような素晴らしいサッカーをやっているわけではないが、その伝統だけはブレないなと実感した。

 清水の選手たちも、モチベはあったはずである。しかし、何が何でも勝つというよりも、ピーター戦術を浸透させるとか、「自分が点をとってアピールしたい」とか、勝利とはやや違う方向にベクトルが向いていたのかもしれない。特に、ドゥトラ、テセの2人のFWにはそれを感じ、後半2人が揃った時間帯には2人とも攻め残りたがり、結果守備が疎かになって、バランスを崩していたと感じた。

 そんなわけで、今季のルヴァンは、失点禍が止まらず、実に11失点を喫し、3連敗で幕を閉じた。コロナのせいで3試合だけになってしまい、初戦で大敗していた我が軍にとっては、勝ち進むことはいかんともし難かった。若手のアピールという点でも、中途半端に終わってしまったし。3戦目の成岡輝瑠の動きだけは、一筋の光明となったか。

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 今日からしばらくの日程は、次のようになっている。

12日(水)ホーム鹿島戦(ルヴァン)
15日(土)アウェー仙台戦(J1)
19日(水)ホーム・マリノス戦(J1)
22日(土)ホーム横浜FC戦(J1)

 上手くターンオーバー、ローテーションしないと、チームが疲弊して、総崩れなどということにもなりかねない。

 本日のルヴァンは正式な消化試合なので、ここはBチームで行くとして、その後をどうするか? B・A・B・Aという並びで行けば消耗は最小限になるが、ピーターは古巣のマリノスにはAチームで真っ向勝負を挑みたいだろうな。もちろん、仙台戦、横浜FC戦も絶対に勝ち点の欲しい試合。そうすると、ルヴァンは別として、J1の3連戦は、ベストメンバーを先発させつつ、交代枠を上手く使いながら主力をできるだけ休ませるといったところかな。

 ただ、そのためには、レギュラー以外の控えの奮起が必要になる。そのセレクションの意味もあり、本日のルヴァンの位置付けは決して侮れない。

 清水は天皇杯の出場はたぶんないので、カップ戦は今日の試合が今年最後である。現在トップチームの試合に絡んでない選手たちにとっては、今年最後のアピールの場とも言える。いや、もっと言えば、何人かの選手にとっては、オレンジのユニフォームで公式戦を戦う、最後の機会になるかもしれない。

 前向きなことを言えば、この試合で、あんな選手や、こんな選手の、プロ入り初ゴールを目撃できるかもしれない。サポ諸君、ぜひスタジアムで盛り立てようではないか。

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 札幌戦の解説で、戸田和幸氏が来てくれることを事前に知り、色めき立った。個人的には、たとえ清水が負けたとしても、下田さんの実況や戸田さんの解説であれば、それ自体に価値があるので、負けたなりに得るものがある。今回は残念ながら実況は下田さんではなかったが、担当した蓮見さんは地方アナウンサーとしては力量がある方であり、このコンビなら放送自体にストレスはないだろうと安心できた。

 その一方で、個人的にはこんな思いもあった。まだまだモフサッカーが未完成のこの段階で、戸田さんに見てもらうのは恥ずかしいな、と。前の晩、戸田さんはCLのシティVSレアルを解説していたのだ。どうあがいたって、CLよりは見劣りするだろうから、うちのサッカーが相当お粗末に見え、Disられるのが関の山だろうかと、そんな心配をしていたのである。

 いや、もっと言えば、もしも札幌戦にまたも惨敗するようなことがあったら、解説席の戸田さんのところに直訴に行って、「もうアカン、ピーターは今シーズンいっぱい持たない。戸田さん、貴方やってくださいよ」と訴えてみようかと、そんな妄想までしていたのである(あくまでも妄想)。

 しかし、スタジアムの生観戦後に、改めて戸田解説でDAZNを観てみたが、結局そんなに戸田さんに苦言を呈されることもなかった。清水の調子が上向きで、結果的にも勝ったこともあって、酷いダメ出しはなかった。「開幕当初のように、バランスを崩して無理に攻めに行かなくなった。それによって大きく崩れることがなくなった」というのが、トータルな評価だったようである。その上で、立田のボールに食いつきすぎるクセとか、自陣ゴール近くで不用意なファウルを犯す傾向とか、そういう問題を部分的に指摘するような解説ぶりであった。

 ただ、戸田さんは観戦後に、試合の特筆すべきポイントにつきYouTube動画を配信したりするのだが、今のところ清水VS札幌戦に関してはそれが出ておらず、そんなに戦術的に特筆すべき点はなかったということだろうか?

