時々申し上げることだが、自分の応援しているチームが負けるというのは当然嫌なものだけど、試合を観れないというのはもっと嫌なものである。2015年のリーグ終盤、もうJ2降格が決まった後でも、個人的には、最終節まできっちり戦いを見届けたものだった。それだけ、「清水の公式戦を全部観る」というのは、自分にとっては生きることそのものみたいになっている。

 それだけに、今回の天皇杯3回戦・福岡戦のように、観る術がないという状況は、本当に恨めしい。日本国内のサッカーは、もうDAZNに完全集約し、Jクラブの公式戦は安心してすべて観られるようにしてほしいものである。スカパー!では、今回の3回戦、一部の試合を放送していたが、清水は対象外であり、怒り心頭だ。よほど夏休みを利用して現地・福岡に行ってしまおうかとも思ったが、(上述のこととは矛盾するようだが)カップ戦1試合のためだけに、もうそれほど新鮮味のない福岡に行くモチベまでは沸かないし、仮に行っていたら、台風で酷い目に会っていただろう。

 まあ、そんなこんなで、ネットで速報を追うくらいしかできなかった福岡戦。前半の楠神の先制点の後、追加点がなく、やきもきしたが、相手に多少持たれながらも試合を上手くコントロールし、点差以上の安定した勝利だったようである。

 これまでの采配を見ていると、篠田監督は結構カップ戦を大事にする人である。今回の福岡戦は、とにかく台風という要因が一番大きかった。試合が中止になる可能性もあったし、週末のリーグ戦までに余裕を持って帰ってこれない恐れもあった。もしも所長が清水の首脳陣だったら、まず今回の福岡遠征に主力は一切帯同させない(スタメンは言うまでもなく、ベンチにも入れない)。さらに、監督は遠征を回避し、ヘッドコーチくらいに指揮を任せる。何しろ、「土曜日に監督が静岡にいない!」なんてことが万が一にもあってはいけないわけだから、ひたすらリスク回避に努めると思う。

 しかし、実際には篠田監督は慌てず騒がず、ターンオーバーは敷きながらも、普通に福岡に勝つためのメンバーを選んだ。特に、リーグ戦で欠くことのできないヘナトを先発フル出場させたとは、驚愕の一手である。リーグ戦の悪くない流れを、途切れさせないためにも、カップ戦で勝ち残ることを選んだ。

 現時点では、遠征チームがいつ静岡に帰ってこられるかも分からない。代償を伴った遠征だったが、この勝利がリーグ戦の勢いに繋がることを、祈るばかりである。


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