こちらの記事が伝えているように、静岡市の田辺信宏市長はこのほど、清水エスパルスの本拠地となる新たなスタジアムの建設構想について、「経済界とも対話して整備の方向で検討していきたい」と述べたということだ。また、29日の定例会見では、「市の財政規律は堅持しなくてはならない。経済界とも対話して整備する方向で検討していきたい」と発言したということである。
これを分かりやすい言葉に翻訳すると。静岡市は新スタジアムの建設に財政負担をするつもりはなく、あくまでも田辺市長肝いりのプロジェクトである水族館建設を優先し、それが完成したあかつきに、もしもお金が余っていたら、市としても少しくらいは出してやるかという話である。そして、市としては本格負担するつもりはないので、どうしてもやりたかったら、民間がカネを出せばいいと言っているわけである。財政規律を言うなら、水族館も凍結したらいいのではないか。
さらに、こちらの記事によれば、30日午後、土地を所有するエネオスの幹部が市役所で田辺市長と面会したということである。本来なら、その直接対面で、市長から協力の言質を得て、スタジアム建設決定に向け大いに弾みがつくところだろうが、市長が反対派である現実を目の当たりにし、エネオス側がどう思うか。これでは進むものも進まない。
それでいて田辺氏は、「何万人も集まれば、サッカー観戦プラスアルファの付加価値があるのが魅力だと思う。地域経済の活性化を期待したい」と期待を表明しているそうである。つまり、市はカネは出さないが、民間が作ったスタジアムで市が活性化すれば、それは私の業績として誇れるので、あなたたち頑張りなさいと言っているわけである。この男はどこまで面の皮が厚いのか。
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