日本平の地に足跡を残したかつてのオレンジ戦士が、対戦相手として日本平に帰ってきた時に、拍手を浴びるケースと、ブーイングを浴びるケースがある。正直に言えば、所長にはその判断基準が、良く分からない。

 印象で言うと、2010年から2011年にかけての時期に大量離脱したプレーヤーたちについては、かなり風当たりが激しいと思う。藤本淳吾、太田宏介らがそうだろう。本田拓也、兵働昭弘らも、清水に出戻る前は、かなり否定的に見られていたような気がする。岡崎慎司にしても、一般的にはファンから容認されやすい海外移籍だったにもかかわらず、手続き的な問題があり、しこりを残した。

 ただ、わりと最近の移籍では、三浦弦太なんかは、自分の意思で清水を去ったにもかかわらず、日本平での選手紹介の際に、拍手を受けていたと記憶する。

 日本平で、サポの拍手がとりわけ大きくなるのは、清水で不遇だったり、チャンスを掴めなかったような選手が、相手チームのメンバーとして帰ってきたような場合だろう。

 まあ、太田宏介などは、明らかに清水というクラブに対して不義理を働いたわけだから、一生十字架を背負って生きてもらう他はない。ただ、藤本淳吾はどうだろうか? あれだけ日本平を沸かせ、ビューティフルゴールで何度も我々を酔わせた功労者である。退団の経緯はあるにせよ、その藤本がブーイングで、清水ではまったく爪痕を残せなかったような選手が大拍手を浴びるというのは、考えてみれば変な話である。

 まあ、当S研でも、2年前に大前が流出した時には、散々揶揄するようなことを書いたものだった。「さあ、これから」という時に舞い込んできたニュースだったので、その分、ショックが大きかった。

 今、噂されている選手に関して言えば、なぜか2年前の大前氏の時ほどの否定的な感情はわかない。むろん、ものすごく残念で寂しい気持ちはあるが、むしろ高校最高の逸材と言われたプレーヤーが、低迷期の地方クラブでよくぞ何年もやってくれたと、そんな気持ちの方が強い。それと、2018年シーズンに清水がある程度の結果を出してくれたことで、個人的に一定の心のゆとりがあるのかもしれない。

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