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 今季のJ1リーグ戦におけるWボランチの先発を整理すると、以下のようになる。

第1節FC東京戦●:中村、西村
第2節名古屋戦●:竹内、岡崎
第3節セレッソ戦●:竹内、岡崎
第4節ガンバ戦●:竹内、中村
第5節神戸戦●:竹内、中村
第6節鳥栖戦△:中村、ヘナト
第7節大分戦〇:竹内、ヘナト
第8節浦和戦△:竹内、ヘナト
第9節札幌戦〇:竹内、ヘナト

 ポイントは、中村慶太の起用法だろう。ちなみに、第3節は中村は怪我で不在だったようなので関係ない。

 第1節が象徴的だったように、ボランチ起用された中村は攻守で非常に効いていたが、70分くらいに彼が疲弊してからチーム全体が失速するという弊害が見られた。それでも、5、6節くらいまでは、中村がボランチのファーストチョイスだった。

 しかし、ヘナトが復帰したことで、ボランチの人材に余裕ができ、結果的に中村は控えに回った。ただ、力が劣るから控えというのではなく、むしろ野球のピッチャーで言うクローザー的な役割になっているのではないかという気がする。たとえば札幌戦を見ても、竹内と中村のキープ力やパスセンスを比べれば、中村の方がはるかに上であり、序盤から試合を支配しようとすれば、中村を先発起用したい。しかし、70分くらいの、これからが一番の勝負所という時間帯に、(トップ下の後藤またはボランチの竹内に代えて)中村を投入することで、チームとしての失速を防ぎ、試合全体で上手く勢いを保てているのではないか、結果的にもそれで勝ち点がとれているのではないかと、そんな気がするのである。

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 昨日申し上げたように、個人的には「今年の目標」に掲げていたほど、とにかく札幌に勝ってほしいという思いだった。そのミッションを成し遂げてくれたピーター監督には、感謝しかない。しかも、ドン引きしてカウンターで1点とって勝つとかではなく、攻撃的サッカーで渡り合って勝ち切ったわけだから。これからピーター監督と清水に、どんな運命が待ち受けているかは分からないけれど、ピーター、この勝利だけでも、貴方は我々の永遠のヒーローです。

 ちなみに、所長は昨日はバックのSS席で観ていたのだが、後ろの席に、お一人様札幌サポが座っていた。清水の聖地のど真ん中の席に、アウェーサポが堂々と座り、しかも結構ヤジを飛ばしていたのは、なかなか良い度胸だ。まあ、北海道から来たGoTo野郎なのか、それともたまたま静岡在住の札幌サポなのかは知らないが。その男が、カルリーニョスに3点目を決められた後、席を蹴って帰っていく様子を眺めるのは、なかなか痛快だった。またアウェーでの虐殺劇を見れるとでも思ってたのかね、ご愁傷。

 さて、試合自体を振り返ると、やはり札幌はそれなりに手応えのある相手だったし、結果はどっちに転んでもおかしくなかったと思う。相変わらず、清水の戦い方やプレーの精度には、首をかしげる場面も多かった。一言でいえば、幸運を味方につけたといったところか。この試合、主審の東城氏が、最近のJでは珍しいくらいファウルをとりまくり、その笛のニュアンスをどちらが味方につけるかという要因が大きかったと思う。敵は最近の試合でディフェンスラインを固定できず苦労していたと思うが、後半から入ったDFの田中が早い時間にイエロー2枚で退場になり、これで試合の流れは完全に清水優位の構図となった。

 数的優位になったチームのあるあるで、清水も一人一人の動きが鈍くなり、下手をしたらこのまま同点でタイムアップかという嫌な雰囲気が漂ったのだが。そこを、ヘナトとカルリーニョスの個の力でこじ開けてくれた。このブログで再三指摘していた、セットプレーとショートカウンター以外では点がとれないという問題を、ようやく打破してくれた形である。ただ、相手が数的不利だったのと、結局はブラジル人の属人的能力が頼りだったということで、クラモフスキー清水が本当に開眼したのかという点については、保留しておきたい。

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 個人的に、ルヴァン名古屋戦はメインスタンドのSS席で観た。しかも、前から2列目で、ピーター監督の挙動が良く分かって、それはそれで面白かった。

 ピーター監督を間近に観察して、非常に良く分かったのは、監督は戦術的な指示とかはほとんど出さないが、判定についてのクレームは連発するということだった。第4の審判に、何度も文句を言っていた。

 清水と名古屋を比べると、コーチングの分量がまったく異なる。名古屋は経験豊かな選手たちに、一部若手も混じるといった感じの編成だったから、非常に良く指示が出ていた。それに比べると、清水はリーダーシップのある選手が見当たらないので、声が少ない。

 まあ、とかなんとか言っているうちに、もう本日はリーグ戦の札幌戦である。誰も覚えていないと思うが、当S研ブログでは本年元旦のエントリーで、今年の目標は札幌に勝つことだと明言した。

