エスパルス研究所

清水エスパルスの躍進と新スタジアム建設に向けた考察

カテゴリ: Jリーグ

 昨日、「ロティーナはスロースターター “産みの苦しみ”経て見えてきた清水のサッカー」という記事を目にした。

 8節を終わって2勝2分4敗。勝ち点8。清水のロティーナ新監督への期待が大きかっただけに、少々ガッカリしているサポーターも多いだろう。ただ過去の記録を調べてみると、それは産みの苦しみのようなものだということが理解できるはずだ。

2016年 東京V 2勝1分5敗
2019年 C大阪 2勝1分5敗

 過去2度の就任直後の8節までの成績と、現在の清水の成績がおもしろいまでに似ている。つまりロティーナ監督は、就任直後にロケットスタートを期待するタイプの監督ではないということだ。その上で手腕は折り紙つきで、結果を残すことに非常に長けている。

 なるほど、と思い、実際に2016年のヴェルディの開幕当初の戦績をチェックしてみた。8節までではなく、せっかくなので、第10節までを拝見すると、以下のようになる。なるほど、序盤はあまり勝てていない。

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 しかし、良く考えてみると、この記事は根本的に間違っている。2016年のヴェルディは冨樫剛一監督である。ロティーナが就任したのは、翌年の2017年だった。失礼ながら、かなりお粗末な単純ミスだ。

 それでは、ロティーナが就任した2017年、ヴェルディの開幕から10節までの戦績が実際にどうだったかというと、以下のとおりである。ロティーナ・ヴェルディの船出は、6勝4敗だった。したがって、「ロティーナが常にスロースターターである」というのは、明白な誤りである。

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 一方、2019年にセレッソに移ったロティーナが、最初苦戦したのはそのとおりである。ロティーナ・セレッソの最初の10試合は、以下のように、3勝2分5敗だった。10試合目くらいからようやくエンジンがかかり、そこから勝率がぐっと上がった。

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 昨日、「Jリーグ、プレミア化 最上位リーグ新設、外国人枠撤廃など検討」という気になるニュースが流れた。「プレミアリーグ構想は、J1の上位にあたる新リーグを新設。参加クラブをJ1の18クラブ(今季はコロナ禍で20クラブ)から、10~14程度に減らす案だ。頭打ちが懸念されるリーグとクラブの経営規模を拡大する案として注目している」という話である。こんなバカな案が、よもや通るとは思わない。しかし、Jのトップクラスで生き残ることが、ますます難しくなっていくことは、間違いない。清水も、サッカーの競技としての強さと、経営の強靭性を、身に着けておかなければ、脱落することになる。

 そうした観点から、清水の根本的な弱点は、スタジアムである。山室社長も、清水の一番の弱みはスタジアムで、このの問題ではJ1の中で清水が一番遅れており、自分がいるうちに何としても道筋をつけたいとはっきり述べていた。

 清水として、見習うべき先例に、広島のケースがある。清水と広島の共通点は、市の行政がクソであることだ。それでも、広島の場合は既存のエディオンスタジアムの立地等があまりに酷く、サンフレッチェが3度もリーグ優勝するという説得力もあり、ようやく行政を動かして、新スタが実現しようとしているわけである。広島と清水は、クラブの規模感がだいたい同じくらいなので、大いに見習いたいところである。

 こちらのニュースが伝えるところによれば、昨日30日、広島の新スタ建設を進める事業者の選定に向けた審議会が開かれ、参加者がプレゼンテーションを行ったということだ。広島市中区にある中央公園広場に建設されるサッカースタジアムは2024年に完成する予定で、整備費は約257億円。いいなあ、3年後か。上掲の動画が、新スタのイメージを掴みやすいので、紹介してみた。

 ホントに、この新スタジアムの問題で、これ以上惰眠をむさぼり続けると、我が清水はJ1の他のクラブに、取り返しのつかないほど置いていかれるぞ。

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 今季のJ1順位予想で、所長はベガルタ仙台を、16位に挙げておいた。つまり、ギリギリ残留という線である。どう考えても予算・戦力的には厳しそうだが、震災10周年の年に、あの手倉森氏がチームをJ2に落とすことはあるまいという、どちらかというと精神論的な観点から、「ギリギリ生き残るのではないか」と予想した次第である。また、残留争いでは、これまでJ1で戦ってきた経験が物を言うはずであり、徳島、福岡といった新加入組よりも、仙台などのJ1経験が豊富なチームの方が有利だろうと考えたわけである。

 しかし、今季ここまでのところ、昇格組の徳島、福岡などの方が元気で、仙台はいまだに公式戦未勝利。ホームでの勝利となると、2019年の11月から遠ざかっているらしい。まあ、他方で清水は、仙台の地でもう何年も勝っていないということであり、果たして本日のルヴァン第2節、どうなるだろうか。

