ロティーナは、ボールを持ってゲームをコントロールする、ボールを持っている状態が一番良い守備、といったコンセプトを掲げていたはずである。これは決してロティーナをDisるわけではないのだが、そのコンセプトは完全に失敗に終わった。

 以下に見るのは、清水の2021リーグ戦の戦績を、支配率が高かった順に並べたものである。まず、上位19試合。

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 次に、下位19試合。

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 そもそも、38試合も戦って、清水の支配率が50%を上回った試合は、7試合しかなかった。そして、その結果は0勝・2分・5敗である。近年の清水は、支配率が低い方が良い結果が出る傾向があったが、結局2021年もまったく同じだったのである。運良くカンターやセットプレーで点がとれ、後はずっと相手に殴られながら、どうにか逃げ切った時だけ勝てる。ロティーナをもってしても、そんな体質は改善されず、むしろ極端になったと言わざるを得ない。

 もっとも、セレッソ時代のロティーナ監督の戦績を見ると、セレッソの時も、支配率が低い方が、勝率は良かった。ただし、ロティーナ・セレッソは、支配率が50%を上回る試合も多くあり、そして支配しながら勝つということもできていた。それが、清水の場合は、支配率50%を切らないと勝てないというチームになってしまった。ロティーナはもちろん良い監督だと今でも思うが、つくづく、清水の状況や人材には合っていなかったのだろうなと思わされる。

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