 (今年の)「目標」。これに関しては、順位ではない。2020年の目標は、北海道コンサドーレ札幌に勝つことである(笑)。リアル倍返し社長が来たので、できれば16対0くらいで勝ちたいが、贅沢は言わん、とにかく勝って、2019年の屈辱を晴らしてくれ。

 ということを申し上げたわけである。

 だが、しかし、今のピーターのチームで、札幌にかなうかどうか。札幌は怪我人が大量に出ているようだけど、最近の調子はすこぶる良好だ。ピーターが言った「誰が出ても同じサッカーができる」というのは嘘だということがルヴァンカップで分かってしまったけれど、こと札幌に限っては実際に誰が出ても同じサッカーができている感じがする。

 前節の札幌VS神戸戦を一応チェックしてみたが、神戸の老獪さに屈して敗れはしたものの、札幌のアグレッシブなサッカーは非常に印象的なものだった。ロングボールを織り交ぜて札幌のペースを乱した神戸のような戦い方を、ピーターが選ぶとは思えないなあ。今の清水に、札幌を上回れる要素を見付けることは難しいが、強いて言えば、コンディションかな。出足だけは負けないようにしたい。

 それにしても、「タイ・ダービー」というのは、Jリーグ公式認定の行事なのかな? ネガティブなことばかり言って申し訳ないが、こっちのタイよりもあっちのタイの方が活躍するイメージしか湧かないな。

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 ルヴァン名古屋戦、序盤からドゥトラが孤軍奮闘し、何かやってくれそうなのは彼だけという感じだった。この日の清水の中では、唯一J1クラスの選手という雰囲気を漂わせていた。外国人枠の問題もあるので、リーグ戦のメンバー入りは簡単ではないが、ピーターへのアピールには成功か。

 あと、後半頭からの出場だったけど、違いを見せたのが、河井。止めて蹴るのはやはり一番上手く、独特の落ち着きもある。ただ、彼の場合は試合を決める決定的な仕事を毎度するようなタイプではなく、今回も当たり前のプレーに終始していた印象はあった。そもそも、最近の試合に出ていなかったのは、怪我が長引いていたからなのか、それともピーター監督の評価が低いからなのかというのは、良く分からない。

 それ以外の選手に関しては、残念ながら、リーグ戦にほとんど絡めていないのも無理はないと、変に納得させられるパフォーマンスだった。たとえば福森とか、「どうして試合に出ないのだろう」と日頃から疑問に思っていたが、今回の試合で「蹴ればパスミス」という様子を見せられて、なるほどなと納得してしまった。

 ネト・ヴォルピなあ。少なくともこの試合を見る限り、我々が思い描いたようなスーパーな助っ人の姿は、そこにはなかった。彼も、腰痛ゆえに欠場が続いていたのか、それともシンプルに梅田とのポジション争いに敗れたのかは分からないが、後者の疑いが濃くなってきた。

 若手に関しては、システムが急造だし、適材適所かどうかが怪しいし、選手交代・配置転換が激しすぎて、何だか良く分からなかったというのが、正直な感想である。右ウイングバックをやらされた平墳迅が、「心ここにあらず」といった虚ろな表情をしていたのを見るのは、辛かった。まだこれからの川本、鈴木らと違って、平墳はもう後がないだろうし。

 どこかのメディアに、この試合、清水にとっての光明は成岡輝瑠のデビュー、とか書いてあったけど、そういうのは活躍した時に言うものだよね。今回は、単に出場しただけだから、そういうのを光明と言うかどうか。

 結論として、リーグ戦の主力メンバーには、下からの突き上げは一切なく、序列は安泰ということになった。悲しいかな。

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 ルヴァンカップ名古屋戦。事前に想像していたのは、「リーグ戦の谷間のミッドウィーク・カップ戦なのだから、お互いにターンオーバーになるだろうな」ということだった。そして、詳しくは知らないが、名古屋はコロナ感染者が出て、特に若手に離脱者が出たり、満足に練習ができなかったりといったことがありそうだったので、勝機があるとすればその部分かと注目していた。

 しかし、蓋を開けてみたら、名古屋はほぼほぼ、ベストメンバーではないか。おそらく、ルヴァン初戦の鹿島戦に大勝しているので、「この大会はチャンス! 多少リーグ戦へのしわ寄せがあっても、ここで清水をしっかりたたいて、決勝T進出を手繰り寄せよう」といった判断だったのだろう。今年のルヴァンは清水にとって、つくづく不運な巡り合わせになったものである。

 そして、ゲームが始まってみると、清水は、おそらくクラモフスキー政権で初めて3バック、3-4-3の布陣だった。しかし、所長は今回はメインスタンドで観戦していたのだが、前半、手前側の清水の右サイドでは、右ウイングバックの宮本が一人で、敵の相馬と太田を両方見るような場面が何度も発生しており(反対側は遠いのでイマイチ分からなかったが)、システム的に上手くかみ合っているようにはとても思えなかった。