 ルヴァン第1節のアウェー広島戦は、清水は選手を入れ替えて臨んだけれど、今日は前後の試合間隔が空くから、ベストメンバーだろうね。権田不在でGKは永井のはずで、万能守備職人の原も欠けることになるけど、それ以外は勝つために最善の布陣で臨むはずだ(ヴァウドが回復しているかどうかは不明)。ただし、これまで出場機会が少なかった金子や西澤が、柏戦で良い働きをしたので、結果を出した選手を続けて使ってみたりすると、チーム内の競争が高まっていいかもしれない。

 ところで、仙台と言えば、昨年は木山隆之氏が監督を務めており、こちらのインタビュー記事の中で、木山さんが清水コーチ時代について気になることを述べている。有料メディアであり、ご興味がある方はぜひご購読を検討していただきたいが、清水に関連した部分だけ抜粋の上、引用させていただく。

 一回、水戸の監督を自分から辞めて清水に、敢えてコーチになるために行ったんですよね。で、1年やったときに「俺は向いてない」と(笑)。アフシン・ゴドビ監督と一緒に仕事をさせてもらったんですけど、まったく信用してもらえなかったです(笑)。「せっかく監督を辞めてコーチとして勉強したいと思って来たのに、なんでこんな仕打ちをされるんだ」と思ったけど、コーチとして向いている人は、どんな状況であっても監督の懐に入っていけて、自分を押し殺してでも監督を支えられる。あの頃はまだ若かったし自分にも自信があったし、すぐに監督の右腕になれると思って、信頼を得る前に懐に入っていこうとしちゃったんですよね。でも彼は外国の人だったし、彼自身の生い立ちも含めてそんなに簡単に人のことを受け入れて信用するタイプの人ではなかった。そこを僕はあまり気にせずにトントントンと踏み込んでいったので、壁をドーンと作られちゃって。で、「俺はコーチに向いてない。俺は監督で食っていこう」と(笑)。


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 ワクチンが摂取され始めたとはいえ、新型コロナの影響はまだまだ大きく、Jリーグの日程にも影響するかもしれない、いくつかの動きがある。

 周知のとおり、ガンバ大阪でクラスターが発生、ガンバは開幕戦こそ実施したものの、第2節から試合が延期されており、3月の残り試合もすべて延期が決まっているようだ。

 そして、そのガンバも出場するACLは、当初、東地区は4月21日から5月7日にかけてグループリーグを行う予定だったが、6月から7月に延期されることが決まった。こちらの記事は、以下のとおり伝えている。

 Jリーグでは今季、ACLに出場する川崎フロンターレ、ガンバ大阪、名古屋グランパス、セレッソ大阪(プレーオフから出場)のリーグ戦を前倒して開催し、大会期間の日程を空けていた。だが、昨季に続いて突然の延期発表が行われ、またしてもリーグ戦日程の再編が避けられなくなった。11日、日本サッカー協会(JFA)の理事会後オンライン会見に出席した田嶋幸三会長は「良い日程を探さないといけないし、G大阪さんのことを考えると、どこにどう入れていくかはパズルになってしまう。これから東京五輪もあり、W杯予選も佳境になるが、みんなで協力して難局を乗り越えないといけないと思っている」と述べた。

 う~む、ガンバの件は気の毒だと思うし、他の出場3チームにも配慮は必要だろうが、ACLのために、J1全体の日程を、また練り直すというのは、どうなのかな。上記は、あくまでも田嶋会長発言で、Jリーグの見解ではないと思うが。

 ちなみに、関連する動きとして、昨日AFCは、ワールドカップ・カタール大会アジア2次予選を5月31~6月15日に組ごとで集中開催し、F組の試合は日本で実施すると発表した。まあ、もともとこれはインターナショナルマッチウイークで、J1は中断期間だったから、これによるJ1日程への影響はないか?

 ちょっとだけ、希望の持てる話もある。緊急事態宣言解除後も、外国人の入国制限は続くが、昨日明らかになったところによると、Jリーグの外国籍選手については、特例扱いでの入国許可を、政府が検討しているという。そして、こちらの記事が、以下のように伝えている。

 政府が、外国人の入国ルールの中で「特段の事情」を適用しての許可を検討していることがわかった。Jリーグでは、来日できない選手やスタッフが約50人いる。緊急事態宣言が解除後、1週間ほどで入国できたとしても、2週間の隔離期間が課されるため、すぐにはクラブの練習に合流できない。そこで来日した外国人選手のため、福島・Jヴィレッジを合同練習会場として提供するプランを持っている。感染予防や移動リスクの観点からも、Jヴィレッジ1カ所に集め、管理下でコンディションを上げられることは好都合。チームに合流後、すぐに順応できるメリットもある。既に開幕しているJ1、J2では、22日に緊急事態宣言が解除されたとしても、開幕からリーグ戦8~9試合を消化したタイミングで今季の陣容が整う形となりそうだ。

 清水は、来日できていないのはマテウス一人だけで、もっと困っているチームもあるので、清水が現状で特に大きな不利益をこうむっているわけではない。しかし、マテウス、せっかく入団したのに、いまだにチームに合流できず、なんだか一人だけ仲間外れみたいで、気の毒でならない。早く、本当の意味で、エスパルス・ファミリーに加えてあげたい。そう思うと、昨日伝えられた上記のニュースは、希望の持てるものだ。

