ホーム川崎戦、悔しくはあっても、驚きはない結果だった。サッカーで0:4というのは、稀に見る大惨事に他ならないが、それが起きても「まさか」ではなく、「ああ、やっぱりな」と思ってしまうほど、我々はあまりに大敗に慣れ、それが日常化してしまった。

 以前も申したとおり、サッカーの監督というのは、絶対値で測れない。だから、ヨンソン氏のことを、とんでもない役立たずとか、言うつもりはない。状況によっては、昨年のように、上手く行って、数年振りの1ケタ順位を達成できたわけだし。しかし、長期政権を任せ、長くやればやるほどチームが成熟する、問題が解決するなどということもまたありえない。一度チームの歯車が完全に狂ったら、その張本人の監督が立て直すのはまず不可能であり、監督更迭しか前に進む道はない。そうなったらもう、サッカーの監督などというのは消耗品と割り切って、切って捨てるしかないのである。まあ、ヨンソン氏の場合は、思ったよりも賞味期限がだいぶ短かったなあ、というところだ。

 それにしても、広島がヨンソン氏を「手腕に疑問がある」として契約延長しなかったのは、今になって思えば慧眼であり、短期的なミッションは上手く行っても、長期的にじっくりチームを成熟させるタイプではないと見切ったのだろう。そうした見極めの部分で、残念ながら、清水は広島よりも見る目を持っていなかったことは、認めざるをえない。ただし、昨シーズン終盤にあれだけ期待感が高まれば、まあ無理もなかったかなという気もする。

 やはり、当面は篠田監督代行で様子を見るようである。成り行き次第で(本人の同意待ち?)、正式な監督就任もありそうである。所長は、川崎戦で惨敗した後のヨンソン監督の更迭というシナリオを思い描いてはいたが、何かと腰の重いクラブなので、クラブが果たして決断できるのかというのは疑問に思っていた。常識とはいえ、このタイミングで判断したことには、ちょっと意外感があった。

 監督更迭は不可避だったが、言うまでもなく、それでチーム状態が上向く、残留できるなどという保証は、どこにもない。スタッフと選手たちの奮起次第である。

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