 今回の名古屋は強かった。清水のベストメンバーでも、まず勝てたとは思えない。増してや、清水のBチーム、若手主体、急造システムとなると…。

 はっきり言って、すべての面で名古屋が上だった。特に彼我の格差が大きかったのは、ポゼションとビルドアップの質。名古屋は、距離感や位置取りが良く、ボールホルダーに対して隣のレーンの選手が顔を出し、上手くトライアングルを作って、パス回しで簡単に清水のプレスをはがす。そして、マテウスや相馬の速さ、山崎の高さといった明確な武器をシンプルに使い、あっさりと局面を打開していく。ゴール前でも、斜めに走り込むといったアイディアが豊富だ。同じレーン内の窮屈なパスがカットされてばかりの清水とは、大きな差がある。

 一番象徴的なのは、2失点目だったか。確かあの場面は、清水が攻めていたのだが、例によってああでもない、こうでもないと時間をかけて敵の穴を探しているうちに、ボールを奪われ、マテウスに一発で裏をとられて(現場ではオフサイドに見えたのだが…)、ヴォルピをあざ笑うかのようなループシュートを決められたものだった。リアリズムに徹し、自分たちの武器をシンプルに活かす名古屋と、迷い道をくねくねとさまよい歩いている清水の差が、残酷なまでに出た場面だった。

 この試合、一つだけ清水が上回っていたとしたら、ホームグロウンの若手を多く送り出したという点だろう。まあ、そのうち一人でも、爪痕を残してくれたら良かったのだが。。。

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 「静岡にトロフィーをもたらす」と公約したピーター監督。前にも書いたとおり、監督が、今年優勝するつもりなのか、それとも来年以降の話なのかは、謎である。

 さらに言えば、とろうとしているタイトルは、あくまでもリーグ優勝なのか、それともカップ戦も含んだ話なのかというのも、明らかではない。

 もしも、ピーターのトロフィー宣言が、今年の話であり、なおかつカップ戦も含んでいるのだとしたら、本日のルヴァン名古屋戦はきわめて重要である。初戦で川崎に大敗している清水が、グループ2位以内に入るためには、本日の勝利は必須であろう。

 J1リーグ戦は、川崎が首位を突っ走っており、エグいまでの強さを見せている。今後の清水の浮上に期待はしたいものの、すでに5敗もしており、現実的にこれから清水が勝ちまくって川崎やその他の上位クラブを追い抜けるかというと、難しいだろう。そして、今季は天皇杯に出場できるのはJ1リーグの上位2チームだけであり、リーグ戦で優勝争いできないということは、必然的に天皇杯も駄目ということになる。つまり、今季タイトルをとる実質最後のチャンスがルヴァンカップであり、今日負けたら今季も無冠になることがほぼ確定すると言っていい。「19年連続でタイトルなし」という現実が、我々に突き付けられることになってしまう。

 ピーター監督の下では、リーグ戦に絡む選手と、まったく絡めない選手が、はっきり色分けされてきている印象が強い。そうした中、本日の試合は、今季の清水にとって初めて、「ターンオーバー」で臨むことになるだろう。ルヴァン初戦の川崎戦はリーグ戦を想定したメンバーだったし、その後のリーグ戦では人は入れ替えても「ローテーション」だったから、谷間の試合でメンバーを落とすという意味での「ターンオーバー」は初めてだ。出場機会に飢えている選手たちにとって、残された数少ないアピールの場となるはず。感染の問題でバタバタしている名古屋に比べ、準備万端の控えは、うちの方に多いのではないか。ぜひ、大いに暴れ、ピーターの序列をかき乱してほしいものである。

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 今シーズン、清水がリーグ戦で挙げた全得点を整理すると、

  • FC東京戦:ティーラシン(ショートカウンター)
  • 名古屋戦:金子(ショートカウンター)
  • ガンバ戦:立田(セットプレー崩れ)
  • 神戸戦:西澤(ショートカウンター)
  • 鳥栖戦:カルリーニョス(セットプレー)
  • 大分戦:ソッコ(セットプレー)、カルリーニョス(セットプレー)、立田(セットプレー)、ヴァウド(セットプレー)
  • 浦和戦:ヴァウド(セットプレー崩れ)

 という具合になる。要するに、ショートカウンターとセットプレーでしか点がとれていないのだ。

 ピーター監督の基本哲学が、パスを数多く回して相手を崩し切って得点を奪うというものであるとしたら、今季のリーグ戦で狙った形ではまだ1点もとれていないという結論になる。唯一の例外は、ルヴァンカップの川崎戦で石毛が決めたヘディングシュートということになろうか。

