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 清水の場合、監督が代わっても、選手が入れ替わっても、不思議と改善されないのが、スローインである。たとえば、ボールがタッチを割った時に、「ヘイ、マイボール」などと必死にアピールするのは当然だが、清水の場合は、スローインが下手なので、自分たちが投げ入れても、結局相手に奪われるので、あまり意味がなかったりする。それどころか、マイボールのスローインを相手に変な形で奪われ、カウンターを浴びて失点したことが、2020シーズンにもあった。

 今般の高校サッカー選手権で、ロングスローの是非というのが話題になった。しかし、プロの世界や、増してや代表レベルでは、ロングスローを多用してもあまり効果はないだろうというのが、一般的な見方である。ロングスローというのは、言わば、ハプニング期待のプレーだろう。高校生レベルではミスが多いから、ハプニングで得点が生まれる可能性が高いけれど、プロは守備が堅いから、そうは行かない。清水は、二見が2019年に何度か奇跡を起こしたが、普通プロのチームは「ロングスロー対策」などやらないから、そうした中で稀に試みられるから時に効果を生むだけであって、もしもJリーグでロングスローからの得点が多発するようになったら、各チーム対策を練って、すぐにブームは下火になるのではないか。

 やはり、プロのレベルでは、ハプニング期待ではなく、確実に繋いだ方が得点の確率が上がるのだろう。そもそも、コーナーにしたって、プロの強いチームになると、ショートコーナーで繋いだりするわけだし。川崎がロングスローをする場面など、想像もできない。

 ただ、敵陣でスローインになった場合に、全部ではないにしても、1試合に2~3回くらいロングスローを投げてみるのは、相手の混乱を誘発し、効果的かもしれない。また、今般の高校サッカーでは、自陣から、距離を稼ぐために、ロングスローを投げるケースも見られた。ロングスローだから、五分五分の競り合いにはなるが、2020年に清水が確か鹿島相手に喫したように、自陣で下手に繋ごうとしてスローインを奪われてショートカウンターを食らうくらいだったら、ロングスローで距離を稼いだ方がマシかもしれない。

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