 ところで、日程という観点から言えば、やはり最大の不確定要因はオリンピックだと思うのだが、果たしてどうなることやら。

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 すでにシーズンに突入はしているが、当S研では評論家の順位予想というものにこだわっており、今回は専門紙『エル・ゴラッソ』のJ1各クラブ担当番記者20名による順位予想を、改めて清水目線で整理しておきたい。

 それが上表であり、いつものとおり清水のところをオレンジ色で示した上で、清水の順位が上の順に整理してみた。それと同時に、今回は、それぞれの番記者が自分の担当チームをどのように予想しているのかを、青色で示した。すでにお伝えしたとおり、清水担当の田中芳樹さんは清水を優勝予想しているので、その部分だけオレンジ背景・青文字で示した。

 改めてこうやって整理してみると、番記者の予想というのは必ずしも客観的な分析だけでなく、やはり自分の担当チームをどうしてもひいき目で見てしまう傾向があることが分かる。というか、担当チームを降格予想などしたら、仕事をしにくくなるだろうし、実際今回20人の番記者でそんな大それたことをしている人は一人もいない。苦戦が予想されているチームでも、番記者はどうにか良い材料を見付け、好意的に評価しておくものなのだろう。

 ただ、Jリーグをつぶさに見ている人たちなだけに、自分の担当チーム以外では、全般にかなり鋭い見方をしているのではないか。たとえば、セレッソ、神戸、浦和といったいわゆるビッグクラブでも大胆に下位予想しており、その点では名前の売れた著名な評論家よりも忖度の必要がなく、自由なのかもしれない。

 その一方で、意外にも、自分の担当クラブを首位予想している人は、清水担当の田中芳樹さんを含めて5人しかいない(名古屋の番記者が名古屋を8位予想とか、ウケるんですけど)。今回、「勝負」をかけた田中芳樹さんに恥をかかせないためにも、チームは上位躍進を果たしてほしいものだ。

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 五月雨式で、申し訳ない。澤登氏が昨晩、報道ステーションに出演し、J1順位予想をしたというので、録画してあったのを観てみた。順位予想は以下のようになっている。

  1. 鹿島
  2. 川崎
  3. FC東京
  4. 名古屋
  5. ガンバ
  6. 広島
  7. セレッソ
  8. 清水
  9. 横浜Fマリノス
  10. 浦和
  11. 神戸
  12. 札幌
  13. 徳島
  14. 仙台
  15. 横浜FC
  16. 大分
  17. 湘南
  18. 鳥栖
  19. 福岡
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 昨日は、順位予想をしない評論家はシュートを打たないFWと同じだと指摘し、順位予想から逃げている連中のことを嘆くようなことを申し上げた。そしたら、開幕の直前になって、昨日あたりから、また順位予想ラッシュというか、いくつかのメディアにJ1順位予想がたくさん発表された。当S研では、既存の予想はすでに整理しているので、本日は、新たにスポルティーヴァ、東スポ、日刊スポーツに掲載された予想を追加で整理しておくことにする。上表のように、3つのメディアに分け、清水の順位が高い順に並べてみた。

 それにしても、有識者の中では、河治良幸さんなんかは、かなり早い時期に、潔く順位予想を発表していた。それに比べると、移籍の最新情報や、ゼロックス・スーパーカップの結果まで踏まえて、さらには(おそらくは)他の人の予想も参照しながら、昨日あたりにようやく順位予想を出すのは、後出しジャンケンの感もなきにしもあらずである。

 上表のとおり、相変わらず清水についての評価はバラけている。ただ、玄人が寄稿しているSportivaでは清水の順位が全般に高いというのは、我々にとっての救いだ。かの杉山茂樹氏にしても、クラモフスキーからロティーナへの政権交代を節操がないと指摘しながらも、その結果、清水の順位は上がると見ている。順位が上がるのにDisるとはこれいかにという気もするが(笑)、まあどの専門家も似たようなコメントが多い中で、杉山氏のようにクセのある論議を披露してくれるくらいの方が、個人的には楽しいと感じる。

 東スポ、ニッカンの予想は、デスクや記者たちの予想であり、全般的に清水についての見方は厳しく、降格予想もある。そうした中で、古地真隆氏が清水を3位に予想してくれているが、この方は清水を担当している記者である。サッカー担当歴は4年だそうだ。「巻き返しを図る清水は大型補強に成功。各ポジションに実力者がそろった。ロティーナ体制でクラブ初のACL出場権を目指す」とコメント。

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 かつてイビチャ・オシムは、「順位予想をしない評論家は、シュートを打たないFWのようなものだ」と述べたことがある。まあ、もちろんそんなことは言っていないが(笑)、最近思うのは、具体的な順位予想を示すのを避けようとする評論家が多いということである。順位予想から逃げて、漠然とした「今季の展望」といった話しかしない連中が多すぎる。それでは面白くないのである。そう考えると、仮に正鵠を射ていなくても、評論家が予想をしてくれるだけで、その勇気を称えるべきだ。なので、当S研では、仮に清水を下位予想したとしても目くじらは立てず、予想を示してくれたすべての有識者にリスペクトを込めてお届けしようと思うわけだ。

