それにしても、ここ1年の清水では、常にドウグラスが中心的なテーマとなってきた。故久米氏が赤字覚悟で獲得し、昨年7月22日のアウェー・ガンバ戦で鮮烈デビュー。シーズン終盤には、磐田相手の5:1圧勝をもたらすなど、7戦負け無しフィニッシュの立役者となった。ところが、シーズンオフにまさかの不整脈の情報が出て、中国への移籍話も絡み、我々をやきもきさせた。そして、2019シーズン開幕後も、チームの浮沈は完全にドウグラスのコンディションと連動していた。

 聞くところによると、中国からの破格の条件提示を受け、当初ドウグラスは移籍に前向きだったという。しかし、不整脈が発生したことから、環境面で慣れ親しみ、医療体制も充実した日本でプレーし続けることを、本人は選択してくれた。誤解を恐れず言えば、今も彼が清水にいてくれるのは、皮肉にも、不整脈があったからなのかもしれない(病気になってよかったということを言いたいわけではないので、誤解無きよう)。

 サッカーっていうやつは、組織力でチームを安定させることはできても、得点を奪う、勝ち点を積み上げるということに関しては、絶対的ストライカーが果たす役割がやはり大きい。今の清水にとってドウグラスは、サザンにとっての桑田というか、なんかそのくらいの絶対的存在になりつつある気がする。

 ドウグラスだっていつかは引退か移籍する日が来るわけで、清水に在籍しても怪我・病気・出場停止で出れない時もあるだろう。ドウグラスの活躍が凄すぎて、逆に彼が不在になった場合のことを心配してしまう。

 特に、神戸戦で鮮烈な活躍をしたことが、ミキティの欲しい欲しい病を誘発しなけりゃいいがなというのが、目下のところの心配事。何しろ、大枚をはたいて獲得したイニエスタやビジャよりも、はるかに大きな貢献を見せ付けてしまったのだから。いくらミキティに眼力がなくても、ドウグラスがスーパーなことは良く分かっただろう。R社の会議で、「外国からスーパースターを買わなくても、Jにすでに凄い外国人がいるんだな。いくらなら獲れる? 2億? 安っ! よし、獲ろう」なんてことにならないといいのだが。

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