 最近の清水の試合を観ていると、相手からボールを奪って、明らかにあえてスローダウンさせている場面が目立つ。攻撃の人数が揃い切らないところで無理に攻めて、ボールを奪われることを回避しようとしているのだろうか? でも、現実には、攻撃をスローダウンさせ、横パスとかをしている間に、変な形で奪われ、決定的ピンチを招くことが多いのだが。

 まあ、遅攻に関しても、徐々に惜しい場面は増えてきたかなという気はする。そもそも、遅攻で押し込んでいるからこそ、セットプレーの機会も増えているのだろうし。

 個人的には、ルヴァンの石毛ゴールのように、数多くのパスを繋いで生み出した得点の方が価値があるなどと考えるのは、ナンセンスだと思う(もちろん、今季の清水はパスワークで崩して点をとることもできるという可能性を示したという点では意味があったが)。1点の価値は1点であり、もっと効率的に奪えるなら、その方が良いに決まっている。「遅攻できる」という点が肝心であり、それだけにむやみにこだわる必要はない。

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 アウェー浦和戦。セットプレーだけで4得点を奪った前節の勢いそのままに、前半は相手を押し込み、前半だけで実に10本のコーナーキックを獲得。しかし、大分とは異なり、浦和は決定機までは作らせてくれなかった。聞けば、浦和は今季、まだセットプレーからの失点がゼロだと言うではないか。

 考えてみれば、コーナーの数があれだけ増えたということ自体、必ずしも朗報というわけではない。相手が分厚い守備ブロックを作って構えているところに、力技で押し込もうとするからこそ、コーナーが増えていったのだろう。クロスを上げようとしても相手に阻まれたり、シュートを打ってもブロックされるからこそ、コーナーが増える。押せ押せのように見えても、決して得点に近付いていたわけではなかったのかもしれない。

 ハーフタイムに入った時点で、「果たして、清水がこの攻勢を得点に繋げられるか。それとも、前半押しながら、あっさりと安い失点を献上し、敵にリードを許すのか」と思いを巡らせたが、案の定、後者だった。後半に入ると、なぜかがらっと雰囲気が変わる。そして、何ともマヌケで馬鹿馬鹿しい失点を喫し、試合は一気に難しくなる。

 この試合、守備が固く、試合運びも巧みな浦和に先制を許したら、まず絶望的だろうと思っていた。実際、後半は清水にチャンスらしいチャンスはほとんどなかった。しかし、セットプレー崩れから、同点弾が生まれる。事前に用意していた形は不発で、浦和にしっかり守られていたのに、「崩れ」からアドリブ的なプレーで得点を奪ったというのは、この試合を象徴していたかもしれない。

 ここ数年の浦和との力関係を考えれば、特に前半、圧倒的に押し込めたことは、隔世の感がある。清水が最後に浦和に勝った試合は「戦術バレー」だったが、今回の浦和は「戦術レオナルド」であり、清水の方が先々楽しみなサッカーをやっていると信じていいかな?

 前半、圧倒的に押していながら、実はシュートはそれほど打てておらず、浦和が本当に慌てた場面はほとんどなかっただろう。もっと緩急をつけたり、試合全体を上手くコントロールできたりしないと、勝てるチームにはならない。ただ、ほぼ負け試合だったところから引き分けに持ち込み、3試合連続で勝ち点を獲得したことは、一定の進歩と捉えることができる。

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 これは、以前「妄想!シリーズ」で書いたことのコピペなのだけど。清水が浦和に勝ったのは、2013年4月が最後。「戦術バレーで勝ち逃げして浦和サポが荒れた試合」と言えば、どんなに昔の話なのかがお分かりいただけるだろう。それ以降の試合でも、清水がリードした場面は、何度もあったのである。しかし、その都度、同点・逆転を許してきた。2018年8月のホーム戦に至っては、3度リードして3度追い付かれるという、ありえない試合を演じたこともあった。上の表を見ても、2010年代の半ば以降、浦和に勝てなくなって以降の時期というのは、そのまま清水の暗黒時代と重なっているということが、お分かりいただけるだろう。つまり、浦和を倒さない限り、清水が低迷期を完全に脱して、タイトル争いをすることなど、不可能なのだ。

 清水も浦和も、ここ何年かでメンバーもサッカーの中身も大きく変わっている。ただ、その割には、浦和への苦手意識みたいのは、ずっと引きずっている印象がある。

 前節の横浜FCと浦和の試合をチェックしてみたけれど、今の浦和は際立った特徴がないというか(一番の特徴は監督のやかましさか?)、妙にオーソドックスなチームになっている。ミシャサッカーの遺産などは、片鱗も見られない。もちろん、選手は粒ぞろいなのだが、スタイルは堅守速攻に近く、確固たる攻撃スタイルみたいなものはほとんど見られない。