 当S研では先日、『サッカーダイジェスト』に掲載された全有識者の順位予想を整理し、清水の順位が高い順にまとめた一覧表をお目にかけた。その後も、様々な媒体で専門家による順位予想が示されるたびに、それを追加する作業を続けてきた。これまでに、『サッカーダイジェスト』に加えて、6名の順位予想を把握したので、本日はそれを新たに追加した一覧表を、上に見るとおり掲載することにする(拡大してご覧ください)。城彰二氏の予想なんて、かなり真に迫っているのではないだろうか。

 さて、今回、新聞『エル・ゴラッソ』の最新号で、毎年恒例のJ1各チームの番記者による順位予想というのが出た。ただし、各チームの番記者20名を全員取り上げると、収拾がつかなくなってしまうので、清水の番記者である田中芳樹氏のみ一覧表に追加することにした。番記者なので、自分の担当チームをひいき目で見たくなる傾向はあるだろうが、必ずしも各チームの番記者が担当チームを熱烈に推しているわけでもない。そうした中で、田中氏は堂々と、清水を優勝予想してくれている。ちなみに、田中氏による今季の得点王予想はチアゴ・サンタナ、注目選手はMF中山克広ということである。

 なお、『エル・ゴラッソ』の全番記者による予想を集計した総合成績では、清水は9位ということになっている。

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 長谷川健太氏が「タイトルは一つ取れば勝手に寄ってくる」といった趣旨のことを述べ、一部で話題になっている。正確には、こちらに見るように、1月4日にFC東京がルヴァンで優勝した後に、「まずは、タイトルを取らないとタイトルが集まってこない。お金と一緒だと思っています。獲るまでは大変ですが、取ったことによって、またほかのタイトルが近寄ってくる。まずひとつ。なんでもよいから国内3大タイトルを獲得したいと思っていました。それがガンバ大阪の時にも最初に獲ったこのカップ戦のタイトルでした。ルヴァンカップをまず最初に獲れたというのは縁があるんだなと感じています」と述べたということである。

 健太氏は、ガンバの時の経験から、タイトルは一つ取れば勝手に寄ってくると認識しているのだろう。ただし、そこには、それとは裏返しの経験がある。清水監督だった時に、タイトルに手が届きそうで、結局届かず、終わってみれば無冠に終わったという苦い経験と、それとは逆にガンバでは芋づる式にタイトルがとれたという成功体験が、一対のものになっているのだろう。まったく、俺たちのクラブを踏み台にしてんじゃねえよ、バカヤロー。

 昨日は、シーズンの到来を告げるゼロックス・スーパーカップが行われ、川崎がガンバに勝利。2点差を追い付かれながら、試合終了間際に小林悠が決勝ゴールを奪って勝ち切り、今年も川崎強しと印象付けた。この勝ち方だって、過去4年ほどでタイトルを取りまくってきた川崎だからこそ、終了間際にあんな形で決勝点が奪えるのだろう。「お金は寂しがり屋だから、お金のあるところに集まってくる」なんて言った人もいたが、ホント、サッカーのタイトルもそうだ。まあ、今の川崎にとってみれば、ゼロックス・スーパーカップで優勝しても、道端で10円拾ったくらいの嬉しさしかないだろうが。

 健太の言葉じゃないけど、まずはカップ戦でタイトルという考え方もアリで、そう考えると、清水も今季のルヴァンを大事にしたいものである。

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 昨日申し上げたとおり、個人的には初めて、単体としてJリーグ選手名鑑を購入してみた。それで、エルゴラッソの選手名鑑には、アプリも付属しており、それをインストールした上で、雑誌に封入されているパスワードを入力すると、モバイル版の選手名鑑を使えるようになる。上は、一例としてヘナトのページを見たものである。紙の雑誌よりもモバイル版の方が見やすい気もするし、常に持ち歩けるので、かなり便利である。

 それで、このモバイル・アプリ版のうたい文句は、「シーズン中の移籍も網羅! 最新情報をアプリで更新!」というものである。シーズン中にも選手の移籍があり、年に一回の紙の情報では古びてしまうところ、それをデジタルで補っているわけだ。

 ただし、ちょっと意地悪かったかもしれないが、一昨日発表された金森選手の鳥栖→福岡の移籍がもう電子版では反映されているのかと思ってチェックしてみたら、まだ鳥栖のままだった(笑)。まあ、数日くらいのタイムラグはしょうがないか。

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 それから、この名鑑を買うと、新聞の『エル・ゴラッソ』電子版1ヵ月分が無料で読めるクーポンもついてくる。ただ、退会するのを忘れると、自動的に課金され始めるようなので、ちと恐ろしい。

