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 清水は昨年秋田に1分・1敗で勝てなかったわけだけど、その両方とも、乾がいなかったらしい。だから昨年、清水が秋田に相性が悪かったのか、それとも単に乾先生がいなくて攻撃の創造性が低下したのかは、微妙なところである。

 そんなわけで、今年は乾先生有りの比較対照実験ができるかと思っていたのだけど、まさかの前半6分での負傷交代。バイタルエリアで交錯した時に傷めたのだろうか。試合後、サンダル履きではあったが、それほどひどく足を引きずる様子もなく、場内一周に参加していたので、重症ではないと祈りたいところである。

 いずれにしても、攻撃で違いを作る乾がいなくなったことで、メリハリのある攻撃はあまり期待できない試合になってしまった。

 ただ、その分、カルリーニョスが攻撃のアクセントにはなっていた。カルリは今季プレーがあまり冴えていない印象だったのだが、前節の得点で吹っ切れたのか、今回の秋田戦も引き続き生き生きプレーしており、サイドチェンジなど、彼のところから良い流れになったことは何度かあった。そして、カルリが中央に送ったクロスが、ポストに当たって跳ね返ったところを、北川が上手く合わせて、虎の子の1点を奪う。もっとも、あれは明らかにジェラのポジションがオフサイドであり、VARのあるJ1ならゴールが取り消されたのではないだろうか。

 右SBの吉田がほぼ守備専門なので、良いタイミングで右サイドに出ても、ブレーキがかかり、そこから何も産まれない。攻撃は左サイドだけの片肺飛行になっている。左の山原の位置が高く、右の吉田が低いので、3バックのように見えることもある。

 今季の清水、タイトにはなったが、なんだかラグビーの肉弾戦を見ているような印象も、無きにしも非ず。とかなんとか言ってるが、去年は7節までで勝ち点5、今年は6節までで勝ち点15であり、その差がすべてだ。


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