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 ロティーナ監督が来てくれて、個人的にありがたいと思う点は、彼ならば不毛な論争が起きないだろうという点だ。清水が、Jリーグで確かな実績を残した、定評ある名将を招聘するのは、実はこれが初めてではないだろうか。これまでの清水では、特に外国人監督の下で成績が振るわなかった時に、サポの間で、「監督が悪い」、「いや、選手が悪い」という不毛な論争が起きるのが、お決まりのパターンだった。その点、仮に2021シーズンに清水の成績が思うように伸びなくても、「ロティーナが悪い」という話にはならないだろう。監督自身には手腕があるが、選手がそれを具現化できていない、あるいは構築に時間がかかっているだけであることは、明白である。だから、「ロティーナの下でブレずにチーム作りに邁進すればいい」というコンセンサスが維持されるはずだ。さようなら、清水名物の、不毛な論争。

 個人的には、一つ反省している点がある。約2年前の2018年12月、名波氏の磐田と、ロティーナのヴェルディの間で、J1参入プレーオフが戦われ、磐田が勝ってJ1残留を決めたことがあった。うろ覚えだが、確かその時、名波氏が言ったんだったか、ヴェルディは攻撃に転じた時に余計なひと手間をかけるので、磐田としては守備の対応がしやすかったというような話が語られたと思う。だから所長としては、ロティーナがセレッソの監督になった時に、「J2規格の遅いサッカー」しかできないのではないかなどと考え、ロティーナがJ1でも好結果を残すことを予想できなかったのである。我ながら見る目がなかったとしか言いようがない。

 そんな反省も込めて、ちょっと動画で予習してみようではないか。まず、下に見るのは、「蹴球メガネーズ」の一人、北條聡氏によるロティーナ・セレッソについての解説である。

 次の動画は、ロティーナの代表的なウォッチャーの一人であるKENTA氏による解説。しかし、これを観ると、「清水は、2020シーズンの最後の最後になって、ようやくハードワークという武器を手に入れたけど、2021シーズンは、また全然違う課題に挑戦しなければいけないんだな」と、気が遠くなってしまう。

 最後に、清水と縁が深い戸田和幸氏は、実はロティーナ信者である。本人がロティーナ・セレッソとの関係を語った動画を見てみよう。こういう関係性があるので、一部では、「戸田氏の入閣もあるのではないか」などと注目もされていたわけだ。まあ、実際には入閣はなさそうだが、今後、戸田氏と清水の関係がどうなっていくのかも気になるところだ。

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