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2021J1

 先日、『サッカーダイジェスト』に載った専門家30名のJ1予想を整理してお見せしたが、その中で清水を16位と最も低く予想していたのが松木安太郎氏だった。そして、昨日松木氏の順位予想がネットニュースで配信されたものだから、それを見て反応したサポさんも少なくなかったようである。「サッカー専門家というよりコメディアンだろ」、「地上波で代表戦を居酒屋解説するしか能がないくせに」といったネット書き込みが見られた。

 しかし、皆様、忘れておられないだろうか。実は、当S研がお送りする「2019年評論家リーグ」で、下表に見るように、松木氏がトップになったことがあるのだ(笑)。詳しくは、「2019評論家リーグは衝撃の結末 松木安太郎氏が優勝」というエントリーをご覧いただきたい。だから、「松木氏はインチキで、彼の予想なんか当てにならない」とは、言い切れないのである。

 まあ、とはいえ、2020年に16位だった清水が、監督交代、路線転換、日本代表を含む多くの有望選手獲得を経て、それでも2021年に同じ16位というのは、いくら何でもおざなりな予想だ。たとえば、「清水は堅守構築に定評のあるロティーナに代えたが、年間70失点チームの清水を立て直すのはロティーナをもってしても無理」などと指摘されるのであれば、それはそれで重く受け止めようと思うが、今回松木氏は清水のそうした転換にまったく注意を払わず、昨年までのイメージだけで16位に予想しているように思えてならないのだ。

 今の時点で言えるのは、「いまだに清水を下位予想する評論家がいるくらい、とにかく近年の清水は駄目だった。それを覆すのは、これからの躍進しかない」ということである。

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 『サッカーダイジェスト』に出た有識者30名のJ1順位予想を先日ご紹介したが、今年は例年以上に撹乱要因が多い。コロナがいつ頃落ち着いてくれるか。それとも関連して、ACLはそもそも開催されるのか? 東京五輪はどうなのか? W杯予選はどうなるのか? 以前も申し上げたと思うが、JのチームがACLに出ると国内リーグ戦の勝ち点が5くらい減るダメージを負うと思うのだが、昨シーズンのように変則日程でACLのしわ寄せがさらに大きくなると、勝ち点10くらい減るダメージが生じると思う(もちろん、勝ち進めば進むほどダメージは大きくなる)。だから、2021年のJ1の順位予想も、「ACLがあるケース」と「ACLがないケース」と、2パターン用意した方がいいくらいだろう。

 まあ、個人的な予想としては、ACLは8割方、やるんじゃないかな。それに対し、オリンピックがこの夏に開催される可能性は、4割くらいか。五輪中止が早く決まってくれれば、そこにもリーグ戦の試合を組み込め、楽になるのだが。

 とか何とか、色々言っておりますが、ここで当S研による順位予想をお目にかけることにしたい。1位の清水は例によって客観的な予想というより願望だが、あとは真面目に予想することにする。一応、ACLがある前提。

  1. 清水
  2. 川崎
  3. 鹿島
  4. 名古屋
  5. FC東京
  6. マリノス
  7. 札幌
  8. 広島
  9. ガンバ
  10. 浦和
  11. 大分
  12. 神戸
  13. セレッソ
  14. 横浜FC
  15. 仙台
  16. 鳥栖
  17. 湘南
  18. 福岡
  19. 徳島

 S研予想のポイントは、ガンバ、浦和、セレッソあたりを、世評よりもだいぶ厳しく見ていることである。ガンバは、完成度の割には2020年に上手く行きすぎたので、ACLというハンデを背負うこともあり、2021年は逆に苦戦すると見る。浦和は、柏木事件に見るように、チームとして負のスパイラルに陥りつつあるとしか思えず、新監督の下で新しいサッカーを模索するので、今季の躍進は困難では。セレッソは、やらかしの気配プンプンで、下手をすれば降格までありうるのではないか。神戸も、今年はミキティがモバイルと野球(マー君)に投資を集中せざるを得ないので、サッカーがお留守になっており、厳しい戦いに。横浜FC、仙台などは、監督力でどうにか残留か。徳島は、ロドリゲス続投だったら面白かったのだが、監督交代の上に新指揮官が合流できないとなれば、やはり厳しかろう。以上、お粗末でした。

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 昨日の話の続きである。『サッカーダイジェスト』のJ1順位予想では、ある人があるチームを1位に予想したら20ポイント、2位に予想したら19ポイント、・・・20位に予想したら1ポイントという具合にポイントを付け、それを集計し、総合順位を弾き出している。その結果、川崎、鹿島、東京と続き、清水は9位ということになっていた。

 それで、当S研ブログ独自で、上のような表を作ってみた。各チームについての予想が、どのくらいの範囲に散らばっているかを見たものである。たとえば、総合順位1位の川崎で言えば、1位に推したのが11人、2位にしたのが12人、3位にしたのが7人だったということを意味している。恐ろしいことに、川崎は30名の有識者全員が、ACL圏には必ず入るだろうと予想したわけである。