 ここ数年の清水は、敵の赤いユニを見ると、それだけでビッグクラブとして過剰にリスペクトしてしまったところがあった。その過剰な意識を払拭することが、トンネルを抜ける近道なのかもしれない。

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 大分戦の大勝(未遂)は、半分以上、大分の不振、コンディション不良に助けられたものだったとは思う。とはいえ、選手起用がはまり、今季一番、自分たちのやりたいサッカーが表現できたことは事実だろう。

 試合開始前に、メンバー表を見た時には、ディフェンスラインもオフェンスラインも、どういう布陣になるのか、さっぱりわからなかった。すわ、3バックかとか、トップレスか(ゼロトップとは違う)とか、色々妄想させられ、それだけでも楽しかった。

 結局、ピーターはシステムはいじらず、人だけを配置転換したわけだが、結果的に、かなりしっくりしていたと思う。

 カルリーニョスのセンターフォワード起用は、当ブログでも提唱したことがあり、実際やってみたら、まあポストプレータイプではないものの、それなりに体を張って頑張っていたし、迫力は出せていたのではないか。カルリーニョスにしてもCFが適所かどうかは微妙だが、今いる選手たちの中では一番CFに適任と思われ、継続してほしいと思う。

 左ウイングの西澤。相変わらず、攻撃に転じる時になぜかスピードアップするのではなくあえてスピードダウンする傾向が見られるし(攻め急がないというチームの決め事なのだろうか?)、もっと一対一で仕掛ければいいのにと思う場面でバックパスしたりと、ワイドの選手としては物足りなさがある。しかし、大分戦で、今の清水にとっての最大のストロングはセットプレーであることが明白になったので、西澤は起用せざるをえず、となればやはり左が順当なのだろう。

 実は、今回の大分戦で、個人的にかなり見直したのが、後藤だった。スタジアムで間近で見て実感したが、非常に気の利く選手であり、味方がパスの出しどころがなくて困っている時に顔を出したり、西澤の守備の戻りが遅い時にそのスペースを埋めたりと、とにかく献身的にチームを支える選手だということを実感した。あれでラストパスの鋭さやシュートの正確性があったらもっといいのだが、今のままでも欠かせない存在であろう。

 問題は、右の金子がやや精彩を欠いていることだな。もともと、決して足が速い選手ではないし、なにせ懐が浅いので相手が対処しやすく、しかも今年は接触プレーを容認する方向性なので、敵に潰されることが多い。大分戦でも、Mr.セルフジャッジの悪い癖が出て、相手の突破を許した場面があった。まあ、彼の苦労は良く分かる。同サイドのエウシーニョは相変わらず欲しいタイミングでは渡してくれないし、典型的なA型人間の金子としては、周りに色々気を使って、伸び伸びとはプレーできないのだろう(調べたらO型だったけど)。もしかしたら、右は序列の変化もあるかもしれないな。所長としては、以前も言ったように、鈴木唯人はむしろサイドの方が面白いんじゃないかと思ってるんだけど。

 あと、左SBに回り、大方のファンの心配(?)をよそに、堅実なプレーを見せてくれたファンソッコ。まあ、奥井は監督のサッカーを体現しようと頑張ってくれていたとは思うけど、左SBは当面、守備専のソッコでいいかもしれないな。まあ、左右非対称にはなっちゃうけど、奇抜な動きは右SBだけでいいのでは。何しろ、SBの奇抜な位置取りで、失点したことは数知れず、逆にチャンスを作り出したことはほとんどないわけだからねえ。奇抜な位置取り自体が目的ではなく、あくまでも勝つことが目的なわけだから。

 考えてみれば、中村慶太がいなければ何もできないと思われていたチームが、大分戦ではほぼ彼の力を借りずに勝ったわけだね。とはいえ、ボランチ2枚のベストメンバーと言ったら、ヘナトと慶太ということになるんじゃないかな。

 だいたい、ベストメンバーが見えてきたかな。他方で、試合に絡む選手と、全然絡まない選手が、色分けされてきた。

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 鳥栖戦を除いては、必ず2~3失点していた清水。こりゃ勝つためには4得点が必要だねなんて、冗談で言っていた人も多かったと思うが、まさにそんな試合が現実のものとなった。

 この試合、敵将の片野坂監督が考えていたことは、良く分かる。うち(大分)は選手層も薄いし連戦で疲れている。最初は無難に入って、清水に持たせよう。大丈夫、相手(清水)はポゼションはしても、攻撃の怖さはない。後半までゼロゼロで行って、試合終盤に相手に隙ができた時に速攻で得点を奪えば、絶対に勝てる。とまあ、そんな皮算用だったのだろう。実に正しい判断だと言わざるを得ない。

