同じカテゴリーの相手に「ジャイアントキリング」という言葉を使うのは悔しいが、今の清水が川崎を倒すのは、そのくらい難しいことである。天皇杯で大学生が川崎相手に番狂わせを起す確率はそこそこあると思うが、リーグ戦で清水が川崎に勝つのはそれよりも難しいと思う。いくら清水が下位で苦しんでいても、リーグ戦である以上は、先方はちゃんと清水をスカウティングして隙のない戦いをしてくるだろうから、天皇杯よりもハプニングの確率は低くなる。

 先日のUEFAチャンピオンズリーグの準決勝を引き合いに出して、「奇跡は起こる。諦めるな」とおっしゃるサポさんもいらっしゃるだろう。しかし、奇跡というのは、最大限の対策や努力をして、その結果としてごく稀に起きるものである。今の清水は、「最大限の対策や努力」という部分を怠っているとしか思えないからこそ、絶望的な気持ちになってしまうのだ。

 もっと具体的に言えば、サッカーで奇跡を起こすためには、守備でどれだけ粘れるか、無失点で我慢できるかがカギとなる。その上で、乾坤一擲のカウンターなりセットプレーで虎の子の一点をとるというのが、ジャイアントキリングの一般的なパターンだ。申し訳ないが、やはり天皇杯で大学生が川崎をゼロに抑えることは想像できても、清水がリーグ戦で川崎を完封できるとは、ちょっと想像しにくい。0:2、1:3くらいだったら、むしろ大健闘ではないかという気すらする。

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