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 結果は完敗。ルヴァンカップの5失点に続き、この試合でも川崎相手に3失点を喫した。スルーパスに反応した左シャドーの長谷川に決められた1失点目。バイタルの守備が甘くなったところで、大島にミドルを決められた2失点目。そして、試合終了間際、旗手にプロ初ゴールを許し、3失点目を喫した。何と、得点者は全員、静岡学園出身というオマケ付き。清水としては、またしても攻撃サッカーの完成度の違いを、川崎に見せ付けられる結果となった。

 しかし、完敗だったこの試合にも、ポジティブな要素が、なかったわけではない。昨年までだったら、川崎との対戦では、相手に7割くらいボールを持たれ、ゲームはほぼ清水陣内で続くのが当たり前だった。それがこの試合では、ボール支配率も、陣地も、ほぼ互角だったのだ。決定機を作り、それを決めるという部分で(もちろん、その部分こそが死活的なのだが)、相手の方が一枚上手だったということだ。

 また、クラモフスキー体制になって、当初は70分くらいに選手の足が止まる傾向があったが、シーズンが進むにつれ体力が持ちこたえるようになり、この川崎戦では最後まで運動量が落ちなかった。最後の15分くらいは、逆に清水ペースだった。

 さらに、ブラジル人助っ人たちが、続々と戦線に加わってきたことも、好材料である。2月末に加入したカルリーニョスが、この試合67分から途中出場しJリーグ・デビュー、シュートこそなかったものの、随所にスピードやボールさばきの上手さを見せてくれた。また、今季チーム合流が遅れファンを心配させたエウシーニョも、今季初めてベンチ入り。結局出場はなかったが、清水応援席だけでなく、川崎サポからも大きな拍手を浴びた。腕の怪我で出遅れていたヘナトも、完全合流間近だという。

 目指すべき方向は、確実に見えてきた。今は、産みの苦しみだ。

 第10節を終えた戦績:3勝・2分・5敗 勝ち点11 11得点・17失点(得失点差マイナス6)。13位

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