 実際、この試合でも、流れの中からは、清水は決めきれないでいた。片野坂監督の読みどおりである。ただ一つ、片野坂監督にとって想定外だったのは、なぜかこの試合に限っては(と言っては失礼だが)西健のプレースキックが冴えわたり、セットプレーから4度もゴールネットを揺らしたことだった。鳥栖戦あたりから西澤のキックが好調なことは先方もスカウティング済みだったとは思うが、大分は攻守にセットプレーでは弱いチームであり、先方としては泣き所を突かれた形だ。

 それにしても、清水の長い歴史の中で、「セットプレーだけで4点もとった」なんて試合は、過去にあっただろうか? 個人的には記憶にない。

 快勝で気持ち良く家路につく、と行きたいところだったが。。。まあ、雷雨による1時間中断は、自然相手のことだから、やむを得ない。というか、審判団は適格な判断を下してくれたと思うし、この試合は18:00スタートだから余裕があったのも助かった。

 問題は、誰が見ても、最後の2失点。それまでシュートらしいシュートすら、ほとんど打たせていなかったのに、結局はコロっと2失点する我が軍。4:0で勝つチャンスなんか、年に一度あるかないかの好機なのに。ただ、雨で1時間中断したので、選手が元気を取り戻した感もあり、かえって選手交代が難しくなった面はあったかもしれない。失点の時間帯、まだまだ点はとれそうな雰囲気もあり、イレブンの意識やポジショニングがバラバラになっていた。プレーした時間は90分でも、試合は3時間続いたわけだから、エウシーニョなどは最後の方は集中力が切れていたように見え、あのあたりは選手交代で手を打ちたかった。いくら攻撃的なチームを標榜していても、さすがに4点リードしたら、無失点で終えることを最優先すべきだろう。

 4:0からだったから逃げ切れたが、3:0からだったら追いつかれたかもしれない。やはりこのチームは4点とらないと勝てないのかと、首をかしげながら帰途に就いたのだった。

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 本日の対戦相手の大分、上に見るように、勝ったり負けたりで、中位に位置している。清水と違って、守備の堅さ、安定感、監督が作り上げてきたぶれない戦術などを特徴としている。特に、試合の後半に強いチームであり、後半はほとんど失点せず、また粘り強く貴重なゴールを奪うケースが多い。

 ただし、現在は、リーグ戦2連敗中。前節の大分VS名古屋戦を観てみたが、名古屋が完璧だったと言えばそれまでだが、0:3と名古屋に完敗している。

 大分の試合を観ると、(失礼ながら)相変わらず安そうな日本人選手ばかりなのに、その最大値を上手く引き出して、J1の舞台で健闘しているなと、感心する。しかし、選手層は薄く、途中投入した選手で流れを変えたりするのは流石に難しそうだ。ガンバと違って、途中から日本代表クラスが出てくるようなことはない。むしろ、名古屋戦では、途中から特別指定選手を2人使ったりして、台所事情が苦しそうだった。そして、大分はホームゲームだったが、連戦で非常に消耗しているなという印象が強かった。

 清水も、前節で戦力を相当浪費してしまったが、本日はホームゲームということもあり、選手層から考えても、大分よりは余力があると期待する。うちと違って完成度は高いが、チーム体力消耗中の大分相手ということを考えれば、もう運動量で圧倒するしかあるまい。

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 先日の鳥栖戦だったか、解説者が、「清水はセンターバックが固定できていない」というようなことを指摘していた。

 再開後のセンターバックの組み合わせを整理すると、以下のようになる。

名古屋戦:ヴァウド 立田
セレッソ戦:ヴァウド ソッコ (68分ヴァウド→立田)
ガンバ戦:ソッコ 立田
神戸戦:ヴァウド ソッコ
鳥栖戦:ヴァウド 立田

 これを見ると、固定できていないというよりも、2つのCB枠を3人で意図的にローテーションさせているように思える。今季は、水曜日にカップ戦ではなくリーグ戦が多く組み込まれているから、戦力を落とすターンオーバーというのは難しい。なので、3人を同等に位置付けて、疲弊しないようにローテーションさせていくと、そんな考え方でやっているのではないだろうか。まあ、それが上手く行っているかどうかは知らんけど。

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 昨日23日は梅田透吾の二十歳の誕生日で、22日の鳥栖戦が十代最後の試合だったのか。だったら、なおさら、勝たせてやりたかったな。

 これまでのところの梅田の働きを評価すると、もちろん、決して満点ではない。鳥栖戦の失点、防いでほしかったと感じた皆さんも多いだろう。確かに、「大久保ならあれは止められたのでは」という気もする。

 他方、梅田のセーブに救われたという場面も、確かにある。ガンバ戦のアデミウソンのシュートに、鳥栖戦の安庸佑のビッグチャンス。梅田は、横の動きよりも、高い弾道のシュートの方が強いのかもしれない。

