game_photo_image11501

 若い方はご存知ないと思うが、日本が初めてワールドカップに出場した頃は、日本のFWが全然世界に通用しなかったので、「農耕民族はフォワードに向かない。やはり狩猟民族をルーツとするヨーロッパ人の方が点取り屋には向いている」などと言われたものである。「欧州や中南米のフォワードを見ろ。皆、殺し屋みたいな顔をしてるじゃないか。それに比べて日本人の顔には、怖さが全然ない」なんてことを、したり顔で語る論者もいた。あと、「やたら稟議書を必要とするような日本社会では、決断力が磨かれず、だから点取り屋が出てこない」なんて言説もあったか。

 まあ、その後の20年あまりで、アタッカーとして欧州で活躍する日本人も出てきたので、さすがに最近は、そういうトンデモ理論を聞かなくなった。

 しかし、浦和戦のティーラシンのプレーを見て、かつてのトンデモ理論に近いことを言いたくなってしまった。やはり、敬虔な仏教徒は、ストライカーに向かないのではないか? 微笑みの国から来た人には、FWとしてのエゴが足りないのではないか? つい、そんなバカなことを考えてしまったのである(周知のとおり、日本とタイは仏教という点では同じでも、敬虔さがまったく異なる)。

 ティーラシン、テクニックはあると思う。シュートセンスは悪くないし、速攻の時のワンタッチプレーとか、秀逸である。しかし、消えている時間があまりに長い。センターフォワードであれば、相手DFをなぎ倒すくらいの迫力や、体ごとゴールにねじ込むくらいの勢いが欲しいのだが、どうもそういうゴリゴリした部分が見当たらない。上手く自分のところに来れば良いシュートを打つが、自分から引き出したり、あるいはボールが来るところを嗅ぎ分けたりといったセンスがあまり感じられない。

 浦和戦では、センターフォワードとしてのカルリーニョスは抑え込まれていた印象が強いし。後藤はやはりトップ下の方が活きるし。チーム全体は良い方向に転じつつある中で、センターフォワードの人材不足問題が露わになってきた感じだ。

よかったらクリックお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ 清水エスパルスへ
にほんブログ村