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 そんなわけで、昨日清水エスパルスは、ピーター・クラモフスキー監督および側近コーチとの契約解除と、平岡宏章新監督就任を発表した。およそプロの(しかもトップカテゴリーの)チームとは思えない内容と結果が続き、常識的に言って解任が妥当だし、当S研ブログでは9月くらいから解任やむなしという論陣を張っていたので、個人的には今回の決定を支持する。しかし、以下のような疑問がある。

 第1に、なぜこのタイミングだったのかという疑問である。ピーター清水がまったく上向く気配なしというのは、少なくとも9月くらいには明白になっていたことであり、連戦続きで監督交代が難しかったにせよ、なぜ鳥栖戦から柏戦までほぼ2週間空くタイミングを使わなかったのか。そして、中2日という短いインターバルで次の試合が来るこのタイミングになってしまったのか。さらに言えば、柏戦は、心躍るような試合では決してなかったが、ピーター清水の第二形態と言おうか、新しい一面を見せ、アウェーで難敵・柏相手に勝ち点1を持ち帰ったことは事実である。2失点、3失点続きでも解任しなかったのに、スコアレスドローの直後に解任というのは、やや辻褄が合わない。

 第2に、なぜ平岡さんなのだろうか? 確かに、所長もポスト・クラモフスキーのシナリオについてあれこれ考える中で、現実的には資金的観点からも内部昇格だろうと考え、候補の一人として、頭の片隅に平岡さんの存在もあった。しかし、大熊GMの監督代行兼任や、篠田さんの再登板の方が現実味があるように思われ、平岡さんという発表には虚を衝かれた。はっきり言って、「こういうサッカーを目指す」という前向きな選択ではなく、消去法だろう。もっと言えば、野球で言うところの敗戦処理というか、もう惨敗に終わることが確実な今シーズンを何とかやり過ごすための人選というニュアンスが強いのではないか。もちろん、平岡さんはユースを強くした実績の持ち主であり、またユース出身選手との絆も強いはずなので、監督自身がチームを立て直してくれること、そして選手たちが奮起してくれることを、強く願うが。

 第3の疑問として、第2の点とも関連するが、来シーズンの監督はどうするのだろうか? 平岡さんは今季いっぱいという前提なのか、あるいは成績次第なのか、それとも続投が既定路線なのか? 一部報道では「来季は未定」とされているが、果たしてどうだろうか。

 第4に、今回のドタバタ監督交代で、清水の財布はどのくらい痛むだろうか。ピーターおよびコーチが、1年契約だったとは思えず、少なくとも来年くらいまでは契約が残っていたのではないだろうか。ゴトビ氏との間で裁判沙汰になったように、痛いツケが残りそうである。シーズンシートの返金辞退で、3,300万円ほどがクラブに入ったものの、そんな浄財などすぐに吹っ飛ぶほどのツケが残るとしたら、やりきれない話だ。

 最後、第5に、ピーター監督の招聘を主導した人物がいるはずだが、その人物は責任をとらないのだろうか? 所長の理解によれば、それは前GMのはずである。

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