Jリーグ中継をはじめとして、DAZNのサービス改善戦略に関する記事が、こちらに出ていた。まあ、全体として、あんまり期待はできないなというのが、今のところの所長の感想である。

 当S研では、散々DAZNの悪口を言っているが、むろんDAZNがもたらした良い面もあった。料金が安いこと、J1からJ3まで全試合を生中継すること、多様なデバイスに対応していること、試合のスタッツが豊富になったこと、そしてJリーグにビッグマネーをもたらしたことなどであろう。逆に悪い面としては、画面が頻繁にフリーズする、試合中は追っかけ再生ができない、録画もできず1カ月くらいで閲覧できなくなる、落ち着きのないカメラワーク、リーグ戦とカップ戦の放映権が股裂きになってある意味サポの視聴費用負担は増大、といった点だろう。

 で、残念ながら、上掲記事を読む限り、改善が見込めそうなのはフリーズの頻度の低下くらいであろう。「全てとは言えないが、ほとんどのコンテンツはダウンロードできる予定。通常のストリーミング/タイムシフト(1週間)よりは長くキープできるかもしれない」という口ぶりからして、我々が録画してアーカイブに残せるのではなく、あくまでも一定期間以内はローカルの環境で観られるようにする、という意味であろう。

 また、上掲記事にはないが、こちらのリリースによれば、2018年もルヴァンカップはフジテレビとスカパーが中継するということであり、J関係の放映がDAZNに一本化されるということはなかった。

 そして、上掲記事の中で、所長が最も憤りを感じるのは、「Jリーグはカメラ最大20台体制、AR観戦も視野」という箇所である。サッカー中継は、カメラ台数が多ければ多いほど良く、それらを頻繁に切り替えることこそ醍醐味と思い込んでいる、馬鹿の典型である。その上、ARなどを取り入れようとしたら、試合の臨場感などそっちのけで、視聴者を置いてきぼりにして、製作者側の自己満足に走るであろうことは、確実だ。まさに悪夢としか言いようがない。

 当S研でいつも主張しているように、サッカー中継は基本的にリアルタイムで俯瞰の構図を維持し続けることがベストであり、局所をアップにしたり、スロー再生を多用したり、増してや観客席でサポの跳ねる姿を挟んだりすることは、なるべくやめてほしいのである。愚かな製作者がそうした余計な映像を挿入しているうちに、プレーは再開しており、そうした切り替えの局面にこそサッカーの本質があるのだ。お願いだから、我々サッカーファンがサッカーを観ることを、邪魔しないでほしい。

 で、最近思うのだが、どうしても俯瞰とは別に、エピソード的な映像を挿入したいなら、画面を分割して、俯瞰は俯瞰で流し続け、たとえば右下4分の1くらいをワイプ的に使って、そこでスロー再生なり別角度の映像なりを入れてもらえないだろうか。そうすれば、本来のサッカーファンは俯瞰で試合の全体像を追い続けられるし、細かいところはワイプでチェックできる。昨今では、テレビは大画面化しているのだから、そのくらいの画面の余裕はあるはずだ。スマホの小画面では厳しいって? そんなことは知るか。

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