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 皆さんお久しぶりです。ずっと更新してなかったので、「この人は死んだのではないか?」と思われたかもしれないけど、普通に生きてはいます。

 当S研ブログは、戦術等に関しては素人とはいえ、それなりに力を入れ、毎日更新をしていた。ただ、それだけに、昨年9月以降の崩壊があまりにもショックで、緊張感がプツリと切れてしまい、更新する気力をすっかり失っていたのだった。

 そして、現在清水は、さらに酷い泥沼にはまっている。

 今季ここまでの数試合を観ていて、ゼ・リカルド清水が勝てないのは、必然だと思う。「チャンスは作れている。後は決め切るかどうか」という問題ではない。

 昨年の清水のことを思い起こしてみるといい。支配して勝った試合など、無きに等しい。清水の得点はだいたいカウンターであり、相手がブロックを組んで守っているところから、遅攻で得点を奪ったことなど、ほぼ皆無であった。押し込まれたら押し込まれただけ失点し、押し込めば押し込むほど得点できない。残念ながら、それが昨今の清水というチームである。

 サッカーというのは、だいたい、遅攻よりも速攻の方が点が入りやすいものだ。ただ、マリノスや川崎のようなチームは、遅攻からも得点できる。敵のペナの両脇、いわゆるポケットに侵入し、そこからの短い折り返しを中央で合わせるといった、可能性の高い形を持っているからである。

 ゼ・リカルド監督は、攻め急いでボールを失うよりも、確実に繋ぐことを優先しているように見える。必然的に、遅攻主体となる。ところが、ゴール前まで運んでも、ポケットをえぐるような、崩しの形が一切用意されていない。少なくともそれが見えない。結局、散々ボールを回したあげく、遠目のクロスを放り込むだけである。あれでは点が入る可能性は限りなく低い。

 マリノスや川崎を見ていると、ゴール前での崩しのパスなどは、多少確率が下がっても、果敢にチャレンジする(ミスをしても即時奪還すればよいという考え方)。ところが、今の清水のサッカーは、最終ラインで繋ぐ時も、ゴール前で崩す時も、同じような確率重視、ミス回避のプレー選択になってしまっている。そこでスピードダウンし、自らチャンスを逃す。もっとも、ミスを避けようと無難にボールを繋いでいるうちに、なんだかんだで結局ボールを奪われ、危険なカウンターを浴びたりするわけだが。

 効果的な崩しの形を持っていないなら、数多くクロスを上げて、確率が低くても回数を増やすことで得点の可能性を高めるという方法もあるだろう。ところが、そういう方針が徹底されているようにも思えない。また、セットプレーの期待感も、恐ろしく低い。

 結局、今の清水の得点パターンは、裏狙いのロングボールか、速攻だけである。こういうサッカーは、格上相手の方がやりやすい。J1相手のルヴァンで善戦し、J2リーグ戦で大苦戦しているのは、そのためである。

 私は別に、ゼ・リカルド監督のことを悪く言うつもりはない。チームの状況によっては、手腕を発揮できる人なのかもしれない。たとえば、J1で残留を狙うのならば、押されている試合で、たまにカウンターで得点し、勝ち点を拾うというのもありだろう。ただ、リカルド監督本人はポゼションを志向しているわけで、本人の意に反した勝ち点の取り方ではあるが。それに、そもそも、昨シーズン、残留に失敗したわけだが

 いずれにしても、J2を勝ち抜いて、J1昇格するためには、リカルド流では無理だと思う。J1昇格のためには、J2で爆発的に勝たねばならない。リカルドのような、勝つツボを持っていない指揮官では、厳しいだろう。言いたくはないが、町田の黒田監督のような、勝利への最短距離の戦い方を選べる監督が、J2では求められる。リカルドは、そのタイプではない(人間的には好きだが)。

 なお、今回のブログは、「だから監督を代えるべきだ」という主張では、必ずしもない。我が軍はこれまであまりにも、監督人事に定見が無さすぎた。だから、今年1年はリカルドで戦って、その上できっちり総括するという考え方でも、いいと思う。他方、「是が非でも1年でJ1復帰を」となると、今のままでは厳しいと考える。

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