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 アウェー鹿島戦は0:2で完敗。先制点が大きく物を言う鹿島相手に、最初の10分ちょっとで勝負を決められてしまった。「しゃべることすべてが的外れ」という八塚氏の実況の弊害とも相まって、清水サポにとってはストレスばかりが溜まる90分だった。

 シーズンも残り3試合というこの期に及んで、今さら選手のテストもターンオーバーもないだろう。普通は、ひたすらベストメンバーを組んで、結果を求めるだけである。しかし、この試合で平岡監督はJ1出場経験がそれほど豊富とは言えない成岡、鈴木、宮本らを先発起用した。もちろん、カルリーニョスが怪我をしたとか、竹内あたりも疲労困憊といった事情は分かる。ただ、金子、中村、後藤、河井など、より経験値の高い選手よりも、若手を優先した理由は何だったのか? これは批判ではなく、純粋に監督の真意を知りたいものである。

 監督が戦前に述べていたように、本当に調子の良い選手を単純に起用したのか。来季(自らの本格政権)を見据え、若手に経験を積ませたかったのか。あるいは、来たる水曜日の仙台戦に照準を合わせ、この鹿島戦はメンバーを落としたのか。おそらく、色んな要因が絡んでのこととは思うが、本当のところはどうだったのか、興味がある。

 この鹿島戦で勝ち点をとるという観点だけで言えば、明らかに選手起用は失敗だった。バタバタしていた宮本に、相変わらず判断や視野に課題があった鈴木に、サイドで孤立して何もできなかった成岡。サポさんによっては、「若手にそんな厳しいことを言うな。成岡君なんかはまだ高校生だぞ」とおっしゃる方もおられるかもしれないが、プロのチームでプレーしている以上は言い訳できないし、何より本人たちが「若手だから」などという甘えた考えを持っていないはずで、若さゆえに彼らをかばうのは彼らにかえって失礼である。こう言っては何だが、鹿島であれば絶対にそんな甘さはないと思う。

 特に、2失点目に直結した宮本が競り合いで負けたプレー、あれは本当に痛かった。デュエルに勝ってボールを奪えないまでも、ファウルしてでも絶対に止めるべき場面だった。本人はその重大さに気付いているだろうか? 気付いて成長してくれるなら、この苦い敗戦も、長い目で見て、甘受しないでもないが。

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