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 今季の清水は、引き分けがやたら多いシーズンとなっている。目下のところ、リーグ戦の引き分け数は11。これは、広島の12に次いで2番目に多い数字である。

 ただし、引き分けの内容が変わってきている。シーズン当初は、せっかく清水がリードしていたのに、試合の最後の方で追い付かれるというパターンに終始していた。それが最近は、清水が同点に追い付いて引き分けに持ち込むというパターンに変わってきたのだ。

 そのあたりを、上の表に整理してみた。せっかくなので、リーグ戦だけでなく、ルヴァンカップとエリートリーグの引き分け試合も入れてみた。追い付かれてのドローを赤、追い付いてのドローを青で表しており、様相が一変していることがお分かりいただけるだろう。

 こうやって見ると、一見ポジティブなのだが、これで安心、清水は良い変貌を遂げつつあるなどと、ぬか喜びしない方がいい。

 第1に、最近の清水は、あまりにも簡単に敵に先制点を与え過ぎである。だから、「苦労して追い付いて引き分け」という試合も結果的に増えているのだ。

 第2に、清水は、追い付くのが精一杯で、そこからさらにギアを上げて、勝ちに持ち込むということがまったくできていない。上の表を見ていただければ、各試合の様子が思い出されると思うが、いずれの試合も、追い付いたまではいいが、そこから先のパワーは残っておらず、試合終盤には逆に敵の攻勢にさらされる展開だった(清水が追い付いた後も攻め続けたのはアウェー横浜FC戦くらいか)。

 今季ここまで、清水はあまりにも多くの勝ち点を失い過ぎた。確かに、劣勢の試合でドローに持ち込むのは貴重だが、それで安堵している時期はもう過ぎ去った。これからは、貪欲に勝ち点3を狙いに行かなければ駄目である。

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