 総合順位で9位になった清水は、7位広島、8位浦和、10位セレッソ、11位柏、12位神戸、13位札幌あたりとレンジがかぶっており、中位で競い合う形である。ただ、広島、浦和、セレッソ、柏あたりについてはACL予想もあるのに、清水は4位予想が最高というのは、近年の実績のなさゆえか。

 他方、面白いのは札幌についての予想であり、見事に全員が7位から14位の狭い範囲に集中している。「ミシャ札幌が良いサッカーをすることは間違いなく、降格といったことはありえないが、上位進出するには決め手に欠ける」というコンセンサスが、専門家の間でできているわけだ。それに比べれば、同じ中位でも、清水は最高が4位、最低が16位であり、どちらに転ぶか分からないという面白みはある。

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2021J1

 昨日申し上げたとおり、『サッカーダイジェスト』の最新号に、有識者の皆さんによるJ1の順位予想が出ていた。総勢30名による予想であり、有名人もいれば、ほとんど名前が知られていないような人もいるが、無名の人は「本誌・WEB編集部」のスタッフということである。

 そんなわけで、全30名による予想を、清水の順位が高い順に並び替え、上のように整理してみた。よかったら拡大してご覧ください。清水についての予想は、ACLも(3枠だとしたら)、降格もなく、概ね中位に収まると見られている。清水を降格候補に挙げる人が一人もいなかったのは、久方ぶりではないだろうか。また、多くの論者が、ロティーナ清水に注目し言及してくれているのも、嬉しいことである。

 ただ、清水についての順位予想を見ると、実はかなり二分されていると言えそうである。一番高く4位に予想してくれた広島さんという人は、仙台を6位にしたり横浜FCを9位にしたりと、予想にメリハリを付けるのが好きな人と思われ、穴馬を狙うような感じで清水を4位にしていると思うので、ちょっと例外的なのかなという気がする。清水が固まって分布しているのは、まず6位から9位のレンジであり、そこに15人が集中している。10位と11位の予想は1人ずつしかおらず、次に固まって分布しているのは12位から14位のレンジであり、そこに10人が固まっている。ロティーナ就任と新戦力獲得で、去年よりは上向くと見られているが、「躍進」できるかという点では意見が分かれているといったところだろう。まあ、中位はちょっとのことで順位が大きく動くし、既存のイメージに引きずられて、予想があまり芳しくないのは、仕方がないことである。

 なお、蛇足ながら、今回の『サッカーダイジェスト』にはJ2の順位予想も出ているが、J2の予想ではジュビロ磐田がトップになっている(笑)。

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 ほとんど、エクセル作図教室の観を呈してきたが、2020シーズンにおけるJ1リーグ戦の各チーム1試合平均得点・失点を示したこんなグラフを作成してみたので、お目にかけたい。それにしても2020年の川崎は凄かった。清水の失点も逆の意味で凄かった。

 さて、2020シーズンの清水は、1試合当たりの得点が1.41、失点が2.06。会見で権田あたりも述べていたように、今季に向けては、1試合平均1失点以下を目標に守備を構築していきたいものである。もっとも、2020年に平均1失点以下だったのは2チームしかなかったわけで、容易な目標ではない。現実的には、2020年のセレッソおよび広島のように(ともに1.09)、1.2以下だったら、及第点だろう。

 2020年を残留争い相当の戦績で終えた清水が、2021年に上位争いができるかは、分からない。だが、2020年に最多失点だった清水が、2021年に最小失点を争うくらいになったとしたら、それだけでもとてつもない改革の成就である。

 はっきり言って、清水の場合、失点さえ減らせば、自ずと勝利、勝ち点は付いてくるのではないかと思っている。チームとしての攻撃の形をどれくらい構築できるかはまだ分からないけど、カルリとサンタナだけでも、放っておいてもそこそこ点はとるだろう。我々サポも、仮に開幕当初は連戦連勝とは行かなくても、失点が着実に減っていたら、チーム作りは順調に進んでいると信じ、暖かく応援しよう。

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 2016年に清水がJ2で2位に入り、自動昇格を決めた時に、一緒にJ1に復帰したのが、コンサドーレ札幌(J2優勝)とセレッソ大阪(プレーオフ勝利)だった。これは以前も書いたことがあるが、その後この3チームは、いずれもJ1に定着している。一緒にJ2からJ1に挙がった2チームなり3チームが、その後も数年間も揃ってJ1に定着するというのは、極めて珍しいケースである。おそらくJリーグでは初のことであり、今後も100年は破られない記録なのではないか。普通は、昇格チームというのは、翌年の降格候補の筆頭であり、特にJリーグではプレーオフによる昇格チームは翌年に降格するのがお決まりのパターンだった。それだけ、2016年の昇格争いはレベルが高く、本来であればJ1を戦う体力のあるチームが揃っていたということだろう。

