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 個人的な日課として、相変わらず、残留ライバルチームの試合を中心に、J1の試合を1日1試合ずつ観る生活を続けている。残留ライバルたちの前節の試合はすべて観終わったが、清水にとって前節はなかなか良い節だった。下位で勝ち点3をとったのが清水だけだったので。

 ただ、ちょっと残念だったのは、湘南VS福岡戦が、試合終了間際まで湘南が負けていたのに、ラストプレーで湘南が同点弾を決め、引き分けになってしまったことである。あのまま湘南が負けてくれれば、清水と勝ち点3差がついたはずだったのに、惜しいことをした。

 それで、湘南VS福岡戦を観ていて、印象的だったのは、終盤の福岡の戦い方が、清水のそれとそっくりだったことである。つまり、相手に押し込まれながら、何とかブロックを組んでしのぎ、虎の子の1点を守り切ろうとするやり方である。最後の方は、クリア一辺倒で、なるべく遠くにボールを蹴り出すことに終始し、自分たちで繋ぐことなどは完全に放棄するという戦い方だ。しかし、最後の最後で守備が決壊し、結局勝ち点を落とすという、今季の清水に何度もあったパターンを、この試合で福岡は演じていた。残念ながら、今の清水よりも、福岡の方がはるかに完成度の高い好チームだが、似通ったところもあるなと、思わず苦笑いした。

 まあ、それもそのはずで、上のグラフに見る通り、福岡は現時点でJ1で最も支配率が低いチームだ。そして、下から2番目が清水。似通った現象が起きるのも、当然である。

 清水が、支配率の低い試合でしか勝てないのとは対照的に、福岡は支配率が高い試合でも低い試合でも勝ち星を挙げている。そういう違いはあるが、「高支配率ゆえに勝てているわけではない」という点で、両チームは共通している。

 清水VS仙台戦も、低支配率チーム同士の対戦だった。そして、案の定、支配率が48.8%と低かった清水の方が勝利した。ちなみに、今季清水が勝利した試合の中では、最も高い支配率(!)であり、いかにも持てないチーム同士の戦いという気がする。

 名古屋やFC東京あたりが、「低支配率、上等」と割り切っているのに対し、ロティーナ清水の場合はあくまでも、「持ちたいのに持てない」、「皮肉にも支配率が低い試合の方が結果が良い」状態だと思う。

 清水が何度も痛い目に遭い、湘南VS福岡戦でも裏付けられたように、ボールを持てないチームというのは、防戦一方になり、最終的に痛恨の失点を食らうリスクと常に隣り合わせなのである。

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