東京ヴェルディの永井秀樹監督の退任が、物議を醸している。表向きは成績不振を理由に辞任したが、実際にはパワハラが発覚し監督を続けられなくなった形だ。当然、事態が明るみに出る上では、内部告発があったはずであり、今般、上掲YouTubeのようにその音声も流出した。

 若い方はご存知ないかもしれないが、永井秀樹という人は、初期のエスパルスを彩ったレジェンドである。元々はヴェルディで活躍していたタレントだったが、当時のヴェルディは実力者がひしめいていたので余剰になったのか、あと一歩タイトルに手の届いていなかった清水が、切り札として獲得した。清水が1996年に初めてナビスコカップをとることができたのには、永井の力がかなり大きかった。

 当時の永井は、パワハラのイメージとは程遠い、チャラ男だった。ナビスコという初タイトルをとり、澤登などは嬉し涙を流していたわけだが、永井は「いや~、ノボリがウソ泣きしてるんでビックリしました」なんてコメントするほど、おちゃらけた選手だった。

 スポ根とはまったく真逆のように思えた永井だったのに、なんでこんな酷いパワハラ事件を起こしてしまったのか? 湘南の教訓もあったというのに。清水に在籍したのは四半世紀も前のごく短期間だったとはいえ、間違いなく功労者なので、残念でならない。

 J1復帰後の我が清水は、頻繁に監督が代わったが、どれも人格者であり、パワハラなどとても想像できないような人たちである。成績はパッとしないが、そういう不祥事と無縁であることは、少しだけ誇っていい。

 もちろん、現在のロティーナ監督もパワハラなどということはとても考えられない温厚な人物である。しかし、ある選手のプレーがお眼鏡に適わなければ、怒鳴りつけるでもなく、冷酷に「戦力外」という判断を下すだろう。ある意味でパワハラ以上に厳しい世界がそこにはある。

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