 神戸戦でドウグラスに決められた得点に関して言えば、確かにGKが飛び出せばクリアできそうなボールではあったが、あれはマークに付いていたソッコの責任だろう。紅白戦とかでも散々ドウグラスとプレーして、足の長さもしっているはずなのだから、あそこはディフェンダーがクリアすべきだった。

 そもそも、清水の結果が出ていないのは、GK以上に、経験や実績のあるフィールドプレーヤーたちがだらしないからだろう。また、何倍も給料をもらっている先輩GKたちが出られる状況にないからこそ、梅田にお鉢が回ってきているわけで、そのGKに責任をなすりつけてはいけない。

 現状では梅田と大久保の二択になっているはずだが、クラモフスキー監督が梅田を選んでいるのにも、それなりの理由があるのだろう。具体的には、GKから繋ぐ際の足元の技術やフィードのセンスだろう。まあ、この点も今の梅田が完璧というわけではないが、度胸良く堂々とはやっている。新しいサッカーへの順応性という意味も込めて、監督はあえて若い梅田を抜擢しているのだろう。

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567

 別に鳥栖さんのことを悪く言うつもりはない。しかし、先方は周知のような経営上の問題があって、戦力ダウンを余儀なくされている。実際、今回戦ってみて、下位に低迷しているのも無理はないと思えるチームだった。その相手に、勝ち点1で喜ばなければいけないわけだから、うちの状況も大概だと言わざるをえない。接戦になったので、勝負の行方は固唾を飲んで見守ったが、サッカーの中身はお互いに相当お寒いものだった。

 それにしても、モフサッカー完成の道筋が見えてこない。よく、再建途上のチームについて、「良いサッカーをしているのに勝てない」なんて表現を使うことがあるが、現状の清水は明らかに「悪いサッカーをしているので勝てない」状態だ。悪いサッカーが、良いサッカーの産みの苦しみならいいのだが、良さの片鱗も見えないというところが気がかりだ。

 今回の試合で特に気になったのが、清水のプレーヤーのポジショニング、距離感の悪さ。同じレーンだけで窮屈にボールを繋ごうとしたり、選手同士が重なり合ったり、かと思うとサポートがなくボールホルダーが孤立したり。こりゃパスが上手く繋がらず、ボール奪われて決定的ピンチを招くのも当然だと思える。ハイラインや、低い位置からの繋ぎも、単にリスクにしかなっていない。

 今の時点で監督批判をしようとは思わないし、まだまだ我慢して見守るつもりである。ただ、「良い試合だったと思う」というモフ監督の試合後のコメントには、残念ながら同意しかねるのだ。

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565

 今季、清水の戦績は独特なものだけど、本日の対戦相手、鳥栖もなかなかクセの強い戦績を残している。両者とも下位に低迷するが、状況は正反対と言っていい。

 皆さん、お聞き及びと思うが、鳥栖は今季1点もとれていないのである。上に示したのが、第5節までの結果であり、なるほど見事にノーゴールとなっている。

 ただし、リーグ戦の失点は、大分戦で2失点こそしているが、その他は1点以内に抑えている。90分やって、1失点以内であれば、だいたい守備は合格と言える。つまり、うちと違って、守備はきわめて安定しているということである。たいたい、川崎とスコアレスドローを演じるなんていう芸当は、今の清水には絶対ムリである(笑)。

 先方の監督は金氏で、昨シーズンからの継続。選手はだいぶ入れ替わって入るが、戦術の混乱などは見られない。

 要するに、鳥栖の問題は、大幅赤字で、高額なアタッカーを放出してしまったので、攻撃の核になるような選手がいなくなってしまったという点に尽きるのだろう。ここまでの清水と違って、「崩壊」はしておらず、勝ち切るだけの得点力がないというだけの話である。

 個人的に、今季、鳥栖の試合を90分間じっくり観たことはまだないが、一応、今日のために、ダイジェストは全試合チェックしてみた。まあ、確かに、点はとれていないのだけれど、必ずしも、「まったく得点の匂いがしない」というわけではない。1試合あたり2~3回はゴール前の惜しいシーンがある感じだ。そもそも、鳥栖のこれまでの対戦相手は、守備の堅い好チームが多かった。なので、堅い守備に阻まれ、あと一歩のところでゴールネットを揺らしていないだけだと思う。

 先方は清水のことを、「ようやく点のとれそうな相手、勝てそうな相手が巡ってきた」と思っているだろうな。これまでの試合でうちが見せてきた甘々セキュリティを思い返せば、そう見られても仕方ない。

 ただ、それはお互いさまで、清水の側も、「鳥栖を完封できなければ、今季のクリーンシート達成はもう無理かも」と思っているわけだが(笑)。うーむ、期待はしたいけど、やはり無失点とは行かず、勝ち点獲得のためには、まだ見ぬ複数得点が必要なのかな?

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