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 個人的な印象では、ロティーナ監督の試合終了後のコメントは、通り一遍の話が多く、あまり面白くないというイメージがある。しかし、川崎戦後のコメントでは、珍しく具体的な話をしていて、おや?と思った。

 (CB井林の評価を訊かれて)全体的なパフォーマンスは良かったと思う。ビルドアップで期待していたように貢献してくれていたし、ディフェンスも良かったと思う。ただ、1失点目は体を使うのが上手い選手に対して、無理にインターセプトに行って入れ替わられた。これは修正していく必要があると思う。私は常にインターセプトを狙うセンターバックは好きではない。というのは、相手に抜くチャンスを与えてしまうから。

 シーズン前から、ロティーナは、ディフェンダーが持ち場を離れてむやみにインターセプトを狙いに行くようなプレーは好まないと、話には聞いていたが、本人の口からはっきりとそのような発言がなされ、なるほど、やっぱりそうだったのかと思ったわけである。

 ただ、問題の川崎戦の1失点目、井林はインターセプトを狙っていたのだろうか? ちょっと前に出たところ、ダミアンに後ろをとられてブロックされ、結果的にダミアンのペナ侵入を許した、といった感じに見えたのだが、どうだろうか? まあ、いずれにしても、そこからほころびが生じて、失点してしまったのは事実だ。ロティーナ戦術を知る男という触れ込みで加入した井林が、監督の意に沿わないプレーをしてしまい、敗因になったのだとしたら、ちぐはぐなことだ。

 センターバックがむやみに敵に食いつくのは正しくないというロティーナ哲学からすれば、徳島戦の2失点目は、どうだったのだろうか? あの場面は、立田が前に食いついた結果として中央の守備が手薄になり、やられてしまった。以前からよく見る光景ではあるけれど。

 今季の清水では、4バックと仮定すると、2人のCBのうち、鈴木義宜が絶対的な軸であり、ヴァウドか立田のどちらかが義宜の相棒を務めるという状態が続いていた。開幕から第8節くらいまではヴァウドが優勢だったが、第10節で立田がレギュラーを奪い返し、第15節で再びヴァウドが先発の座を奪還、しかしルヴァン・プレーオフで義宜が大怪我をしてしまったことで、否応なしにヴァウド・立田のコンビとなっていた。

 そして、ロティーナと相性が良いはずの井林が加入し、CBのレギュラーに割って入る可能性があるだろうなと思っていたが、個人的には井林+ヴァウドになるのかな?と思っていた。言い換えれば、ロティーナ監督の中では、立田よりもヴァウドの信頼度の方が高いのではないかと思っていたわけである。

 しかし、川崎戦で監督が起用したのは、井林と立田のコンビ。ヴァウドより立田のパフォーマンスが現状高いという判断なのか、ヴァウドのコンディションの問題か、井林との相性を考慮したのか、そのあたりは分からない。今後どうなっていくかも、まだ良く分からない。

 川崎戦で井林は、位置取り、サポート、パス出しなどで、良いセンスは見せてくれたと思う。ただ、ロティーナ監督の言うように、1失点目の原因を作ってしまったのだとしたら、もしかしたら信頼が低下してしまったかもしれない。

 原が右SBとしてあまりにも効いているので、原をその位置から動かしたくはないが、もしもヴァウドや立田がピリっとしないようだと、やはり原をCBで使うかということになるかもしれない(特にエウシーニョが復帰したあかつきには)。もちろん、原を含めた3CBも、引き続き有力なオプションだ。

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