何度も申し上げていることだが、サッカーと政治を絡めて語るのを嫌がる人もいるけれど、ホームタウンのあり方、ひいては新スタジアムの行方が、政治によって大きく左右される以上、サッカーという観点からも政治に無関心ではいられない。我々が新スタジアムを待ち望んでいる以上、市民としての権利意識をもって、政治というものを大いに利用すべきだ。

 さて、残念ながら、田辺現市長は時々リップサービス的にエスパルスを持ち上げてみせたりはするものの、彼のプライオリティの中では、エスパルスの新スタジアムの建設というのは、だいぶ低い順位なのだろう。彼が執心しているものとして、有名なのは、駿府城の天守の復元というプロジェクトがある。

 駿府城の天守閣を復元する、その価値を否定するつもりはない。でも、清水サポ諸君、こうは思わないか? 現代において、地域のシンボルとなり、その威容を全国に発信できるのは、サッカースタジアムではないのか。言ってみれば、サッカースタジアムは、現代の天守閣のようなものだと、そんな風には考えられないだろうか? 過去の天守閣を復元することも、まあそれなりに重要かもしれないが、一番大事なのは、これから我々がこの街をどうやって形作っていくかだろう。その象徴として、街の誇りとなるような現代の天守閣こと新スタジアムを建設することを、優先してもいいのではないか?

 市長選絡みでは、天野進吾氏が、次のようなメッセージを発信している。

 Jリーグのスタジアム要件を満たすには、新スタジアムを建設する以外にはありません。どうせ建てるのであれば、思い切ってACL基準をクリアするスタジアムを建てたいと考えてます。
 リーグ3位以内に入ってACL出場となっても、開催がECOPAだとサッカー「王国」としては不甲斐ないではありませんか。
 清水駅東口袖師ふ頭に、世界に誇れる3万人規模のスタジアムを建て、豪華客船をはじめ清水港に入るすべての船のランドマークとしてはどうでしょうか。

 ここで所長が言いたいのは、だから天野候補を支持しましょう、ということでは必ずしもない。それでも、天野氏が新スタの問題を争点にしてくれたということが重要なのだ。対抗馬の天野氏がこういうメッセージを発信すれば、田辺氏にしても新スタ問題についてまったく沈黙というわけにはいかないだろう。我々サポとしては、しっかりとした権利意識をもって、候補者同士の論戦を見守り、また新スタの問題が埋没しないように仕向けていくことだと思う。

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