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 まあ、上位の名古屋が相手なので、負けること自体は、ある程度仕方がないかもしれない。それにしても、負け方ってものがある。我々が目にしたのは、ずいぶんと絶望的な負け方だった。敵に圧倒的な力の差を見せ付けられ、戦術・技術・決定力・集中力と、すべての面で上回られた。現象としては、敵のマテウス一人にやられた格好ではあるが、チーム全体でお膳立てして「武器」を活かすということからして、両軍には雲泥の差があった。

 この試合、清水サポが一番沸いたのは、0:1で負けている状況で、GK権田が大声で、「勝てるよ」とイレブンを鼓舞した場面だっただろう。負傷で試合が中断し、静寂の中だったので、それを聞いてスタジアム全体が拍手喝采に包まれた。もしかしたら、これで流れが変わるかもしれないと期待させた。しかし、その守護神自身、すっかり神通力を失い、その後も失点を重ねたのだった。

 それにしても、困ったものだ。現在の成績は、完全に降格相当で、同程度のガンバなどはすでに宮本監督の解任に踏み切っているし、清水も2019年に同じくらいの成績でヨンソン監督を切っている。しかし、今季の清水は三顧の礼で迎え入れたロティーナ監督を、よほどのことがない限り、解任はできないだろう。

 それに、普通こういう時は、「まずは守備の立て直しから」ということで再建をするものだが、我が軍の場合はそもそも守備組織の構築に定評のあるロティーナが指揮をしているわけで、一体どう舵を切ればいいのか? 指揮官交代の道筋など、まったく描けない。名古屋戦で終始響いていたのは、平岡コーチの甲高い声だったが。。。

 結局、ロティーナに託し、やっていくしかないわけだが、ある程度時間がかかることは覚悟していたにせよ、それにしても結果がまったく出ない。いや、むしろ開幕戦の頃より劣化しているような。。。

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