守備の立て直しを託したはずの新加入ブラジル人、ヴァンデルソンとヘナトだったが、松本戦を見ても、現在までのところ、手応えが弱い。

 ヴァンは、単純に一対一で相手と競り合ったりする時の強さは感じるが、今のところ、総合的なサッカーセンスのところで、あまり光るものを感じない。特に、パスの感覚に問題がある気がする。パスを出すときの選択、角度、強弱を間違って、ヤバいピンチを招くことが多々ある。「フレイレの上位互換である」という前提で期待していたのだが、フレイレが意外と持ち出しやパスが上手く、特にロングボールには秀逸なものがあったのに対し、ヴァンはビルドアップへの貢献度が低く、開幕後の清水で球回しが淀んでいる一因となっている。周りのサポートも良くないので、ヴァンのところで敵にはめられてショートカウンターを浴びる危険が大きい。

 週半ばのカップ戦でヴァンを起用したということは、週末のリーグ戦にはヴァンを使わず、立田・ソッコの2CBで行くのだろうか? それとも、今後もCBの主力としてやってもらわなければ困るから、日本のサッカーに慣れさせるため、あえてミッドウィークの試合にも出したのか?

 ヘナトは、松本戦では得点シーンをはじめ、いくつか良いプレーも見られたものの、清水の弱点であったボランチの守備の強度を高める「救世主」とまで言えるかどうか。勝手にレオシルバ・クラスとか、ソウザ・クラスといった期待をしていたが、1試合見た限りでは、今のところ平凡な印象である。松本戦で気になったのは、ハイボールの場面で、明らかに相手ボールなのに、無理やり遅れて体当たり気味に競りに行ったような場面が3回ほどあったことだ。自分も相手も怪我をしそうだし、カードの対象にもなりかねないので、だいぶ危なっかしい印象を受けた。

 まあ、ヴァンも、ヘナトも、所長などは開幕前にはロクにプレーを見る機会がなく、先入観だけで期待していたようなところがあったのだけど。これから、日本のサッカー、清水のチームに適応して、真価を発揮してくれるといいんだけどね。

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