昨日1月2日、コーチ人事が発表になった。この中で、キモとなるのは、今矢直城氏のコーチ就任だろう。日本産まれながら、オーストラリアで選手キャリアをスタートさせた人であり、欧州に渡ってUEFAカップに出場したこともあるそうだ。ポステコ氏やクラモフスキー氏とは付き合いが長いようで、2018年にはマリノスの通訳を務めた。しかし、本人は指導者としての夢を捨てきれず、2019年にはマリノスを離れ「早稲田ユナイテッド」の監督を務めた(早稲田大学ではない)。

 オーストラリアで長く過ごした今矢氏は英語が堪能で、自ら立ち上げた「TOCサッカースクール」では子供たちにサッカーと英語を両方教えていたという。そのあたりの異色のキャリアについては、こちらのオフィシャルサイトや、こちらの動画を参照のこと。海外で揉まれてきただけあった、飼い犬的なコーチではなく、かなり野心の強い人なのだと思う。

 そんなわけで、新体制において、今矢氏は監督と選手を結ぶ要の位置を占めることになるのではないかと思う。マリノス時代と違って「通訳」ではなく「コーチ」だが、実質的に「通訳コーチ」みたいな感じになるのではないだろうか。

 これも昨日発表された安野努フィジカルコーチも、2018~19年にマリノスでコンディショニングコーチを務めていた。これで、モフ監督を、今矢コーチ、安野コーチというノウハウを共有し気心も知れた腹心が支えるという体制が、ひとまず整った。「外様監督が孤立するのではないか?」といった不安は、取りあえずは払拭されたか。

 一方、ユース監督からトップチーム監督へと異動になった平岡宏章氏は、まさか「二見に次ぐロングスローワーの養成役」ということはないと思うので、ユースの延長上で、若手の基本指導とか、2019年は兵働が任されたAチーム遠征時のBチームの指導とかを担うのではないだろうか。

 そう考えると、ますます、篠田コーチの役割が不透明である。まさか、三保の草むしりとか、久能海岸の石拾いということはないよな。「男気」で残ってくれた篠田さんに、対戦相手の分析担当とか、やりがいのある仕事が与えられるといいのだが。

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