 ただし、このように「花の2016年J1再昇格決定トリオ」とでも呼ぶべき清水、札幌、セレッソであるが、2017年以降のJ1における成績では、明暗が分かれている。この3チームの中では、清水が常に一番下であり、2018年のプチ躍進を除けば、毎年降格危機に直面している。一方、札幌は中位を確保し、2018年には4位躍進もあった。セレッソはずっと一桁順位である。カップ戦についても然りであり、セレッソは2017年にルヴァンと天皇杯を戴冠、札幌はタイトルこそないが2019年にルヴァン決勝で死闘を繰り広げたことは記憶に新しい。清水だけが、カップ戦のタイトルにすら絡めていないということになる。てか、こうやって見ると、セレッソってロティーナが来る前から強かったのね(笑)。

 我々は、単にJ1に復帰するだけでなく、復帰した後が大事だということを、思い知った。でも、2021年は、いよいよ、トリオの中で、清水が輝く年である。セレッソさんが、自爆テロよろしく、ロティーナを解放してくれたので、我々は名将をありがたく頂戴し、戦力を整え、躍進あるのみだ。セレッソさん、札幌さん、これからも3人仲良く生き残っていきましょうね(いつの間にか上から目線になっている)。

 PS ちなみに、下に見るように、倍返し社長の本が出るみたい。

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 昨日、2021シーズンのJ1、ルヴァンの日程が発表になった。大前提として申し上げれば、このコロナ禍、開催できること自体が有難いし、関係者の尽力には心から感謝はしたい。しかし、日程全体を眺めてみて、もっと工夫の余地があったはずだと、考えざるをえない。

 言うまでもなく、2021シーズンの最大のポイントは、東京五輪による中断である。今回発表された日程によれば、清水の場合、7月11日(日)のアウェー徳島戦で中断に入り、8月9日(月)のホーム・マリノス戦で再開することになっている。28日間、4週間の中断である。

 しかし、東京五輪の開催が無理だというのは、もう天下周知の現実であり、あとはいつどのような形でそれが発表されるかというだけの問題である。昨日発表された日程によれば、くだんの4週間には、リーグ戦だけでなく、ルヴァンカップも(決勝T含め)一切行われないことになっている。我々はこの夏の4週間を、確実に持て余すことになるのだ。他方、この4週間を空けるために、3月、4月、5月が異常な過密日程になっている。開幕直後に試合を詰め込み、いきなり故障者が出ることが心配だし、それにこの春の時期はまだコロナ対策が厳格に施行されているだろうから、入場の制限も厳しそうである。今回Jリーグが、「とにかく春にたくさん試合をこなしてしまおう」という日程を拙速に発表したことは、賢いやり方とは思えない。

 むしろ、差し当たり春くらいまでの日程を発表して、夏以降の日程は後日発表することとし、五輪中止の正式決定を受け(←これはそんなに遠い出来事ではないはず)、夏以降のスケジュールを組むべきだったのではないか。

 J1は、2月末に開幕し、12月頭に閉幕するとしても、その間に41回も週末があるのだ。それに、試合を組み入れられそうなミッドウィークの祝日も、5回もある。もちろん、ルヴァン決勝や、代表週間で、何回かの週末は使えないにしても、五輪期間さえ無駄に空けなければ、平日ナイトゲームをほぼ回避して、お休みの日だけで日程を組めたはずなのだ。もちろん、今の時点でJリーグが「五輪期間が空くこと」を前提とした動きができないのは理解できるが、何度も言うように五輪中止の発表は時間の問題であり、その活用の余地を残すべきだった。それで、もし万が一、五輪が開催されたら、むしろ秋に試合を詰め込めばよかっただろう。その頃にはワクチン接種の普及でコロナもある程度落ち着いて、入場制限をしなくていいだろうし。

 なお、6月前半、9月上旬、10月上旬にもJ1の短い中断があるが、それは代表戦が行われる国際マッチデーだろう。ルヴァンカップの決勝トーナメントは、それに合わせて行われる。ルヴァンのグループステージを突破できないと、我々がヒマな期間がさらに増えてしまうので、今年はルヴァンでもマジで頑張ってほしい。

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 2021シーズン、清水のチームは上々に立ち上がったが、相変わらず不安のタネはコロナである。静岡で変異種のウイルス患者3名が見付かったということで、昨日19日には、川勝平太知事が、県独自の感染拡大緊急警報発令を発表する事態となった。

 個人的意見を言わせていただければ、静岡の皆さんは、こういうニュースでパニクっては駄目である。変異種というのは、感染しやすいだけで、毒性が強いわけではない。これまで同様、感染防止に万全を期しながら、過ごすだけのことである。言うまでもなく、感染者のことを詮索するとか、差別するなんてのは、もってのほかだ。

 とはいえ、地域の支援を得ながら活動しているサッカークラブは、世間一般の理解を得ながらやっていかざるをえないわけで、より慎重になるところはあるだろう。直近の予定では、23日(土)の必勝祈願は一般人の見学は不可ということはすでに発表されている。それに続く出陣式は、今のところ感染予防を徹底し規模を縮小しながらも開催ということになっているが、県独自の感染拡大緊急警報発令が出てしまった以上、果たしてどうだろうか? もしかしたら、サポの参加は無しで、完全リモートという方針転換があるかもしれない。もちろん、三保のトレーニングは非公開だし、鹿児島キャンプも見学自粛が要請されている。開幕前にサポが選手と触れ合える機会は、ますます遠のいている。

