平岡さんは、2020年、2021年と、2年連続で清水の監督に途中就任し、そしてどちらの年も残留(またはそれ相当の順位)を成し遂げた。ただ、今季最初から指揮を委ねることについては、「野球でも、先発投手とリリーフ投手の適正は違う」といった声もあり、賛否が分かれていた。
今思えば、野球の先発とリリーフの例えは、不適切だったかもしれない。むしろ、建築家とリフォーム業者の違いと言った方が適切だった気がしてきた。サッカーのチームを、シーズン前からキャンプを張って一から作り上げるのと、途中から指揮を執るのとでは、そのくらいの違いがあるのだろう。
過去2年で、平岡さんがリフォーム業者として超優秀なことは、証明済みだった。すでに土台があるチームで、ちょっとアレンジを加えたり、目先を変えたり、気合を注入したりして、手っ取り早くチームを勝たせる能力には長けているのだろう。だが、図面も何もないところから、一からJ1仕様のチームを作りなさいと言われると、行き詰ってしまう。そんな指導者だったのかもしれない。
でも、しょうがないじゃないか。クラモフスキーも、ロティーナも、にっちもさっちも行かなくなって、そこから立て直したのが平岡さんだったのである。それだけの功労者を、昨オフにあっさり切って、新監督の招聘に動くなんてことは、仁義にもとることである。2年連続で(篠田さんも入れれば3年連続で)、残留の功労者をお払い箱にして、目新しい新監督の招聘に動いたりしたら、「このクラブ何なの?」ということになってしまう。新シーズンも平岡さんで行くと決めたことは、昨オフの状況では、妥当だったと思う。
「愛は地球を救う」なんて言うが、平岡さんの清水愛だけではクラブは救えなかったな。それにしても、このクラブは監督の墓場か?
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