磐田との試合は、サッカーにおける「左右」について考えさせられる試合だった。
そう言えば、思い出したのである。2020年に平岡さんがクラモフスキーの後任として監督に就任した際にも、「左右」のこだわりを見せた。試合の途中に、両サイドハーフの西澤と金子を入れ替えて、それによって勝利を手繰り寄せたこたが、2度ほどあった気がする。あの時は、なぜそうしたのか、監督の真意は分からなかったけど、たぶん金子の方が守備意識が高くスタミナがあるとか、そんなことだったのかなという気がしている。
磐田側は、右ウイングバックの鈴木雄斗が最大のストロングポイントで、前半にはそこを突破され失点も喫した。なので、平岡監督は、前半は右・鈴木義宜、左・立田だったセンターバック2枚を、後半から左右入れ替え、より危機察知能力の高い義宜に磐田のストロングサイドである右(清水側から見れば左)をカバーさせ、立田は右に置いて杉本との空中戦を任せたのではないか。
さらに、51分に右サイドハーフとして投入した中山を、60分くらいに左サイドハーフに回したのも興味深かった。これについては平岡監督が試合後に、左サイドハーフの神谷が前半から対面する鈴木雄斗の対応で疲れていたので、中山を左に回してその対応に当たらせた(神谷は負担の少ないFWに回した)という説明をしている。
そしたらその中山が左からカットインして決勝ゴールを奪ってしまうのだから、平岡監督の「左右」のこだわりが望外の副産物ももたらした形だった。
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