 まあ、仮に我々が出陣式に直に出席できなくても、このご時世では、我慢せざるをえない。問題は、2月下旬の開幕が予定通りできるか、そして観客を入れることができるか、上限はどれくらいになるか、制限がいつまで続くかだろう。影響が最小限で済んでくれることを、祈るばかりだ。

 ちなみに、選手のワクチン接種なんてのは、どうなるのだろうかというのも気になる。

 他方、今の時点で、2021年8月に東京五輪が予定通り開催できるなどと思っている人は、誰もいないだろう。ということは、7~8月頃にJリーグを中断する必要はなくなり、その分日程には余裕が生まれるかな(Jリーグから先の予定がなかなか発表されないのも、そのあたりを見極めようとしている気がする)。五輪が中止になったら、出場を目指していた立田には気の毒な話だが(てか、そもそも落選っぽいが)。

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2020J1

 当S研独自の企画として、「評論家リーグ」というのがある。要は、評論家の先生方が開幕前に示していた順位予想を、リーグ戦終了後に答え合わせし、順位付けるという意地悪な企画である。その際に、ただ単に予想が何個当たったかといった単純なことではなく、順位に応じて加重すること、順位が的中しなくても惜しさに応じて加点することがS研方式の特徴である。レギュレーションにつき詳しくはこちらをご覧いただきたい。

 それで、コロナ禍に揺れた2020シーズンもどうにか無事終わったので、満を持して2020評論家リーグの結果発表と行きたいところなのだが。実は、上述のように複雑なレギュレーションであり、手作業で計算をするので、ものすごく面倒なのである。目下、多忙につき、その作業ができないので、今回は申し訳ないが、評論家先生方の2020年の予想と、最終結果を照らし合わせ、しみじみと眺めることだけでご容赦いただきたい。そのうち、時間ができたら集計してみたいと思うが、どうなるかは不明。

 そんなわけで、2020シーズンにつき、先生方の事前の予想と結果を対比して示したのが上表である(クリック・タップして拡大しご覧ください)。全体として、大きな影響を与えたのがACLだった。所長は個人的に、「ACLに出場するとJ1での勝ち点が5くらい減る」という説を唱えているのだが、過密・変則日程になった2020年は下手をしたら「ACLに出場するとJ1での勝ち点が10くらい減る」というシーズンだったかもしれない。だから、横浜Fマリノスや神戸などはJ1で中位以下に沈んだし、FC東京もACLさえなければ余裕で2位にはなっただろう。まあ、川崎はACLがあろうとなかろうと優勝したとは思うが、ガンバ大阪、名古屋、鹿島あたりは完全にACL組が沈んだことで相対的に順位が上がったという形だろう。

 所長の予想は、1位の清水は「願望」だったが、それ以外は真面目に予想したつもりである。上述のACLのある・なしによる明暗を除けば、今回はそんなに酷い予想でもなかったかな。

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 2020年のJリーグは、途中まで、清水・湘南・仙台の「ビリッケツトリオ」だけが突出して弱く、他方で上位では川崎が独走し、「上と下の格差が大きいリーグ」になったかと思われた。しかし、終盤に下位3チームが猛烈に巻き返し、終わってみれば、下位3チームもまあまあ普通の勝ち点でフィニッシュした(自分たちが納得できるかは別として)。

 そのあたりを確認するために、上のようなグラフを作ってみた。J1が18チームになった2005年以降、それぞれの順位のチームが、どれだけの勝ち点を積んだかを見たものである。なお、2016年にはチャンピオンシップがあったので、勝ち点では3位に過ぎなかった鹿島が1位になるという逆転現象が起きている。

 グラフを見て、やはり目立つのは、2020年の1位、川崎の勝ち点が燦然と光り輝くということである。もちろん、史上最高の数字であり、2位との差も史上最大だったらしい。過去3年ほど、優勝チームは、2位以下に大きな差をつけており、文句なしの優勝となっている。

 しかし、過去3年間、2位以下が、かなりの団子状態だ。DAZNマネーの流入で、貧富の格差および戦力差が大きくなると思われ、確かに優勝チームの強さは突出していたが、2位以下は以前にも増して力の差がなくなってきている。

 特に、近年、下位が混戦になる傾向が強まっている。かつては、18位、17位のチームは悲惨な勝敗を記録し、もう夏頃には残留が絶望的だった。特に、J2のプレーオフを勝ち上がってJ1に昇格してきたようなチームは、J1では手も足も出ないというのがお決まりのパターンだった。しかし、ここ数年は、そうした突出して弱いチームが見当たらない。2020年のビリッケツトリオも、最終的にはそこそこ帳尻を合わせた。

 さあ、来シーズンはどうなることやら。

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